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モンタージュ写真
五人の男たちは送迎バスに乗り込んだ。その前に合田と喜田はトイレに来た。二人は尿を足しながら雑談をする。
「なぜ私を容疑者に外すような証言をしたのですか」
「七年前のことは聞きました。逮捕はできても動機が分からなければ事件は解決しない。素晴らしい正義だと思いますよ。あなたのような警察官が多くいれば冤罪事件は起きないでしょう」
喜田はそう言うとトイレを後にした。すると一人の警察官が喜多に報告した。
「喜田参事官。小早川せつなのモンタージュ写真ができました」
警察官は似顔絵を見せた。その女は短髪だった。髪の色は茶色で一重のまぶたが印象的な女だ。
喜多はこの絵を見て苦笑いをした。
「そうですか。この小娘ですか。ではこの女を探し出してください」
部下の警察官に指示を出した後喜多は電話した。