前編
桜も散り、初夏の始まり大型連休が、やってきます。
今回は人災と獣害について、語りたいと思います。
川編で触るだけでしたが、今回は、過去の事例を挙げて語りたいと思います。
「福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」
この事件はご存じですか?
大体この時期になると、必ず参考事例として取り上げられます。
さらっと述べるなら、そのままです。
大学の登山部がヒグマと遭遇し、四人が死亡した事件です。
亡くなられた四人に哀悼を捧げ、人災と獣害について述べたいと思います。
何故、この時期に必ずと言って良いほど語られるのか?
それは事件の大きさも、さることながら、実は防げた筈の事件であり、人災の面もあるからです。
何故、人災なのか?
そもそも、北海道自体が熊天国であり、人間はアイヌ民族や流民等の少数だったのです。
日本が北海道に本格的に入植したのは明治に入ってからで、言い替えれば、人間が羆の縄張りに侵入したとも言えます。
その弊害の象徴が大正時代の三毛別羆事件です。
入植地で七人(内一人が妊婦)が羆に襲われ死亡した事件です。
この様な事件は、他にもあり「石狩沼田幌新事件」「札幌丘珠事件」
等が挙げられます。
北海道は、常に羆と衝突を繰り返した上に、漸く今の共生が前提の土地となったのです。
ですから北海道のゆるキャラって怖いですよね。
閑話休題
羆との共生を知らない人間が、山に入ってしまう。
羆は山に住む物です。
遭遇して当たり前です。
もし福大の方達が、羆の生態を勉強していれば?
北海道の歴史を勉強していれば?
間違い無く防げた事件ではないでしょうか?
そして、その無知により「福大ワンダーフォール部ヒグマ事件」は起こり、四人が死亡。
そして、人の味を覚えた羆は殺処分が掟です。
そうしないと人をエサだと認識し羆は人を襲うからです。
人も羆も不幸になる。
これこそ無知の罪。人災ではないでしょうか?
だからこそ、今の時期に、無知の人災を防ぐ為に「福大ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」を実名大学入りで、放送しているのだと思います。
後編は「スーパーKと猪を挙げたいと思います」
最後に熊害で亡くなられた総ての方々に哀悼を。
実名公表をしてまで、無知の人災を伝える。福岡大学の方々に敬意を。
そして、人間の都合で、在り方を変えられた羆に哀悼を捧げて
一度閉めさせてもらいます。