エルフの一族
「…寝るか…」
騒ぎまわった後に来た落ち着きにより賢者状態に陥ったミンスクは眠ることに決めた。
「ちょっと!何私のベッドで堂々と寝てるのよ!」
エリナが顔を赤くして部屋に飛び込んでくる…
(エルフは耳がいいのか?俺の独り言が聞こえている…)
「悪い、だが掛布団だけでもくれないか?床で寝るには硬すぎる」
「まったく…これでどう?モリス」
エリナの魔法はミンスクが寝転がる床に向かって放つ、するとミンスクの体が床に埋まっていく…
「随分と器用な魔法を使うな…」
「これでもエルフの一族の端くれよ」
「そういやエルフって人間とどう違うんだ?」
「え…ええと…私…人間のことはあまり知らないから…ミンスク魔法できるの?」
「一応」
俺は外に向かって
「サイファー」
魔力弾を打って見せる.
「…なるほど…人間の魔法は発動が早くて威力が低いのね」
「いや…多分ほかの人はもっと遅くて威力が高いぞ」
ミンスクの魔法はスキルイグスヒュームで奪ったスキル、奪ったスキルは使用者向けに性質を変えてしまう。
「でも…やっぱり人間の魔法って…弱い?」
「かもな、地面をやわらかくする魔法とかは器用なことは多分人間にはできん、身体能力はどうだ?」
「…人間だとどれぐらい?」
「ん~100mを10秒台だな」
「え?そんなに速いの?」
20分後…
「眠い…そろそろ寝る」
「おやすみ~」
◇ ◇ ◇
「…ダメだ…ミンスクへの攻撃によって発生した電波障害が今日も続いている…マズイ…ミンスクに…来てしまっている…早く…早く伝えないと…アランのことも…そして…この世界のことも…」
一方、エジリスはメディアヴェクトリスでミンスクへの攻撃は予測できていた、しかしそれを伝える手段がない上戦車も全壊、一秒でも早くとミンスクの元へと徒歩で目指していた…
◇ ◇ ◇
そんなことも知らずにミンスクは
「そういえばエルフと人間は敵対関係ではないのか?」
「いや、少し前は人間によるエルフの売買が行われていたけど最近は全くだわね、旅に出たエルフはかなり帰ってきてるし」
「なるほど、割と平和なんだな、相棒が来るまでもう少し居させてもらおうか…」
ドチュゥゥゥン!
奇妙な轟音が響く…
「これは…悪魔族の魔法!うそ!なんでここに…!」
エリナは信じられない現実に驚愕する…
「なぜ…俺がここに居るのが…バレたんだ…」
「逃げろぉ!やられるぞォォォッ!」
エルフたちは今までほぼ攻撃を受けたことがない、つまり平和ボケした一族であり当然大パニックに陥った。
ミンスクは敵数からして逃げることを判断、混乱に乗じて逃げることに決め、走り出した。
エルフの一族
魔王やら戦争やらの争いごとの多い人間とは違い、俗世から離れた暮らしを続ける種族、魔法の術式を作り出すのが得意であるが、戦闘目的の魔法は少ない。
なお人間側はエルフの居場所を知る者はごく少数であり幻の一族といわれる。
余談だが耳がいい。




