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誓い
その頃町の警察署で月影と合田は話した。
「この事件には黒幕がいることになる」
「そう。赤い落書き殺人事件の関係者の中に黒幕がいると考えていいだろう。それでどうしますか」
その話を聞いていた鮫崎はある資料を持ってきた。
「朝日奈恵子でしょう。彼女は昔この町で暮らしたことがある。小学校二年生の時に名古屋に引っ越したがね」
「詳しいですね」
「同い年の娘がいますから。ここからが本題です。彼女の幼馴染がまだこの町にいる。その子に話を聞いてみてはいかがですか」
「住所を教えてください」
鮫崎は紙に住所を書いた。
「ここでもできることはあるだろう」
「黒幕の正体を必ず暴く」
二人は田舎町の警察署で誓いあった。




