倒壊
合田からの電話から一時間後。月影は車で陰雷館を訪れるために、車で橋を通過していた。橋を通過し終わった時突然後ろから大きな音がした。月影は車を止めて後ろを見た。
一分前は確かに通ることのできた橋が破壊されていたのだ。その瞬間を目撃した住人は驚いた。
「唯一の外界へのかけ橋が壊された」
月影はあたりを見渡した。
「けが人はいないか」
月影は道路に焦げた跡があるのを見つけた。
「まさかこれは・・」
すぐに現地の警察は現場検証を始めた。
「あの橋を最後に渡ったのは誰ですか」
月影は手を挙げた。
「それは私です。橋を渡り終わった瞬間に突然大きな音がしたので車を止めて後ろを見たら、橋が倒壊していました」
「あなたの名前は」
月影は刑事手帳を見せた。
「警視庁の月影家康です」
現地の警察官は驚いた。
「なぜ本庁の刑事さんがこんな町に来るのですか。事件の捜査でしょうか」
「いいえ。陰雷館で晩餐会をします。それで橋の倒壊に事件性はありますか」
「まだ分かりません。事故の可能性が高いでしょう」
月影はこの推理に反論した。
「事故ではありません。これは事件です」
警視庁から来た刑事のこの発言に地元の警察は驚いた。




