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陰雷館に集まる者たち 4
その隣の部屋をノックする人がいた。
「先生。早く原稿書いてください」
その男がそう言うと男が出てきた。
「今書いているよ。それと止めてくれ。せっかくの晩餐会だろう。こんな所で小説なんて書かされたら晩餐会に来た意味がなくなる」
「それは現実逃避がしたかったから参加したという解釈でいいですか」
「悪いかよ」
「分かりました。追加で短編小説も書いてもらいます」
「分かったからこれ以上仕事を増やさないでくれ」
男はドアを閉めた。そして呟いた。
「文句ばかり言いやがって」
男は部屋に帰った。




