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着信履歴
合田がバスに乗り込んだその頃北条が月影に封筒を渡した。
「鑑識の結果です」
「ありがとう」
月影は鑑識の結果を見た。
[着信履歴。上条武。午後八時。高崎一。午後八時十分。斉藤一樹。午後八時三十分。結城信二。午後八時四十五分]
月影が資料に目を通していた時に部下から電話が入った。
『月影さん。被害者が小太りの男と飲み屋で飲んでいたという目撃証言がでました。店長に確認したら、一緒に飲んでいたのは前山田尚樹。店の常連だそうです』
「誰だ。小早川せつなに前山田尚樹。謎の人物が二人も登場するとは」
月影は電話を切った。
合田たちの乗っているバスはS町に向かう。
架空の田舎町にした理由。ご想像に任せます。