また村を襲う逸般人
アランがミンスクに話をかける。
「そういえばミンスク、どこに行っているんだ?行く先はあるのか?」
「一応なくはない」
「どこだ?」
「…どこという場所ではないのだが…できるだけ遠く…そして王国に接点のない町村を目指している」
「なるほど…」
「どこか知らないのか?」
「知らん」
「使えないな」
アランの怒りボルテージ+8(最大10)
「まあ見つからないならその時はその時だ」
◇ ◇ ◇
「ミンスクこの村はどう?」
「ちょっと見に行ってくる」
「オイ!お前まだ左半分動いていないだろ!見つかったらどうする!」
アランが割って入る…
「その時はその時だ、行ってくる」
「大丈夫だアラン、ミンスクは最近は真っ向勝負ばかりやってるけど、ホントはこういう隠密行動が得意なんだ」
◇ ◇ ◇
ミンスクは寝そべったまま右足右手を器用に使って這って進むとは思えない速度で前進する。それを見ていたアランは思わず。
「シュールだな」
◇ ◇ ◇
武器屋。
屋根が石製だな。あれが使える。
まずミンスクは右手右足だけでよじ登る。(握力だけはA)
「スライミー」
このスキルによりミンスクの体は屋根に浸透し頭だけで覗く。
(…やはりこの世界の武器の性能はよくわからないな…テキトーに高いくて軽い武器を頂戴しましょ)
俺はゲル状の手を伸ばして短剣2本をかっさらい戦車に戻ることにした。
◇ ◇ ◇
「戻ってきたぞ~」
ズルズル這いずってこの戦車に向かう姿はこれまたシュールであった。
「ミンスク、随分と早いな」
「俺は腕利きなのでね左半分は利かないが、こんなものを盗ってきたのだが…これの品定めはできるか?アラン」
「ふむ…これは…刃の先端に魔力を感じる…これは…魔力を打ち消す魔力…それにかなりの業物だ、お前使ったらどうだ?」
「断る、重い」
「…お前パワーいくつだ?私はAだが」
「そんなのはどうでもいい、この村は当たりだ」
「お前…またやるのか」
「そうだが、気に入らないなら不参加でいいぞ」
「いやおまえに死なれるとお前とまた戦えなくなるからな、私も行く」
◇ ◇ ◇
深夜にて…
ドゥルルルゥ…ドッガラァ!
宿屋に対する戦車の体当たりによって崩壊する轟音から戦いの火ぶたが切られた。
まず宿屋を狙った理由?宿屋は多くの冒険者が眠っている、そいつらを減らすためだ。
そして体当たりしてもなお、戦車は進み続け教会の入り口をふさぐ、これで復活もない。
そしてエジリスは戦車が突っ込む別方向からやってきた、そしてガトリング砲で制圧を行う…が
「シールドウォール!」
全身鎧の男が真正面から受け止めエジリスに距離を詰める。
「よぉし!近づいたら覚悟し…待てぇ!」
エジリスは近寄られるのを嫌いレッグキャタピラーで、フルアーマー同士でもエジリスのものでは話が違う、打ちながら時速15kmで移動を行える。当然鎧の男は追いつけない。
「どこを見ている!」
エジリスがひきつけているうちにアランは後ろから剣を叩き込み、全身鎧の男の首元に剣が直撃した。
スキル スライミー(スキル・特殊)
効果範囲・・・D(自分の触れた生物物体)
発動速度・・・C
コスト・・・A
成長性・・・B
ミンスクがイグスヒュームで奪ったスキル。自分や触れたを物質を性質を保ったままゲル状に変える。密度の低い地形をすり抜ける。またゲル化した腕を伸縮することも可能で伸ばしすぎるてハチ切れることはない。
スライミー状態に慣れるとかなり器用な使い方ができる(後参照)
1月30日、若干スランプ中です。