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ゼノマギア  作者: ささみ
序章 なぜ彼は魔法少女となれたのか
6/11

第5話 プレゼン

まさかの3年ぶりの投稿に動揺を隠しきれない。

「結構でかいな」


 どうやらもともと自衛隊があった場所を解体して作り直したらしいが、さすがは国営組織というべきだろうか。


「入り口は...あそこか」


 自衛隊があったころの名残か、周りは有刺鉄線で囲われており、唯一ある門には出入りを観察する守衛室がある。


 とりあえず守衛室の人に応募用紙を出したときに送られてきた入門許可証を見せ、プレゼン会場へ向かった。


「プレゼン会場もだいぶでけぇな」


「プレゼン会場じゃなくて面接会場なんだが...まぁ大体あってるか」


「うおっ!?」


 独り言をつぶやいていたら後ろから返答が帰ってきてついびっくりしてしまった。

 後ろを振り向くとなんだか幸薄そうなおっさんがいる。


「なんか幸薄そうとか思ってねぇか?」


「ふむ、自覚はあるのか」


「ふつうは否定しない?」


 なんかこのおっさんイジられ役っぽいな。


「はぁ、とりあえず早く面接会場に入れ。あと5分で面接が開始だぞ」


「あっ、ハイ」


 俺は無駄に広いプレゼン会場に入った。


 プレゼン会場の入り口で軽くプレゼンをする手順を説明され、しばらくして俺のプレゼンの出番となった。

 プレゼンは個別のため待合室とは別の部屋に案内され中に入った。


「あ、さっきのおっさん」


「まだぴちぴちの32歳だ!」


 中にはさっきであったおっさんとクールっぽい女性、あとチャラそうな男がいた。


「...32っておっさんじゃね?」

「え、まじ?」

「井出さん、正直私も32は十分おっさんかと」

「俺もそう思うっす!」

「優愛さんに創くんまで!?」


 やっぱこいつイジられキャラだな。


「こほんっ、ほら、そんな話はどうでも…、いや、よくねえけどいいってことにするから早くプレゼンをしてくれ」

「スルーする感じですね。じゃあ早速始めますよ。まずはこの映像を見てください」 


 そういって、俺はあらかじめ用意していたマナ弾丸の紹介映像を流す。


『本日プレゼンする商品はこちら!!マナ弾が「ちょっと待て!?」』


 そう言って映像をおっさんが止めてしまった。


「もう、いきなり止めてどうしたんですかおっさん」

「おっさんいうな。どうしたもこうしたもなんなんだこのテレビショッピング映像は!?」

「え?プレゼンの映像ですけど?」

「テレビショッピング風にした理由を聞いてんだよ!」


 そんなものなんとなくにきまってるだろ何言ってんだこのおっさん……


「え?なにその何言ってんだこいつみたいな目、俺か?俺がおかしいのか?」

「井出さん、早く続き流してください。見てるんですから」

「そうっすよ井出さん」

「えぇ…、これで俺が責められるの納得いかねぇんだけど…」


 そういいつつもおっさんは続きを流す。


「こちらのマナ弾丸は中にマナゼリーが仕込まれており、それによってなんと魔物に有効な攻撃ができちゃうんです!』

『実際に魔物に使用した映像をご覧ください』


 そう言って映像の中の俺は前のマナ弾丸の試作品をテストしたときにとっておいた映像を映し出す。


『銃は使えないためパチンコで撃っていますがこのように魔物が明確に反応を示しています』

『銃でこの弾丸を何発も使えば撃破も夢じゃないこと間違いなし!ぜひお買い求めください!』


 そこで映像が終わった。


「あ~、いろいろと言いたいことはあるんだがひとつ言わせてくれ」

「はい?なんですか?」

「魔法少女でもない子供が魔物に立ち向かうな!」

「!?」


 そ、そこか!?

 確かにまっとうな大人なら子供が魔物なんて言う危険なものに立ち向かうのは怒って当然だわ!?

 こ、この人いい人だ!?


「あ~、ご、ごめんなさい?」

「確かに俺たちはまだ子供の少女に戦わせてしまっているがそれは大人の俺たちにその力がないからだ。同じように力がなく、しかも子供のお前がそんな死にに行くような真似はするんじゃない!」

「はい、ありがとうございます!」

「え、なんで感謝?」

「いやだって真剣に子供をのことを思って怒る人だってことが伝わってきたので」

「うぐ、嫌われると思いつつ説教したのに感謝されると恥ずいな……」

「井出さん顔真っ赤っすよ」

「う、うるせぇだまってろ」

「あら、かわいらしいところもあるのね井出さん」

「うがぁぁぁ!!」


 うわぁ、真っ赤な顔でおっさんが頭かきむしってる、おもろ。


「と、とにかくこんなことはもうしないように!」

「善処します!」

「うわぁ、絶対またするやつだこれ」


 反省はしたがもうやらないかといえば話は別だよね。

 多分今後もマナの実験はするだろうし何なら魔法少女に変身して戦うこともあるかもしれない。

 もう魔物と戦わないようにするのは無理だ。


「はぁ、まぁもうこの話はいい、映像の内容について質問がある。」

「はい、なんですか?」

「マナゼリーてのは何なんだ?」

「おぉ、いい質問ですね。ではこの映像をご覧ください」

「……嫌な予感がするのは俺だけか?」


 俺はマナゼリーのプレゼン映像を再生した。

 すると画面にはでかでかとマナゼリー3分クッキングと書かれている。


「そうだとおもったわ!」


『皆さんどうもこんにちは、マナゼリー3分クッキングのお時間です』

『本日使用する材料はこちらの産地直送とれたて新鮮な魔法少女がいた場所の空気とゼラチンです』

『まずこの魔法少女の空気をどのご家庭にもある希釈冷凍機に半分入れ、もう半分を鍋で茹でます』

『この際、空気を入れている袋が冷えて割れたり熱で溶けてしまわないように注意してください』

『そして出来上がった絶対零度とアツアツの魔法少女の空気を1:1の割合で調合し、できた液体をゼラチンで固めたものがこちらになります』

『以上、マナゼリー3分クッキングでした』


 そこで映像が終わる、時間はジャスト3分だ。


「あ~、聞きたいんだがそのマナゼリーって今あるか?」

「はい、これです」


 そう言って俺はマナゼリーが入ったパックを取り出す。


「へぇ、これがマナゼリー……」

「あ、マナゼリーはとんでもない毒性があるから『これを食べて俺も魔法中年キュアおじさんだ!』とかは無理ですからね」

「「ブフッ」」


 あ、おじさんの部下っぽい二人が吹いた。

 多分このおっさんが変身した状況をイメージしてしまったんだろう。


「きゅ、きゅあっきゅあの井出さんとか…、プッ、無、無理」

「幸薄そうな顔の井出さんが魔法少女の恰好とかこれもう通報案件っすよこれ」

「お前ら後で覚えとけよ……」


 そう言いながらおっさんはマナゼリーを俺に返した。


「これで俺のプレゼンは終わりですけど合否はどうですかね?」

「いきなりだな……、まぁいいか、マナ弾丸については実際に使用してみる必要があるが、マナを液体化してゼリーにしてきた時点でお前は合格だ。まぁ性格に少し難があるがな」

「よし!」

「詳しいことは後日話すからまた明日ここに来てくれ、これを入り口で見せれば入れてもらえるから」


 そういっておっさんは名刺を俺に渡してきた。

 井出(いで) 雄露(ゆうろ)……

 顔に似合わず割とかっこいい名前だな。


「じゃあまた明日な」

「はい!」


 俺は部屋から出て、なんとなく気になったので少し聞き耳を立てる。


『ふふん、やはり私の直感は当たっていた!』

『まさか優愛さんが言ったとおりだったとはな』

『へぇ、そんな予想を立ててたんすか、さすがっすね』

『でしょう?もっと私をほめたたえなさい!』

『はぁ、人がいるときはバリキャリなのになんで身内だけになるとこうなるんだ?』

『井出さん、バリキャリはもう死語っす……』

『え、まじで?』

『そんなんだからおっさんなのよ』

『そこまで言わなくてもよくね?』


 ふむ、やっぱりおっさんはイジられ役なのか。

小話

実は宇佐戯はまじめな顔しながらギャグに走るタイプ。


ポイント乞食したほうがいいらしいのでします。ポイントください。

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