捨て駒
「きゃぁぁぁ!」
「ウおぉぉぁぁ!」
エルフの一族は大混乱を起こしクモの子を散らすように逃げ出してゆく…
(この混乱の中ならこの俺を見つけるのは困難!このまま走って逃げれば…どうにかなる!)
などとミンスクは思ってると
ドチュゥゥゥン!
ミンスクの真横に悪魔の魔法弾が飛んできた。
(まッ…まさか…そんなはずは…)
しかしそう思った直後またミンスクの付近に着弾。
(これは…まさか…本当に…本当に…俺の…詳細な居場所が…バレているのか…!)
そう考えているうちにも正確に俺の方に魔弾が飛んでくる。
(仕方ねぇ…こうなってしまったらもうこれだ…)
「ウインドエクシズム」
義手から放った旋風は悪魔共をひるませる。
「どうせ逃げられないなら…俺が引き留めよう…さあ…来いよ…」
(すでに退路を断たれたなら仕方ない、貴様らエルフどものためにこの俺が捨て駒になってやろう…)
◇ ◇ ◇
(ダメだ…間に合わなかった…来てしまった…だけど…)
エジリスはそこへ行くべきか…しかし武装がすべて壊れた丸腰のエジリスでは突っ込んでも何かできることはない…だが…エジリスには確信があった。
(だけど…こいつらは…ミンスクを殺す気がない…!)
◇ ◇ ◇
ドチュチュチュチュチュン!
「うおォォォッ!」
コンセントレーションを発動させているとはいえ集団で放たれる魔法はすさまじい弾幕はミンスクを苦しめる。
(着弾しても地面が壊れない…イヤな予感がする…)
「スライミー」
ミンスクは地面に潜ってどうにかやり過ごそうとする。
「やっぱり潜ったか…ならエイクレイン!」
悪魔の手から放たれた黒い液体は地面にしみ込む…
「ぐがぁぁッ?!」
地面の中からでも響くミンスクの悲鳴。
「痛いだろ?!さあッ!出てこいッ!」
(こ…これは…この魔法は…い…痛い…それだけか…!だが…食らい続ければ体力が…いや…精神力が持たない…!)
しかしミンスクが痛みに苦しむ中、不可思議なことが起こる。
「グバァァァッ!な…なぜだ…」
「グぎゃぁぁぁ!」
ミンスクに放ったはずの魔法による痛みが悪魔たちにも走りだした。
しかしミンスクの痛みは続く…
(チッ…仕方ねぇ…)
ミンスクは地面から這い出てくる…
「出てきやがったぞ!ぶっ放せぇ!」
ドチュチュチュチュチュ…!
前よりも比べ物にならない勢いで魔弾を放ち続ける。
「スライミー!からの…シールドウォール!」
ミンスクはスライミーで地面を引き延ばしシールドウォールで固めることで障壁を展開する。
そしてミンスクは後ろを振り返る
(…もう…あいつらは…逃げ切ったようだな…エリナ…)
「どこを見ている!」
一人の悪魔が障壁のサイドに回り魔弾を打ち込む。
ミンスクはあっさりと被弾し地面に突っ伏せた…
エイクレイン(スキル・魔法)
破壊力・・・0
加害力・・・A
射程・・・C
精密動作性・・・E
発動速度・・・E
コスト・・・D
成長性・・・E
悪魔族の魔法、痛みを発生させる液体を雨のようにばら撒く、その痛みは強烈で浴び続けると精神障害を引き起こす可能性がある。なお元は尋問用の魔法。




