表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/347

【スクールライフ!③】

授業に関しては、理解できないことばかりだった。


でも、使われている文字は、

日本語に酷似していて、何となくだが読めないことはなかった。


前の世界と文化が変わらない、

ということは、正直助かる。


こういうのって

文字を理解するだけでも大変で、難易度が高い場合は言葉も通じないこともあるから、


ある意味、僕はラッキーな異世界召喚だった、と言えるだろう。


そして、授業ではアトラ隕石のことが何度も出てきた。


「えー、アトラ隕石は、千年前にオクト王国となる地に落ちたと考えられています。宇宙からやってきたこの隕石は、常に未知の瘴気を排出。人々の健康や意識に悪影響をおよぼし、世界規模のパンデミックを起こすことになりました」


これは『対ノームド戦』という授業の先生が語った内容だ。


「そして、それが原因で全世界が空前絶後の不景気に。各国は資源を求めたことで、世界戦争が勃発します」


どこの世界も歴史とは戦争というワードが必須らしい。


「激化を続ける戦争を終焉に導いたのは、皆さんお伽噺でも聞いたことがあるでしょうが、アトラ隕石から誕生した五人の女神です。人智を遥かに超える女神たちの力は、それこそ世界中を火の海に沈め、文明を崩壊させます。これが女神戦争ですね」


女神戦争?

セレッソの顔が頭の中に浮かぶ。


「女神戦争の影響により、それ以前の歴史や技術は消失。この世界は千年かけて、文明復興に力を入れなければならなかった。私たちのご先祖様は、本当に苦労されたんでしょうね。きっと、地獄のような状況から、この世界を建て直したのでしょう。地獄と言えばですね、私も第一次オクト・アッシア戦争のときは……」


六十は超えているだろう、

ゆったりとした先生の声は、もとの世界の授業であれば眠っているところだが、僕は色々と考え込んでしまった。


まずは五人の女神。

確か、三枝木さんが同じワードを出していた。セレッソがその一人だと。


ってことは、セレッソは千歳ってこと?

超ババアじゃん。


いやいや、流石に千年も生きているってことはないだろう。


ただ、ここは異世界だ。

不老不死という設定があってもおかしくないが……


いざそれを真実だと突き付けられると、少し信じがたいものがある。


先生の話は続く。


「現在、アトラ隕石は錬金術や魔法による技術、つまりはアトラの壁によって瘴気を抑え込んでいますが、アトラ周辺は他の地域に比べて影響を受けやすくなります。そのため、アトラ隕石の影響を受けないため、付近に用がある人は、聖職者や錬金術たちによって作られる護符の使用が必須です。ただ、人体のノームド化、いわゆるフォールダウン現象は、完全な対処法が見つかっていません」


フォールダウン現象。

僕がこの世界で最初に戦ったモンスターが、それによってノームド化してしまった人、ということだろうか。


後でセレッソに聞いてみよう。


「そのため、オクトにとってフォールダウン現象は、アッシアと並ぶ脅威です。皆さんは立派な勇者、もしくは戦士になったら、アッシアの強化兵だけでなく、ノームドと戦う機会もあります。その対処法をしっかりと学んでください」


フォールダウン現象。

やっぱり、その原因はセレッソに見せられた穴、アトラ隕石が原因だったらしい。


僕にとってのラスボスは、

アトラ隕石になるとセレッソは言っていたが、


この世界にとって神話的存在で、千年以上も解決に至っていない大問題みたいじゃないか。


本当にそんなもの、僕にどうにかできるのか?

「面白かった!」「続きが気になる、読みたい!」と思ったら

下にある☆☆☆☆☆から、作品の応援お願いいたします。


「ブックマーク」「いいね」のボタンを押していただけることも嬉しいです。

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ