エゴイストと戦闘狂
「まだつけてんのか…アラン」
「悪かったわね」
「また青い球持ってんのか?」
ミンスクはすごい嫌そうな顔をする
「いやそれは依頼で持たされただけ…まさかその時はあんただとは思ってなかったわ」
「そうかで要件は?」
「細かいことはいいわ…私と…勝負しなさい!」
と言い放ったアランから直後強烈な殺気が放たれた…が
「ほぉ…勝負?随分といきなりだな…この俺と…?」
ミンスクに放たれたのは殺気ではない…が「私は既に奴の手の内なのではないか?」と不安にさせる雰囲気が奴の不敵な笑みから放たれた。
「人はな…俺のような天才じゃない限り…ホイホイと成長できるもんじゃない…考え直すなら今のうちだぜ?」
不安はいずれ張り付くような「恐怖」と化してゆく…だが…
「天才?…成長?…そんなマヤカシなど知ったことじゃない!お前は私と張り合える数少ない相手…私はお前と…勝負をしたい…!それだけだ!」
「なるほど…何言っても無駄みたいだな…仕方ない…行くか…」
やる気のない発言と態度とは裏腹に7mも空いた間合いが瞬時にナイフの間合いまで詰められる。
アランも剣を抜くが遅い。
ガガガガガッ!
ミンスクのガトリングナイフがアランに襲い掛かる、前のようにスキを突かれた時とは違い剣で急所を守り切れてはいるが、他の部位はジリジリとダメージを受けている。
アランは距離を置くがその距離を置く同時にミンスクも距離を詰める。
(反応が…早すぎる…!このままでは…スキはない…だが…あいつの性格なら…必ず…!)
「終わりだ、コンセントレーション」
ミンスクと言い放った直後、アランの頭を全身を上下を翻し飛び越え、そして背後に回る。
(このまま奴の脊髄を断ち切る!)
しかしその直後…ミンスクの視界にありえないことが起きた。
背後を向いているハズのアランの体は一瞬でこちらへ向いたのだ…この凍り付いた世界で…
そして振り下ろされる剣はミンスクの右腕をあらぬ方向へ曲げられ、さらに強烈な衝撃により背中から着地してしまう。
「ウインドエクシズム!」
このスキルの発生した風圧で仰向けになったまま宙に浮く。
「もうイッパァツ!」
そしてさらに発動させ全身を回転させその勢いで左義手刀をアランの首にぶっ放す。
アランにとっては完全に想定外、意表を突かれた衝撃で体が固まってしまった。
◇ ◇ ◇
「ここは…?」
アランから見ると周りは金属質の密室…ここはエジリスに作らせた軽戦車である。
「よう…目を覚ましたようだな」
アランの右にあのミンスクがいた。
「ミンスク…ここはどこだ?」
「知らん…だがあの村とオルランの反対方向に進んでいる。」
「なぜ…私と連れて行ってるの?」
「フッなんだと思う?」
サイファー (スキル・魔法)
破壊力・・・B
加害力・・・D
射程・・・B
精密動作性・・・C
発動速度・・・A
コスト・・・A
成長性・・・E
シンプルな打ち合いのために作られた無属性魔法、基本性能が高く非常に使い勝手が良い性能である…が覚えるには魔法対する魔法に慣れが必要。
一撃でミンスクの右腕が飛ぶ。