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冒險2 空の上で自己紹介(ラムネ)

■2015/07/07 ② 冒險2、本日二度目のアップです(*´з`)ムチュッ

 あともう一本、今日中にアップ予定です……

 一章が終わるまでは止まらずに駆け抜けたいのだ( `ー´)ノダダダダダッ



 ビュッボボボッゴゴゴゴッオォッゴォオンッ――



 ――すんげぇ擬音の連呼だけど、コレはジョ○ョをパクったわけじゃありませから!

 リアルタイムに聞こえてる音を実況生中継でお届けしているだけなんで……


 いくらなんでも表現がオーバー過ぎるんじゃない?……なーんて思ったそこのあなた!

 ちゃんとこの状況を見てから言ってくれかな?


 前も後ろも右も左も、どこを見たって青一色。

 まぁ下の方は真っ白だけどさ。

 ……あっ、気づいた?気づいちゃった?

 今まさに生命の危機的状況だって事にやっとこさ気がついちゃいましたか?

 なんせ、今いる所……



 上空3300メートルですからっ!!!



 ビュオォオオォッボボボッゴゴゴゴッゴッゴボボボォオォオーッ



 あははははっ……

 もう笑うしかないよねぇ。

 下に見えてる真っ白い部分が全部雲なわけで、雲は上空3000メートル位を漂ってるはずだから、こんなに下に雲があるって事は3000メートルよりも更に上にいるって計算ができちゃいました!


 ……なーんて、無駄に冷静に物事を考えれちゃってる自分が悲しいけど、アルプスの少女ハ○ジは最強なんだなぁ~、なんて現実から目を背けてわけわかんない事を考えはじめている自分もいたりする……

 どうしてハ○ジなのか?

 分からない人はすぐにでもビデオレンタルしてオープニング見て見て!

 あの子は上空何千メートルなんてこれぽっちも気にもせず、空中ブランコを小鳥と戯れながら楽しんじゃってますから!

 もはやあの笑顔も、ほっぺの赤みも、小鳥もすべてが憎たらしいったらありゃしない!

 だっておかしいんだよ?

 自分は今、ハ○ジと同じ環境にいるけど……

 あまりの寒さに体中カッチコチで動きそうにありましぇん!!

 まさに凍死寸前!?


 ……ハ○ジは化け物です。


 まぁでも、ハ○ジの凄さが改めて分かるような上空になんて行かなきゃいいのに、って思うのが普通ですよねぇ。

 でも、自分の場合はこの御主人様についていくしかなかったわけで……

 ぶっちゃけ自分的には時間かけてでも歩いてくつもりだったよ?

 なのに御主人様はランフォスの背中に飛び乗っちゃうんだもん!

 しかもいきおいで!

 そもそも旅の準備とかしなくていいわけ!?

 手ぶらなんですけど!?


 ……って事で、こうなった原因はランフォスが突然乗ってけなんて言うからで、全部ランフォスが悪い!

 え?ランフォスがわからない?

 ジズっていう魔物モンスターで、羽が六枚あって、体毛は水色で、ところどころ白いモコモコ生えてて、尻尾が白いモサーッって感じ!

 分かりづらいかな?

 水色をした羽がいっぱいついてる超巨大な鷲を想像すればOK。

 今現在の大きさを推定するなら……20メートル級かな?

 つまり大事なのは、絶対に喧嘩だけは売るなって事だね!

 従うしかないよねぇ。


「キュルルルーッ」

「大丈夫だよ。ジルおばぁちゃんはいつもこんな光景を見てたんだね……」


 御主人様はランフォスと呑気に会話ですか?

 そもそも、こんな強風轟音の中で会話を楽しめているのは誰のおかげだと思ってるんだか……

 その薄い水色がかった半透明な半円球ドームの中にいるおかげで、殺人的な強風にも寒気にも当たらず守られてるの分かってますか?


「綺麗……」


 はいコレ、きたよ。

 風の谷のナ○シカまるパクり。

 王蟲≪オーム≫の抜け殻を見つけたナ○シカが目玉の部分の殻を抜きとって胞子の雨の中で横たわるシーンの再現だよねコレ?


「凄いねぇ……どこまでも青くて、透き通ってて、このまま空に吸い込まれそうじゃない?」


 自分は命まで吸い込まれそうなんですが!?

 ……とは言い返せない自分がココにいたりします。


「このままずっーとこうしてたいって思わない?」


 無理っ!!

 なんて文句いえたら楽なのに……

 文句一つも言えない関係こそが、自分と御主人様との相棒パートナーっていう関係なんだよね。

 イヤ、もはや下僕?

 イヤイヤイヤ、奴隷かもしんない!?


 ……なーんて、ココまで言われちゃう御主人様ってどんな人だろう的な興味でてきたんじゃないの?

 まずねぇ、見た目で特徴的なのは、黒い瞳に長い黒髪。

 実はこの世界【ロドゥレーヴ】ではなかなかレアな見た目らしいんだよねぇ。


 着ている衣装は改造着物って呼ぶべきかな?

 足丈を左右長さの違ったスカート風にアレンジしてあったり、裾にフリルつけてたり……

 ベルトを帯と左肩に斜めがけしてあって、短剣やら小瓶やらポーチやらいろいろ下げていて……

 更に右肩を大胆に露出……

 リングにブレスレットにピアスにネックレスまでジャラジャラつけちゃってるわけで……

 なかなか個性的なセンスの持ち主だと思われる。

 ……でもコレがまた、容姿端麗なモノだからばっちり着こなしちゃってるオシャレガールなわけですよ。


 結論からいうと、黙ってれば非の打ちどころのない美少女だと思う。

 御主人様の笑顔でキューピッドに胸をぶち抜かれる男がどんだけ出ることやら……


 しかぁーしっ!!

 惑わされるな世の男性諸君!?

 この美少女、ティア=フレアハートは見た目こそ可憐で清楚で大和撫子風に見えることだろう……

 手をつなぎたーいとか守ってあげたーいとか、チョメチョメしたーいなんて勘違いしたくなることだろう……

 だがっ、中身をちゃんと見てからにしろっ!

 あの人の本性は……

 まさに……


 怪獣だっ!!!


 まさに怪獣娘って言葉がピッタシだから!!

 やることなすこといっつも無茶苦茶で、毎回毎回どんだけ酷い目にあってきたことか……

 聞きます?

 どれだけ凄いのか……

 本当に聞きたいですか!?


 ……あれ?

 もしかして気になっているのは自分の存在の方ですか?

 自己紹介してませんでしたっけ?

 改めて、自分は御主人様の相棒パートナーであり……って何々?

 ……違うの?

 何がっ!?

 ……お前はどこにいるのかって?


 ……。


 ちょっと、っていうかかなりショックです。

 ずっと目の前にいるのに気付いてもらってなかったなんて……

 よき~く見てくれませんか?

 ほら、目の前にいますよ?

 そこです……そこ。

 ……わかりません?


 薄い水色がかった半透明な半円球ドームは見えてますよね?

 そう、まさに王蟲オームの目の抜け殻っポイ奴。


 それ自分です。



 ……。



 ちょっと、なんでみなさん無反応!?

 あっ、もしかして人間だと勘違いしてました?

 そうだったらすいましぇん。

 改めて紹介させてもらいまして、魔物モンスターの種族【スライム】でぇ~す。


 え?スライム知らない?

 半透明でネバネバしてて、ドラク○エとかファイ○ァンとかでザコキャラとしてよく出てくる奴いるでしょ?

 って誰がザコだよっ!!

 ……ノリツッコミはさておいて、自分は薄水色が自慢な普通の何の特徴もないスライムだから。

 名前は【ラムネ】って言うんで、どうぞこれからよろしくお願いしまぁ~す。


 王蟲オームの目の抜け殻の分際にしては現代知識に詳し過ぎじゃない?

 ……なんて思っている人がいるといけないんで、ネタバレも恐れずに自分の秘密をサックリと教えちゃいますね。

 どうやらスライムに転生した元人間っぽいです!

 魔物モンスターに転生なんてありふれた王道パターンですよねぇ。

 しかもこのうえ、更にべったべたな展開で申し訳ないんですが……

 都合良く記憶喪失になっちゃいまして、それなりの現代知識はあるものの自分の事はまったくもってこれっぽっちも覚えてましぇーん!


 これはもうアレですアレ。

 ガッチガチな韓国ドラマばりの都合良すぎる記憶喪失設定ですよ。

 やだやだ。

 自分も思い出せるモノなら思い出したいんですが……

 まぁ話が進んでいけば、そのうちにフラグが立って思い出すって感じの定番イベントがあるんじゃないのかなって予想しております。


 話がついついそれちゃいました……

 自分は何が言いたかったかと言うと、御主人様の非常識な無茶ぶりにどれだけ酷い目にあってきたかって事ですよ!

 よく聞いてて下さい!!

 最近の話しだと――


「――ギュルルルルッ!」

「そろそろ着くんだって…どうしよっか?」


 これからがイイところなのに……まぁ後で話しますか。

 しかしまぁ、『ギュルルルッ』だけで会話が通じるなんて凄いですよねぇ。

 御主人様は触れてると魔物モンスターの気持ちがなんとなく分かるらしくて……

 それなら自分の気持ちも分かって欲しいんですけどぉ!?

 

「ギュイーッ、ギュルル」

「ううん、降りなくて大丈夫だよ。ここまで連れて来てくれてありがとう」


 ん?

 聞き間違いかなぁ?

 降りなくて大丈夫って聞こえたような?

 まさかねぇ~とは思いつつも、御主人様の無茶ぶりレベルは想像以上だから……


「…ジルおばぁちゃんをよろしくね……」


 寝そべったままランフォスの背中をさすりながらポツリとつぶやく。

 凄く小さな声だけど……


「キュイィーッ!」


 聞こえてるランフォスはさすがだな。


「よしっ、行こう。解除リリース


 御主人様が立ち上がりながら一つの言葉を口にする……

 その言葉に自分の体は細かく震え反応していた。


 プルルルン


 半円球ドーム状だった自分の体が一瞬にして小さな塊へと変貌してしまう。

 片手で掴める程度の楕円な形……

 薄い水色をした半透明なゼリーのような物体。

 これこそ本来の自分の姿であり、スライムの正しき姿なんだよねぇ。


 プルプル


 カッチンカッチンになりかけた自分の体を揺らしながらなんとか生き延びた事を実感中。

 この強風と寒気に触れて御主人様もちょっとは苦労を知るがいい!!


「ひゃっ! ……風が気持ちイイねぇ」


 長い黒髪を風になびかせながらハ○ジばりの笑顔を見せる御主人様。

 笑顔でいられる酸素濃度や気温ではないんだけどねぇ……

 この人もハ○ジクラスの化け物の仲間だったって事か!?


「よし、じゃ~行ってくるね!」


 そう言うなり自分を右手で掴んで小走りする御主人様……

 ちょっ!?

 それ以上言ったら落ちるんですけどぉ!?

 その手を離してくれませんかっ!?


 あぁぁあぁ~っ……


「いってきまぁーす!」


 レッツスーパーダイビング!!

 言葉の通りの意味です。

 背中にパラシュート的なモノも背負わずに手ぶらで上空3300メートルから落下中なう!


 いやぁぁぁあぁあぁっ!!!

 なんで強制コードレスバンジー体験させられてるの!?

 自殺願望でもあるとしか思えないぃいぃぃいっ!!


「見て見て! もう少しで雲にぶつかるよ! どんな感じかなぁ?」


 この人はどうしてこんなに余裕なんだろうか……

 きっと心臓どころか体中の臓器に毛が生えてるに違いない。


「3、2、1……きた~っ」



 ヴヴヮァブワァアサァァァーッ



 一瞬で視界が真っ白。

 ぶつかるっていう衝撃は感じなかったけど……

 まさかココは天国なのか!?


「キュルルルッ…」


 あははは……

 ランフォスの声が聞こえるからまだ天国じゃないか……

 ってか、声があんな小さく聞こえる位に離れちゃったよ!?


「またねぇ~っ!」


 またねじゃないでしょ!?

 今なら間に合うから助けてもらおうよ!?


「ラムネ! 落下傘変形パラシュートモードっ!」


 声に反応して体が薄く大きな袋状に広がっていく。



 ヴァンッ



 そしてパラシュートのようなモノに変形完了。

 なるほろ。

 こんな手があったとは……なんて言わないからね!!

 前もって予告しててくらはい!!

 本当に死んじゃうかと思った……

 でもまぁ、我ながら初めてにしては見事な仕上がり。

 落下速度が大幅に軽減できたねコレ。


「やったぁ。出来るもんだね」


 ちょっと!?

 失敗したらどうする気だったの!?

 ダメだ……恐すぎるから想像しない事にしよう……


 さて、改めて説明しなくても分かってもらえたとは思うんだけど……

 自分は御主人様の無茶ぶりで、いろいろな形に【変形モード】する事ができるってのが特技の一つね。

 そんで、【解除リリース】の一言が元に戻る掛け声なんだけど……

 ずぇーったいに地上に着くまでは解除リリースしませんからっ!!



「見て見て! あれがアルバ王国か。ジルおばぁちゃんの言ってた通り綺麗だねぇ」


 御主人様の指差す方向には、赤く染まった見事な建物が並んだ【アルバ王国】が見える。

 ぐるっと高い壁に囲われた城下町の屋根をすべて赤に統一してあって、真ん中にそびえたつ赤と紫で装飾された城なんて見事なモノだと思う。

 さすがは【ラスヴェート大陸】の三大国の一つに数えられるだけの事はある。


 あそこにご主人様の目指す【ギルド】があるわけか……

 いろいろありすぎたけど、なんとか無事にたどり着けそうで良かったぁ。


「あれ……? あれ何?」


 なんだか嫌な予感がしてきた……


「ほら、あそこ! 人が襲われてる!」


 そんなの気のせいですよぉ~。

 ……って言いたいけど、言えた所で話しを聞いてくれる人でもなく……


「助けなきゃ!」


 そうなるよねぇ……でも残念!

 まだ上空だから助けてに行きたいけど行けましぇ~ん。

 本当に残念だけど、また今度って事で……


「行こう! 解除リリースっ!」


 えっ?

 今なんと?



 プリュリュン



 頭ではダメだと分かっているのに体が御主人様の声に反応してしまう!?

 ただの丸っこいスライム形態に戻っちゃったっ!?

 ヲワタ。



 ビュウゥウーッ



 うわ~ぃ。

 また落ちてるぅ。

 もうどにでもなりやがれえぇえぇぇ!


肥大化ハイパトロフィーLv5!」


 プクプクプクプクーッ


 自分の体を泡立たたせて増殖してゆく。

 この【肥大化ハイパトロフィー】も特技の一つ。

 レベルに応じて体の大きさを増やしてくデブっちょになる技で、Lv5にもなると五メートル級のスーパでぶスライムに変貌するのだ!

 ……つらたん。

 しかもこれやると後でめちゃくちゃお腹が減るんだよねぇ……


攻撃吸収クッションボディっ!」


 ブルブルン


 デブった体を四角い大きな壁にかえる。

 見た目にして巨大コンニャクって感じだろうけど。

 この【攻撃吸収クッションボディ】は物理的ダメージを軽減する技。

 これまた特技の一つです。

 あらゆる攻撃や衝撃なんかを瞬時に吸収分解できるのがウリではあるけれど……

 この高さから落下ダメージは絶対無理があるよねっ!?

 そりゃ、普段ならそれなりのダメージだって無効な位まで押さえる自信はあるよ……

 でもやっぱりコレは無理無理無理無理ぃ!?


「大丈夫。あんたなら出来るよ。」


 いやん。

 心見透かされちゃいました。

 自分の気持ちも分かってもらえてるんだね。

 なんとなく良かった。

 全然良くないけど。


 そしてコレで……

 この御主人様の無茶ぶりのエグさが分かってもらえたよねぇ?

 この人は本当に怪獣娘なんだからっ!!


「やるよっ! 増殖分裂マイトーシスLv2!」


 ブルンッブルンッ


 説明ばっかり飽きたと思うけど、【増殖分裂マイトーシス】も特技の一つね。

 一体何個特技あるんだって話だよねぇ。

 この技はいわば、影○身の術的なノリで分裂するわけです。

 Lvに応じて分裂するんですが今回は二体程増えたよん。

 今更数を増やした所で助かるとはこれっぽっち思いませんが……


「集中してっ!」


 わぉっ!

 地上まで……イヤ、天国まであとわずか。

 せっかく出会えた皆様とココでお別れのようです……

 まさか二話目にしてデッドエンドになるなんて……


 皆様ごきげんよう……


 そして……



 御主人様のばっきゃろぉぉおぉおぉおっ!!!




 ズガァアァッドグブォオオォオォォーンッ

 【冒險用語辞典】……この冒險においての設定です( ..)φメモメモ

 ぶっちゃけて趣味みたいな場所なので、読まずにとばしてもらっても本編に影響はまったくありません|壁|д゜)チラリ



 【ロドゥレーヴ】……



 【スライム】……



 【ラムネ】



 【変形モード



 【解除リリース



 【アルバ王国】



 【ラスヴェート大陸】



 【ギルド】



 【肥大化ハイパトロフィー



 【攻撃吸収クッションボディ



 【増殖分裂マイトーシス

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