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3【ステータス公開】

 次のページを捲ってみると、そこにはステータスが書かれていた。


【名前】????

【種族】スケルトン

【職業】????

【レベル】Lv1

【筋力】10

【耐久】9

【敏捷】9

【器用】8

【知力】2

【魔力】6

【信仰】5

【幸運】5

【魅力】5

【体力】∞

【精神】7

【スキル&魔法の修得ポイント残高】5

【残30日/残30グラム】

【修得済みスキル】ゲートマジックLv1。ナイトアイLv5。体力無限LvMAX。痛覚無効LvMAX。毒無効LvMAX。病気無効LvMAX。睡眠不要LvMAX。空腹無効LvMAX。不老不死LvMAX。

【修得済み魔法】なし。


 どうやらこれが俺のステータスらしい。


 それにしても恐ろしいほどに知力が低い。俺が脳筋キャラだと示しているのだろう。少し悲しかった。昔っから体ばかりを鍛えていたからだと思う。


 あとは、体力無限LvMAX。痛覚無効LvMAX。毒無効LvMAX。病気無効LvMAX。睡眠不要LvMAX。空腹無効LvMAX。不老不死LvMAX。これらの能力は、かなり俺が優遇されたステータスのようだ。


 どうやら俺は特別らしい。ゲームで言うならばプレイヤー特権なのかな。チートっぽい。


「名前の部分が空白だな。俺の本名は異世界だと使えないのかな。異世界用にペンネームみたいなのが必要なのかな?」


 それに職業もクエスチョンになっている。どうやら俺が無職のニートだとバレているようだ。少し悲しい。


 さらに種族がスケルトンって、アンデッドじゃんか……。俺って死の総称みたいだな。人間にはなれないのだろうか?


「そう言えば、何か好きな能力を選んでくださいって書いてあったな。習得残高ポイントが5とか載ってるし、これを使って何かを覚えられるのかな」


 次のページを捲ると、それらしい一覧があった。


《ステータス強化一覧》

【筋力強化】【耐久強化】【敏捷強化】【器用強化】【知力強化】【魔力強化】【信仰強化】【幸運強化】【魅力強化】【魅力強化】【精神強化】


《スキル修得&強化一覧》

《第1級スキル一覧》

【剣スキルLv1】【槍スキルLv1】【盾スキルLv1】【回避スキルLv1】【ゲートマジックLvアップ】【ナイトアイLvアップ】【ボーンリジェネレーションLv1】【アイテムボックスLv1】【ファミリア契約Lv1】


《第1級マジック一覧》

【ファイアーアローLv1】【ウォーターアローLv1】【アイスアローLv1】【ウィンドアローLv1】【ショッキングアローLv1】【ソイルアローLv1】【スクラッチヒールLv1】【エナジードレインLv1】【ストレングスアップLv1】【スピードアップLv1】【デュラビリティアップLv1】


「んん〜……」


 俺は顎に手を当てて考え込む。何を覚えられるか分かったが、そのスキルや魔法の用途が分からない。


 俺は、英語などはカタカナで書いてあっても、プロレスの技ぐらいしか知らないのだ。横文字は苦手である。


 とりあえず【ゲートマジックLvアップ】をなんとなく指先でタップしてみた。すると、文字がズレて説明文が現れる。


 本なのに、コンピューターでも操作しているかのようだった。


【ゲートマジックLvアップ】

 消費ポイント2。レベルが上がるとゲートのサイズが大きくなる。


「簡単な説明だな。しかし、分かりやすい」


 続いて俺は他のスキルの説明文も読んでみる。


「どれどれ〜……。なるほどね〜」


 ボーンリジェネレーションは骨折の自己再生能力で、アイテムボックスはファンタジー物でよくある異次元倉庫のようなもの。ファミリア契約は動物やモンスターを使い魔として契約するスキルらしい。


 どれもこれも細かいことは書いていない。だから、細かいことは自分で予想するしかなかった。


 魔法の方も同じである。説明文を読んで字の如し、読んだまんまの魔法である。


 ちなみにショッキングアローは電気の矢で、ソイルアローは土の矢らしい。スクラッチヒールは傷を刺しているらしく、掠り傷を治癒する魔法らしいのだ。


 ストレングスアップは筋力の一時的な強化で、スピードアップは速度強化である。デュラビリティアップは耐久の強化だ。どれも10分程度の効果らしく、レベルを上げると強化幅が増えたり、持続時間が延びたりするらしい。他者にもかけられる魔法と書いてある。バフ魔法だね。


 そして、どのスキルや魔法も覚えるだけならば習得ポイントが1点で覚えられる。しかし、レベルを上げるとなるとコストが増える仕組みらしい。


 例として、既に覚えているゲートマジックをレベル2にアップさせるには2ポイント消費するようだ。おそらくレベル3にするには3ポイントかかるのだろう。


 ステータスアップのほうはさらに厳しかった。筋力10を11に上げるには、10ポイントも使う。次は11かかるっぽい。


 ステータス値が高くなれば高くなるほど向上が難しくなる仕組みのようだ。


「まあ、最初は自分の傷をどうにかしないとならないかな」


 とりあえず俺はボーンリジェネレーションLv1を修得してみた。すると、本の文章が変わる。


 かつて「ボーンリジェネレーションLv1」と書いてあった部分が「ボーンリジェネレーションLvアップ」に書き直されていた。文章も自動修正されるらしい。まったく便利な本である。


 さらに、俺は傷ついた拳を扉の向こうに出してみると、罅が入っていた拳の骨が治っていく。これがボーンリジェネレーションの能力らしい。誠に便利である。


「さて、残りは4ポイント……」


 続いて俺はアイテムボックスLv1を習得した。アイテムボックスはファンタジーで冒険するなら必需品な能力だろう。覚えなければ嘘である。


 そして、ポイントを消費した俺は「アイテムボックス」と唱えてみた。


 すると俺の眼前に半透明な立方体が現れる。それはポリゴンのフレームのようだった。しかし、サイズは思ったよりも小さい。20×20×20の大きさのようだ。


「小さいな。本ぐらいは入りそうだけど」


 俺はウロボロスの書物をアイテムボックスに入れてみた。


「入った……」


 そして、透明なボックスの中で浮いているようにも見えた。


 まるで旅先の旅館で、部屋に備え付けられている小さな金庫に財布でも仕舞い込んだかのようだった。


 しかし、「消えろ」と念じると、アイテムボックスは本を飲み込んだまま消えてしまう。


「ちゃんと消えたぞ……」


 俺は再びアイテムボックスを呼び出すと、ウロボロスの書物が収まったアイテムボックスが現れた。


「うん、これは便利なものだ。すごいすごい。少し小さいけれどもね……」


 レベル1なのだから、贅沢は言えないのだろう。


 その後、俺は攻撃魔法も必要だと考え、ファイアーアローとアイスアローを取得した。何せ攻撃魔法は男の子の憧れだもんね。


 残りの1点は、念のために貯蓄に回す。今すぐに使わなければならないわけでもなかろう。


 剣技などの戦闘スキルは要らないと思う。何せスケルトン相手に空手技が通じたぐらいだ。今までに習得した格闘術でどうにでもなりそうだと思う。



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