たやすく行われるむごたらしい行い
ビュォォォォという騒音が響く中、ミンスクは再び嗤った。
「待ちくたびれたぜ!エジリス!」
とミンスクが叫ぶ頃には音の正体が大隊全員に知れ渡る。
木製の飛行機が異世界大隊の上空を飛んでいた。搭乗者は当然エジリス。
異世界大隊の魔法使いは障壁魔法を急いで展開する。
「歩兵で重戦車並みの守備力を持つとは恐れ入ったけど…ミンスクのバルバトスは13、5mmだから受けきれただけ、僕のファナリスには…比較にならない!」
エジリスの飛行機は障壁魔法に対し、もはや人に打つ兵器ではない45mm徹甲弾をぶっ放す。
障壁魔法は一撃で砕け散り、地面に深々と砲弾が突き刺さる。恐るべき力業。
反撃に弓を打つがただ矢が刺さるだけで次の攻撃を妨害することすら許されない。
最初の一撃の1秒立たないうちに再び発射された、榴弾だった、障壁魔法を展開した魔法使いに直撃、半径5mの人々が破片が全身につきささり、魔法使いに至っては骨すら残らなかった。
生き残った冒険者はこの飛行機から蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
◇ ◇ ◇
「随分とえげつないことしてくれたな」
「え~でもこうでもしないとミンスク助からないでしょ?」
「ハイ…アリガトウゴザイマス」
「傷を見せて…」
実際ミンスクの矢傷はかなりひどかった、矢は肉を突き裂き、骨まで到達しておりこの環境じゃ治らない傷であったが…
「大丈夫!僕のスキル、マテリアルリモーヴァルを使えば直すことができるよ、おまけに細菌からウイルスまで取れる、だけど時間がかかるから、ファナリスの中で直そう、援軍が来る」
「頼りになるぜ…相棒」
ミンスクは止血だけした片足を引きずりながら飛行機に乗った。
◇ ◇ ◇
生き残った冒険者はギルドに報告をしたころ…
「ミンスク…一体何者なんだ…?強力な無属性魔法を放つ機械の鳥を飼いならし…」
「魔王の幹部なのでは…?」
「最近魔王復活の兆しが見えてきましたし…もしかしたら…」
「王国に報告しておきましょう、あれは危険すぎます」
◇ ◇ ◇
「ミンスク、さっきの戦いのことだけど…」
「何?」
「無理に戦う必要はなかったんじゃないの?」
「ああ、単純に損害賠償とかかけられたり、いろんな所から引き抜きがかかると面倒だろ?」
「…なるほど、でもお金を稼ぐならこの世界で会社を立ち上げたほうがいいんじゃないの?」
「いや、金が馬鹿みたいにあっても困るだろ?この世界治安悪そうだし、それにここまで派手に戦うのもたまにはいいだろ?」
「うん…まあ…それに生き返るしね」
反省感なし
ファナリス(攻撃機・航空機)
耐久性・・・C
内部強度・・・C
機動性・・・S
範囲・・・A
コスト・・・D
成長性・・・0
機体自体の性能、1tの載積量を持ち、低空で扱いやすく作られたプロペラ機、横幅11m全長12mと結構大きい。
バーサーカー(45mm機関砲・大型兵器)
破壊力・・・S7(S)
加害力・・・S(S7)
発動速度・・・D
射程・・・SSS
精密動作性・・・A
コスト・・・D
成長性・・・0
もはやこれを人にぶっ放すなどオーバーキルもいいところ、障壁魔法を使う前からこれを整備していたエジリスはあたまおかしい。