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エピソード5:勇者テラ

剣の光に導かれ、ガーデラ達はアリエスの町を訪れる。

そこは、山から降りてくるドラゴンによって甚大な被害を受けていた。

ガーデラ達は、ドラゴンの討伐のために町に滞在している冒険者フランズと出会う。

フランズは何度もドラゴンに挑んでは重傷を負い、敗北していた。

それでも彼は町のために、住人たちを積極的に助けていった。

その姿勢を見たガーデラは、呆れつつも関心と尊敬を抱いていた。

そんな日の夜、ドラゴンが町に現れ、ガーデラ達は宿を飛び出した。

三人が宿を出ると、悲鳴の聞こえた方角へ一目散に駆けた。


やがて、夜を照らす燃え盛る炎が視界を埋め尽くした。

家屋が燃え、火の粉が舞い上がる。

人々は逃げ惑い、悲鳴が幾重にも重なって夜空に吸い込まれていく。


「ひどい……」

メルザの口から、思わず声が漏れた。


そして、その混乱の中心に“それ”はいた。

夜の闇よりもなお黒い、硬質な鱗。

空を覆い尽くすほどの、巨大な翼。

逃げ惑う人間たちを見下ろす、冷え切った銀色の双眸。


炎の中に立ち、低く唸り声を上げながら、まるでこの惨状すら楽しむかのように佇む存在。

――ドラゴン。


その圧倒的な威圧感にガーデラは心臓をドクンッと脈打たせた。

剣が示した理由。

町が壊れ、人が怯え、絶望が広がる、その元凶。

「あれがこの町を襲ってるドラゴン...」


「ドラゴンよ!!」

フランズの声が、炎と悲鳴の中に割って入る。

ドラゴンは首を持ち上げ、振り向いた。


「ちょ、ちょっとフランズ!」

ガーデラが止める間もなく、フランズは一歩前へ出た。


「夜分に町を襲うとは、随分と小賢しいことをするではないか!だがその横暴も今宵で終幕だ!この終炎のフランズが、貴様を打倒してくれる!」

派手にポーズをきめ、高らかに宣言する。


ドラゴンはフランズのほうに体を振り向かせるとすさまじい咆哮を放った。


――グォオオオオオオオッ!!


大気が揺れ、近くの住人は思わず耳をふさいだ。

(……威嚇じゃない)

 ガーデラは歯を食いしばる。

(“敵”として、認識された……!)


剣を握るてに、自然と力が入る。

ゴウゴウと燃える炎は、相対するドラゴンと三人の人間を照らしていた。


ドラゴンは一瞬目を細めるとカッと開く。

「来ます!」

メルザの声とほぼ同時に、ドラゴンは巨体をしならせ、前肢を振り上げた。


三人はそれぞれ反射的に散開しよける。

振り下ろされた場所は轟音を立て、地面を抉った。


フランズは体勢を立て直すと、両腕に魔力を込める。

包帯にまかれた手のひらに魔法陣が展開される。

「くらうがいい!!」

ドラゴンに向かって両腕を突き出すと、火球が勢いよく飛び出し、ドラゴンの胴体を直撃する。


バァン、と鈍い音を立てて、炎は鱗に弾かれ、無残に散った。

「全然効いてないじゃない!?」

フランズは落ち着いた声で答えた。

「なあに、そんなこと既に分かっている。こいつはちょとやそっとでは傷一つつかん」


フランズはゆっくりと腰を落とすと、地面に片膝をついた。

「多少荒れてしまうが...やむを得ん」


その動きを、ドラゴンは見逃さなかった。

 銀の瞳がフランズを捉え、咆哮を上げながら、一直線に迫ってくる。


「フランズさん!」

メルザが呼びかけるも、フランズはその場から動かない。

「何やってるの!?ドラゴンが来てるわよ!」

ガーデラの声にも、フランズは反応しない。


ドラゴンはフランズの目前まで迫り、巨大な前肢を高く振り上げた。

「フランズ!!」

爪が、フランズの頭上に触れようとした


――その瞬間。

「今だ!」

フランズの叫びと同時に、彼の手の前の地面から、火柱が吹きあがった。

火柱によって持ち上げられた地面が、ドラゴンの顎を真下から叩き上げた。


ドラゴンは悲鳴とも咆哮ともつかぬ声を上げ、巨体を大きく仰け反らせる。

そのままバランスを崩し、轟音と共に、後方へ倒れ込んだ。


(……罠!)

ガーデラは、はっと息を呑んだ。

(魔法を撃った時からここまで考えていたの!?)


「13回....我がお前に挑んだ回数だ」

フランズは立ち上がると、砂埃を静かに払う。


起き上がったドラゴンの目がフランズを睨む。

しかしフランズは恐れを一切出さず、むしろドラゴンを睨み返した。

「舐めるなよ。我がいつまでも貴様に蹂躙されると思うな」


自分よりも遥かに大きい強敵に、恐れず前に立ち尽くす。

(覚悟を決めている...何度叩き潰されても、観察して、考えて、積み上げてきたんだ。倒すために...本気で町を救うために...)

ガーデラは、気づけばドラゴンを前にして堂々と立つフランズをじっと見ていた。


ドラゴンは巨体を揺らしながら体勢を立て直すと、再びフランズへと迫った。

黒い前肢が、何度も地面を叩きつけ、衝撃が夜の町を震わせる。


しかし、フランズはそれらを紙一重でかわし続ける。

「やけになりおって、貴様の動きなどすでに見切った!今度こそ...貴様に敗北を焼き付けてくれる!」


よける合間に地面に手を置き、距離をとった瞬間腕を振りあげ、炎で地面を打ち上げる。

直撃するたびにドラゴンは怯み、うめき声をあげる。


一見すれば、状況は徐々にフランズの方に傾いていった。

しかし、ガーデラはその光景に違和感を覚えた。

(おかしい...単純すぎる。)

ドラゴンは魔物の中でも、群を抜いて知能が高い存在。

それが、ただ正面から、同じ攻撃を繰り返すだろうか。


その瞬間、気づいた。

(違う........ドラゴンは……フランズを狙っていない)


振り下ろされる前肢は、わずかに左右へ逸れている。

そして、攻撃のたびに、ドラゴンは一歩、前に踏み込む。

フランズはそれをかわすため、無意識に後退している。


一歩。

 また一歩。

まるで...狩人が獲物の逃げ道を塞ぎながら追い詰めるように


「フランズ!!」

気づいた瞬間、ガーデラは叫んだ。

だが、遅かった。


ドン。

フランズの背中に鈍く、硬い感触が響いた。

「え?」


そこには、崩れかけた家屋の壁があった。

いつの間にか、背後は完全に塞がれている。

気づけばフランズはドラゴンと壁に挟まれていた。


(誘導されていた。こいつ、最初からこの位置に追い込むつもりで……)

フランズはまだ完全に状況を理解できていなかった。

一瞬の戸惑いが、その身を縛る。

ドラゴンはそのすきを見逃さなかった。


「フランズ!よけて!」

ガーデラの叫びに、フランズははっと前を向く。

目の前にあったのは、しなやかにしなる、巨大な尻尾。


「しまっ」

声を発する間もなく、鞭のようにしなった尾がフランズの体に叩きつけられた。

「....かは!」

ドラゴンはフランズごと尻尾を家屋の壁に叩きつけた。


――ドォォン!!


家屋は衝撃に耐えきれず、音を立てて崩れていった。

「フランズー!!」


崩れ落ちた瓦礫の隙間から、フランズは腹ばいになり、土埃にまみれながら這い出してきた。

「ぐっ……骨を何本か……やったか……」


「フランズさん!!」

「生きてる...というかあんなの食らって、まだ意識あるの!?」

呆然としたガーデラの声をよそに、ドラゴンはゆっくりと首を垂れ、這い出たフランズを見下ろした。しばし観察するように鼻息を鳴らした後、興味を失ったかのように視線を逸らし、ガーデラたちの方を振り向く。


「......どうやら、フランズさんはもう用無しと判断したみたいですね」

「メル、今度はこっちに来るわよ!」

二人は瞬時に戦闘態勢に入る。


しかし、メルザが何かに気づき、顔色を変えた。

「テ、テラ様! あれ!!」

「え?」

メルザが指差す方向へガーデラは視線を向ける。


そこには、崩れた家屋の下敷きになり、小さな腕を必死に伸ばす少女がいた。瓦礫に押さえつけられ、泣き声すら震えている。

「嘘でしょ...」


フランズも同時に気づく。

「いかん! あのままでは..」

立ち上がろうとするが、激痛が走り顔を歪める。


「テラ様、どうすれば」

「どうするって...無理よ!もうこっちに向かってきてる!」

ドラゴンの巨体が、確実に距離を詰めてくる。その足取りは重く、逃げ場を許さぬ圧を放っていた。


その時、フランズが瓦礫の中から這い出て立ち上がった。

「フランズ!あなたもう立ち上がれるような状態じゃあ...」

「テラ殿!」

フランズの叫びがガーデラの言葉を遮る。


「!?」

体はボロボロ。

経っているのがやっとな状態。

それでも、顔には笑みを浮かべている。


「そこにいる少女を頼んだ!!」

「え?何を言って...」


問い終えるより早く。

フランズは即座にドラゴンの背に向かって火球を放った。

瀕死の魔法使いが絞り出す、弱々しい炎。

当たった瞬間、ドラゴンは振り返った。


「何をしている?我はまだピンピンているぞ......その程度なのか?貴様の力は」

フランズは今度はドラゴンの目へ向かって火球を放つ。

ダメージにはならないが、侮辱には十分だった。

ドラゴンは再びフランズへと向き直り、怒りの咆哮を上げる。


「ちょっとフランズ!?」

ガーデラの声を背に、フランズは傷を押さえながら、それでも笑う。

そして、ふらつく足取りのまま町の外の森へ向かって走り出した。

ドラゴンはその背中を、轟音を響かせながら追う。


「フランズさんが……おとりに……!」

「ちょっ……ちょっと待ちなさいよ!頼んだって......そんなこと言われても」

瓦礫の下で泣いている少女が、今にも押し潰されそうに震えている。


「...あーもう仕方ないわねえ!メルザ!」

「はい!」

二人は少女のもとに駆け寄り、瓦礫をどかした。

メルザは少女を抱き上げる。


「よし! メルザ、この子を安全なところに――私はフランズを……え?」

ガーデラは自分の発言に戸惑った。

「ガーデラ様?」

メルザの声も届かなかった。


今、自分は何を言おうとしたのか。


勇者という立場だから。

魔王のもとへ帰るためだから。

仕方なく、人を助けてきた――はずだった。


だが今、ガーデラは自分の意志で、フランズを...人間を、助けに行こうとしていた。

胸の奥で、何かが大きく揺らぐ。

それは、自分の中にあった価値観が、音を立てて軋む感覚だった。


ガーデラは、初めて自覚した。

自分の中で、確実に何かが変わり始めていることを。


「ガーデラ様...フランズさんを助けに行くのですか?」

メルザの問いに、ガーデラは即座に首を振った。

「そ、そんなわけないでしょ!! 私は魔族よ! 魔王様の側近よ!?なんの意味があって自分から人間なんか……!」

その瞬間、


ドオオオオオォン!!


森の奥から地鳴りのような轟音が響いた。

木々が揺れ、鳥たちが一斉に逃げていく。


フランズが――まだ戦っている。

あんなにも傷ついた身体で。

立つだけで苦しいはずなのに、それでも。

(馬鹿じゃないの……あんな状態で……)


ガーデラは避けるように、森に背を向ける。

(何かを考えてるの私は。私は、ドラゴンを倒せばいいだけ。助けに行く必要なんてない)


いま走れば助けられるかもしれない。

しかし、間に合わない可能性もある。

無駄に体力を消耗するよりも、ドラゴンが戻ってくるのを待った方が合理的だ。


(今日、たまたま出会っただけの人間よ。理由もない。必要もない。義理だって、あるはずがない)

魔族の側近として、それはあまりにも当然の判断だった。


(そうよ……理由なんてないのよ……ただ馬鹿な人間が一人、死ぬだけ……)

脳裏に浮かぶ、あのふざけたポーズとテンション。

しかし、町のためにどれだけ傷ついても、立ち上がる姿。

(あのバカで……お人好しで……それで……それで――)


その瞬間、宿でのフランズの声が鮮明に蘇る。

「――救えそうな命があるのなら……そこへ手を伸ばす。ただそれだけのことだ。」


(!!)

胸の中で、何かが弾けた。

理屈ではない。

判断でもない。

頭で理解する前に、ガーデラの身体は動いていた。

地を蹴り、ただ一直線に森の中へ走っていった。


「ガーデラ様!!」

背後から響くメルザの声に振り返ることもなく、ガーデラは森の闇の中に消えていった。


森の奥。

木々がなぎ倒され、地面が抉れている。


ドラゴンの巨大な影が、足元で倒れるフランズを覆う。

「ぐ...ダメだ......もう...力も入らん」

体はついに限界を迎え、もう起き上がることすらできない。


骨は数本折れ、内臓を打ち、息をするだけで胸が激しく痛む。

「……ふ……は……ダサいな……これは……」

喉から漏れる笑いは、自嘲とも、まだ続く虚勢ともつかない。


それでも、折れた腕を無理やり持ち上げ、

指先に炎を灯そうとする。

――ピッ……ピ……。

かすかな火花。魔力は尽きかけていた。


「流石にここまでか...」

村の光景が脳裏によぎる。

焼け落ちた家。

泣き叫ぶ子供。

「......すまない」


ドラゴンはのどを低く鳴らし、口腔の奥に、橙色の光が集束し始める。

灼熱を孕んだ気流が森に吹き荒れ、草木が焼け焦げる前触れの熱が、フランズの頬を焼く。

――ブレスだ。


逃げる力もない。

防ぐ手段もない。

フランズはただ、目の前の光景を見ることしかできなかった。


「...まあ、心配なかろう......我が死んでも.....あの勇者が...討ってくれる」

フランズは力なく笑い目を閉じた。

「悪くない……締めくくりだ」


その瞬間、

ドラゴンの口が大きく開き、喉奥で渦巻いていた灼熱が一気に放たれた。


――ドオォォォォォォォン!!!


爆炎が一直線に森を焼き裂き、地面は抉れ、木々は一瞬で炭に変わる。

その炎の奔流が、弱り切ったフランズに容赦なく迫った。


しかし、ブレスがフランズの目の前まできたその刹那。

衝撃波が空気を震わせ、炎が何かにぶつかったように歪み、散った。


フランズが目を開けると、そこに立っていたのは――ガーデラだった。

無言で片手を突き出し、その場に立ち尽くす。

放たれた魔法が、ドラゴンのブレスを正面から相殺していた。

バチバチと音を立て、炎と稲妻が散っていく。


「テラ殿...そなた...ゴハッ!」

フランズが血を吐きながら、小さく呟く。

ガーデラは振り返り、ただ淡々と返す。

「もう。死にかけなんだからおとなしくしてなさい。」


「こいつは私がやるから」

その声は妙に落ち着いていて、どこか優しかった。

「……すまない……」

フランズは力を抜き、その場に伏せた。


ガーデラはゆっくりとドラゴンの方に向き直った。

魔法を放った自分の手を見つめる。

(まったく……どうしちゃったのよ私は)

ドラゴンを目の前にしてガーデラは深くため息をつく。


(この剣のせい?それとも勇者にされた苛立ちのせい?)

どちらも違う気がした。

(……それとも、ただ私が……)

そこまで考えて、ガーデラは自分で自分の思考を遮る。


今は、どうでもいい。

整理のできない感情を捨て、剣へと意識を向ける。

(とにかく、今の私はこうでもしないと気が済まないみたいだから)

呆れたように息をつくと、勢いよく剣を抜いた。


燃え盛る森の中。

その姿は誰が見ても――

魔王の側近ではない。


紛れもない“勇者”だった。


ドラゴンは低く唸り、喉奥でまた炎が渦を巻く。

森が震える。

地面が崩れる。

空気がひりつくような緊張が走る。


しかし、ガーデラは一切ひるまず、剣を構える。

「...来なさい」


たった一言。

だがその言葉には、もう迷いは一片も残っていなかった。


ドラゴンは一瞬、喉奥を赤く染めたかと思うと、口を大きく開いた。


――ゴウッ!


圧縮された火球が一直線に放たれる。

だがガーデラの振る剣が、その火球を正面から弾く。

弾かれた火球は軌道を変え、森の地面に叩きつけられ、爆ぜた。


怒り狂ったドラゴンが咆哮を上げる。

間髪入れず、矢継ぎ早に火球を連射する。


ガーデラは一歩も引かない。

迫りくる火球をすべて弾く。

そのうちの一発が弾き返され、ドラゴンの頭を直撃した。


「――グオォォォォ!!」

ドラゴンは咆哮をあげ、尻尾をたたきつける。

地面が砕け、空気が悲鳴を上げる一撃。


しかしガーデラは、その猛攻を巧みにいなしていく。

尻尾の勢いが一瞬止まった瞬間。


「ふんっ!」

踏み込みと同時に、剣が振り下ろされる。

――ズバッ!

硬質な感触とともに、ドラゴンの尻尾が宙を舞った。


ドラゴンの凄絶な悲鳴が夜空に響く。

森の奥まで響き渡り、木々が震えた。


ドラゴンは怒りと苦痛に身をよじらせながら、喉奥で炎を限界以上にため込む。

「ブレス!.....しかも先程とは比にならないほどの威力...テラ殿、よけろ!」

フランズの叫びが響く。


だが、ガーデラは退かない。

静かに剣を構え、魔力を一点に集中させる。

刃が青く、淡く光り始め、やがて紫の稲妻が剣全体を駆け巡った。


風が止む。

音が消える。

森そのものが、息を潜めたかのようだった。


次の瞬間、

ドラゴンが極大級のブレスを吐き放つ。

大気を裂き、夜を照らし、森を焼き尽くす灼熱の奔流が迫る。

「テラァァッ!!」


だが――

ガーデラの剣が、青い軌跡を描いた。

一閃。

ブレスが真っ二つに割れ、夜の闇の中に四散する。

その反動で、ドラゴンの巨体が大きくのけぞる。


その刹那。

ガーデラは一気に距離を詰めた。


「……終わりよ」

低く、静かな声。


一瞬の閃光が走る。


――ズバンッ!

短くも鋭い音を立て、ガーデラの剣はドラゴンの首を斬り裂いた。


力が抜けたように巨体が崩れ落ちる。

地響きが一度だけ轟き、それきりだった。

森に静寂静寂が戻り、夜風がそっと吹き抜けた。


「……は、はは……とんでもないな……そなたは……」

フランズは痛みで体を震わせながらも、ガーデラを見上げる。

その瞳には純粋な驚愕と、どこか安堵の色があった。


「だから動くなって言ったでしょ。」

ガーデラはいつも通りの少しぶっきらぼうな口調で言う。

だが、その声はどこか柔らかい。


「感謝する...町を...我を...助けてくれたことに」

途切れ途切れの言葉。

呼吸のたびに胸が軋むのだろう、それでもフランズは続けた。


「やはり...勇者というのはすごいな.....我とは雲泥の差だ」

顔は笑みを浮かべているが、下を向きため息交じりな声が出る。


「......いいえ」

ガーデラはそれを静かに否定した。

「?」


「あなたのほうがすごいわ。」

真っ直ぐに、フランズを見下ろす。

「そんなボロボロの状態でも町を守ろうとして、ドラゴンを森の奥へ連れ込んだ。死ぬことを覚悟して、それでも私に託そうとした」

言葉を選ぶように、一つずつ、噛みしめるように続ける。


「普通出来ないわよ...そんなこと」

ガーデラの声に、嘘や慰めはなかった。

「でもあなたはやった。最後の瞬間まで救おうとする姿勢を崩さなかった。」


フランズの背中に手を置き、簡易的な治癒魔法をかけて傷を塞ぐ。

「本当に...よく頑張ったわね、フランズ」

その言葉を聞いた瞬間、フランズの口元がわずかに緩む。

「はは...ありがたい言葉だ」

力なく笑いながら、天を仰ぐ。


そして、ゆっくりと目を閉じる。

その表情は、これまで見せてきたどんな大仰なポーズよりも、静かで、穏やかだった。


すると、森の奥から草をかき分ける音がした。

「ガーデr...あいやテラ様!」

現れたのはメルザだった。

息を少し乱し、周囲を警戒するように視線を走らせる。

「先程の音と光は!?ドラゴンはどこに...」


言葉の途中で、メルザの視線が止まった。

首を断たれ、巨体を横たえるドラゴン。

「死んでる!?」

「ええ。もう終わったわ」

ガーデラは剣についた血を軽く払うように一振りし、背中の鞘へと収めた。


「メルザ、フランズを連れて、スキルで先に宿に戻ってもらえる」

「はい......生きてるんですか?この人」

地面に倒れ、動かないフランズへ視線を落とす。


「ええ、何とかね。でも相当の重傷よ。戻ったら治癒魔法をかけて、医者に診させて」

「承知しました」

一拍置いて、メルザが問い返す。

「...ガーデラ様は?」


「私は歩いていくわ。住人たちに、いろいろ説明しないといけないから」

森の向こう――町の灯りがかすかに見える方向へと目を向けた。


「はい、わかりました」

メルザはフランズの近くに駆け寄ると、魔法陣を展開する。

淡い光が森を照らし、次の瞬間、二人の姿はその場から消えた。


静寂が戻る。

倒れたドラゴンと、焼け焦げた森。

そして、一人立つガーデラ。

「さてと...戻るか」

夜風が髪を静かに揺らし、ガーデラは町に向かって歩き出した。


森を抜けだし、町に戻ったガーデラ。

その姿を見るなり、住人たちは彼女に駆け寄った。


「勇者様!」

「今までどこにおられたのですか!?」

「ドラゴンは……ドラゴンはどうなったのですか!?」

不安と恐怖、そして微かな希望が入り混じった声が、四方から浴びせられる。


「……皆さん、落ち着いてください」

張りすぎない、しかしよく通る声。

それだけで、ざわめきが少しずつ静まっていく。


「安心してください。ドラゴンは倒しました。もう町を襲われることはありません」

ハッキリとした言葉に、住人たちは表情を晴らし、一斉に歓声をあげた。


抱き合う者、膝をついて涙を流す者、ガーデラに向かって何度も頭を下げる者。

「やっぱり勇者様だ!」

「あのドラゴンをたった一人で……!」

「アリエスは救われたんだ!」

称賛と感謝の言葉が次々と投げかけられる。


そんな中、ガーデラは冷静に口を開く。

「皆さん、少しお話を聞いていただけますか?」

再び場が静まり、ガーデラは話し始めた。


翌朝。

窓越しの朝日に照らされるベッドで、フランズは目を覚ました。

「...ここは..診療所か」

視界に映る白い天井。

鼻をくすぐる薬草の匂い。


「おー、目覚めたか」

医者がカーテンを開け、顔を出す。


「ドクター、我は...?」

「ああ、昨晩重傷だった君を少女が運んできてくれてね、『この人をお願いします』任されたんだ」

「少女....メル殿か」


医者は真面目な顔になる。

「にしても今回は特にひどかったね。治癒魔法がかけられてたけど、あと少し来るのが遅かったら危なかったよ」


フランズは天井を見つめたまま、静かに息を吐いた。

「彼女はどこに?」

「君をベッドに寝かせたのを確認したら、ここを出ていったよ。勇者様のもとに行くって言ってたよ」


「……そうか」

胸の奥に、じんわりとした何かが広がる。

「テラ殿は……?」


「今は宿にいる」

医者は軽く笑った。

「少し休んだら、町を出るらしいよ」


(行ってしまうのか……)

一晩で、すべてが終わってしまった。

ドラゴンも、戦いも、そして――彼女との奇妙な縁も。


その時、奥から声が聞こえる。

「フランズ!!」


慌ただしい足音を響かせ、見知った男たちが入ってきた。

「目ぇ覚めたのか」

「無事でよかった……!」


「あぁ……そなたらか……」

フランズは上体を起こし、力なく笑った。

「すまなかったな。結局……我は、町を救えなかった」


一瞬、空気が止まるが、男の一人が、思わず叫んだ。

「何言ってんだよ!お前すげぇよ!」

「え?」


「お前、町からドラゴンを遠ざけたんだろ!俺たちに被害が出ないように!」

興奮したように、別の男が身を乗り出す。

「まあ...確かにそうだが」


「しかもよ!」

「?」

「勇者様と一緒にドラゴンを倒したんだろ!」

「なに!?」

思わず声が裏返る。


「勇者様が言ってたぞ!」

男は胸を張る。

「『フランズがいなかったら、私はドラゴンに負けていた』って!!」

「お前は正真正銘、この町の救世主だ!!」


フランズは言葉を失った。

(……どういうことだ?)

脳裏に浮かぶのは、あの戦いの光景。

(ドラゴンを討ったのは……テラ殿が、一人で……)


震える声で問いかける。

「テ、テラ殿が...勇者がそういったのか?」

「ああそうだ!」

「町のみんながお前に感謝したいって言ってるぞ!」


そして、男たちの表情が曇った。

「それに...みんなお前に謝りたがってる」

「お前が本気で町を救おうとしてきたのに...俺たちはお前を信じ切れなかった」


男たちはその場で膝をつき、床に額を打ちつけた。

「フランズ!!」

「すまなかった!!」

「お前を疑った俺たちを、どうか許してくれ!!」


「あ...ああ」

喉が詰まり、うまく言葉が出ない。

(まさか...テラ殿はこれを狙って)


「ドクター、少し失礼する」

「......ああ、気おつけて行くんだよ」

医者は一瞬目を細め、それ以上は何も言わなかった。

フランズはベッドから飛び降りると、診療所を出ていった。


一方、宿の一室。

カーテンを閉め切った薄暗い部屋で、ガーデラは遠隔水晶を手にしていた。

水晶の奥に、威厳ある影が映る。


――魔王エデルス。


「ほう...ドラゴンを」

「はい」

ガーデラは背筋を正し、感情を完全に押し殺す。

「町に居合わせた冒険者と共に、勇者はドラゴンを討伐しました」


部屋の空気が、張り詰める。

「そうか...初めての功績にしては、中々の偉業だな」

エデルスは目を細め、わずかに笑みを浮かべた。

「どうやら今回の勇者は、相当の強者のようだな」

「……はい」


「ガーデラよ」

エデルスの声が、少しだけ重くなる。

「報告ご苦労であった。これからも引き続き調査を頼んだぞ」


「かしこまりました、魔王様」

胸に手をつき深く頭を下げる。

次の瞬間、水晶の光がすっと消え、エデルスの姿が掻き消えた。


……沈黙。


「…………」


そして。


「……だああぁぁ、怖かったぁぁ……」

糸が切れたように、ガーデラはベッドに腰を落とし、表情を崩した。

肩から一気に力が抜ける。


「お疲れ様でした」

メルザが、柔らかく声をかける。

「ホントにこの通信の時は、生きた心地がしない」

ガーデラは光の消えた水晶を手に取る。


「まあでも、今後はこうやって報告しながら、行動していかないとね。」

守るために。

隠すために。

「はい、頑張りましょう」

メルザのカバンに水晶を入れた。


みじたくを整え、宿を出たガーデラ達。

門をくぐり、町を出ようとした...


その時――

「テラ殿!」

呼び止められ、ガーデラは足を止める。

振り向くと、宿の前にフランズが立っていた。


「フランズ、あなたまだケガが治ってないでしょう。診療所で大人しくしてなさい」

「なぜ嘘をついた?」

フランズは真っ直ぐにガーデラを見据える。

「なぜ、我も一緒に戦ったなどと噓をついた?」


ガーデラは即座に返す。

「嘘をついたつもりはないわ...第一、実際にあなたも戦ってたでしょ?」


「だが我は……!」

言葉が詰まる。

「我は、ほとんど何もできなかった……」


拳を強く握りしめる。

「ドラゴンはそなたが一人で倒し、我はただ重傷を負い倒れていた」

「そんな奴が...勇者と共にドラゴンを倒したなんて言えない」

「町を救ったなんて...言えない」

沈黙が、三人の間に落ちた。


「...まったく」

ガーデラは小さく息を吐く。

「いつもは自信家のくせに、こうゆうときは謙虚なのね」


「あの時も言ったでしょ。あなたは最後まで町を救おうとして戦い抜いた。それで十分じゃないの。あなたは私よりも前からこの町を救っていたのよ。」

しかしフランズは俯いたまま、納得できない表情を崩さない。


「……しょうがないわね」

ガーデラは少し困ったように、けれど覚悟を決めた声で言った。

「これは言うつもりなかったんだけど」


「なんだ?」

「私はね、本当は人助けなんてどうでもいいって思ってたの」

「テラ様!?」


「ドラゴンさえ倒せればいい、他人が困ろうと知ったことないって」

「実際あの夜、私はあなたを見捨てようとも考えていた。」

フランズの目が、わずかに見開かれる。


「でも」

ガーデラは、真っ直ぐに彼を見る。

「あなたが、住人を一人ずつ助けて回る姿が...」

「誰彼構わず手を伸ばす、そのお人好しさが……私を変えた」

「初めて、自分から本気で人を助けたいって思った」


「何が言いたい?」

「あなたのおかげで、私は本当の意味で勇者になれた。人を助けて、守る勇者に」

ガーデラは、はっきりと言い切った。


「多分私は、これから先も人助けをする」

「そしてそのきっかけは、あなたの優しさよ、フランズ」


「だから、感謝するわ」

「私に、手を伸ばす勇気を教えてくれて、ありがとう」

ガーデラはフランズに微笑んだ。

フランズはもう何も言い返さなかった。


ガーデラは少し照れたように視線を逸らす。

「そうゆうわけだから、堂々と胸を張りなさい」

「我は...救えたのか?」

「はい、立派に町を救いました」

迷いなく、メルザが頷く。


「あなたはこれからも、自分の直感を信じて人を助けていけばいい」

「それが、あなたの――強さなんだから」


フランズは何も言わなかった。

しかしその表情には自責も迷いもなくなっていた。


「それじゃあ、私たちはいくわ。縁があったらまた会いましょう」

「お元気で」

ガーデラ達はフランズに背を向け町を出ていった。


フランズは自分の手を見る。

包帯にまかれ、傷にまみれ、所々に焦げ跡がある。

「我の...強さか」

胸の中で何かが渦巻く。

小さくなっていくガーデラ達の背中を見る。

そしてフランズは、心の中で覚悟を決めた。


「ガーデラ様、次はどこへ行きましょうか」

「そうねえ、剣はからはまだ何も反応は...」


その時、

「テラ殿ー!」


背後から響く声。

振り返ると、包帯姿のフランズが全力で走ってきていた。


「フランズさん!?」

「ちょっと、まだ何かあるの?」


フランズは息を切らしながら、しかし妙に真剣な顔で言う。

「我が町を救ったことは、理解できた」

「だが、それとは別の話だ」


「……何?」

「そなたが、我を救ってくれたのは紛れもない事実だ!」

「……まあ、それはそうね」


「その恩を返さないまま終わっては、我の心が収まらん」

メルザが一歩引きつつ、冷静に補足する。

「つまり、恩返しがしたいというわけですか」

「そうだ!」


「恩返しって、別に何もしてほしいことはないわよ」

「安心しろ!考える必要はない。すでに我が決めた!」


「え、なんですか?」

「ちょ、あなたまさか!」


フランズは胸を張り、はっきりと言い切った。

「率直に言う!我を仲間にしてくれ!」

(やっぱりいいいいいいいい!)

「我もそなたたちと共に旅をさせてくれ!」


「無理!」

「即答!?」

あまりのことにフランズは目を見開く。


「な、何故だ!何か理由があるのか?」

「理由とかそういう問題じゃなくて!とにかく無理なの!」

「我が弱いからか!?なら鍛える!足手まといにはならぬ!」


「そういうことじゃなくて!」

「なら頼む!」

フランズは一歩踏み出す。

「そなたらの魔王討伐の旅に、我も連れて行ってくれ!」

(違うの!討伐じゃないの!私は魔王城に帰るために旅をしているの!)


「ほ、ほら...あなたまだケガしてるでしょ?そんな状態で旅なんて」

「それなら問題ない!二日ほどくれれば完治させれる!」

「早!?」

「あのアリエスのドクターは腕が立つんだ!」


「頼む!仲間にしてくれ!そなたたちの役に立ちたいのだ!」

曇りなき眼がガーデラを直視する。

(グッ...その目は反則でしょ)


「頼む!この通りだガバハッ!」

頭を地面につけようとした瞬間、フランズは吐血した。

「フランズさん!?」

「い...いかん...急に体を動かしすぎて...傷が」


「言わんこっちゃない!メルザ、フランズを町の診療所に!」

「はい!」

メルザは魔法陣を開く。


「ま...待ってくれ...頼む..我を仲間に」

「言ってる場合か!メルザ早く!」


「待ってくれ...頼む...頼むテラ!...我に...恩を返させてくれ!...そなたを...守らせてくれ!」

その瞳に、冗談も勢いもない覚悟が宿っていた。

「テ、テラ様」

メルザが困ったように視線を送る。


「……あーもう」

ガーデラは髪をかき乱す。

「もう!わかったわかった!」

「仲間になっていい!だから今すぐ診療所に行きなさい!!」


「...感謝する」

「はあ、まったく...もう」

次の瞬間、三人の姿は消えた。


診療所。

ベッドに横たわるフランズ。

その傍らの椅子には、ガーデラが座っていた。


「……もう。ずるいわよ」

ぽつりと零すように言う。

「あんな状況で、あんな頼み方するなんて」


「ははは。確かにな」

フランズは苦笑し、天井を見上げたまま答える。

「どうしても嫌なら、このまま町を出ても構わんぞ」


「……あなたね」

ガーデラは小さく息を吐く。

「そんなこと、私ができないって分かってるくせに……」


ガーデラは視線を逸らさず、フランズを見る。

その表情は、いつもの皮肉や冗談を排した、真剣なものだった。


「いい?私たちの旅は、普通の冒険者のものとは比べものにならないわずっと危険で、ずっと苦しくて……いつ死んでもおかしくない」

「それでも、あなたは一緒に来るの?」


「愚問だな」

フランズは迷いなく答えた。

「我に二言はない」


「……まあ、そう言うと思ったけど」

ガーデラは苦笑し、立ち上がる。

「……ただ一つだけ、約束して」

そっとフランズのほうに手を差し伸べる。

「......死なないでよね、フランズ」


その声は、命令でも忠告でもなく――

素直な願いだった。


「ああ、了解だ」

フランズはその手を取り、しっかりと握る。

「テラ」


二人の手が重なり、離れない。

診療所には、もう言葉はいらなかった。


二日後。

「我!完全復活!!」

フランズは胸を張り、いつもの大仰なポーズをきめ、高らかに宣言する。


「ホントに二日で治しちゃった」

ガーデラは半ば呆れ、半ば感心した声を漏らす。


「すまないな。二日もまたしてしまって」

「今更ですか?」

メルザが即座に突っ込む。

「別にいいわよ。第一、剣もまだ何の反応もなかったし――」


その瞬間だった。

剣が、淡い青白い光を放ち始める。

「あ、きました!」

「ちょ、こんないきなり」

光は次第に収束し、やがて一本の細い線となって、はっきりと方角を示した。


「なんだ?この光は」

フランズが目を細める。

「勇者の剣は事件が起きるとその方角を光で示すんです。この町に来る際も、この光を頼りに来ました」


「フランズが治った瞬間に光り出すなんて」

ガーデラは剣を睨む。

「随分と、都合のいいタイミングね」


「ほう……」

フランズは腕を組み、満足げに頷く。

「つまり、我が仲間になることは運命だった、というわけだな!」

「んなわけないでしょ!...て言い切れないのがこの剣の怖いとこなのよね」

ガーデラは剣をしばらく見つめ、やがて背中に収めた。


「まあいいわ。とりあえず次の目的地は決まった。だったら行くしか道はない」

「はい!」

「そうだな」


三人は扉を開け、診療所を出ていく。

「ドクター、世話になった!」

診療所の出口で、フランズは振り返り、手を振る。

「あいよー。また怪我したら戻っておいでー」

「安心しろ! 次に戻る時は、世界を救った後だ!」

勢いよく言い放ち、フランズは外へ出ていった。


町を出た三人は、あらためて方角を確かめる。

「……よし、こっちね」

「二人とも、行くわよ」

「わかりました」

「了解した!」


新たな仲間、フランズを引きつれ、三人は

剣の導きを頼りに――

新たな目的地へと歩き出していった。

いい感じに切れるところがなかったので、1万字を超えてしまいました。

お読みいただきありがとうございました。

どうも、作者の一二三四 五六です。

もうすぐ学校が始まってしまうので、書けるところまで書いておきたいです。

せめて冬休みが終わるまでに、あと1話は投稿したいです。

皆さんを待たせないように、頑張って書いていきます。

そんなわけでこれからも側近勇者をよろしくお願いいたします。

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