擬音の乱用について。
擬音とはすなわち、オノマトペである。
しとしと、ざーざー、もちもち、ふわふわ、わんわん、にゃーにゃー、うろうろ、きらきら、とろとろ、どろどろ、わくわく、どきどき、うきうきといった二語を連続するもの。
ふんわり、ふっくら、しっとり、どっしり等の質感を表すもの。ばたん、ひょい、がしゃーん、どっかり等の行動に準ずるもの。などなど。
接続詞と同様、日本には様々な擬音が存在する。英語圏にもBOOM(爆発音)やMEOW(猫の鳴き声)等が存在するが、やはり日本語の方が群を抜いて多い。
これもまた使い方によっては表現を豊かにし、または稚拙に見せるものである。
×大好物のお菓子をじっと見て、パクリとかぶりつく。しっとりもちもちの生地に、ふんわりした甘さが美味しい。心がウキウキする。
○大好物のお菓子を見つめて、一口かぶりつく。しっとりもちもちの生地に、優しく広がる甘い味わいが美味しい。心が湧き立つ。
例文の×は「じっ」「パクリ」「しっとり」「もちもち」「ふんわり」「ウキウキ」が擬音になる。明らかに使い過ぎで、如何にも子どもっぽい。
○は「しっとり」「もちもち」だけが擬音だ。「しっとりもちもち」は柔らかく弾力のある菓子類によく使われる表現で、大体セットで扱われる。美しい肌質を表すことも多い。
擬音を全く使わず書き進めると非常にお堅い文章に仕上がってしまい、ウェブ小説として読みづらい部類に入ってしまうため、ほどほどに挟んでいきたいものだ。