エルフの少女の冒険
朝起きると僕の部屋の前にエルフの女の子が立っていました。
「おはようございます。えーと助けていただきありがとうございました。」
エルフの少女は恥ずかしそうにしながらも頭をさげてきた。
「えーとどういたしまして。だけど君を助けたのは僕じゃなくて和歌だけどね」
「ワカさんには感謝してます。しかし誰も買わなかった私を買ってくれたのはご主人さまです。」
「とりあえず、もしよかったらだけど君に何があったのか教えてくれる?」
「そうでした。これから話すことは全部本当のことです。ご主人様私を助けてくれたように、私達を助けてくれませんか」
僕は和歌とシーリア、ノエルを呼んで部屋でエルフの話を聞くことにした。
「君に何があったのか話してほしい」
僕がそういうと真剣な顔のままうなずきやがて小さな口が動き始めた
「私達エルフは他の種族とあまり交流をしません。またエルフどうしも自分達の集落以外とはあまり交流していません。私はそんなエルフの集落のお姫様でした。やさしい父と母に囲まれて幸せな毎日でした。そんなある日です。集落に見慣れない服をきた男性が一人いつの間にかいました。私たちは不審に思い牢屋に閉じ込めたのですが・・・そこから悪夢が始まりました。」
彼女の話を聞く限りおそらくその男は365人のうちの一人だろう。和歌のほうに目を向けると和歌も同じ考えにいってたらしくうなずいてきた。
「牢屋に入れていた男の姿がいつの間にかいなくなり行方が分からなくなりました。門番をしていた者も気づかなかったらしく集落を徹底的に探しました。しかし、仲間意識が強いはずの私達ですが、だんだんと真剣に捜査する人数が減ってきているのにきずきました。何かがあやしいとにらんだ父は私と母を隠し部屋にいれ安全が確認できるまで待っているようにいいました。・・・しばらくして安全部屋が開かれ父が姿を現しました。私と母は喜んで父のもとに駆け寄りましたが父の後ろには何故か牢屋にいたはずの男の姿がありました」
そこでエルフの少女は思い出すのがこわいのか一度唇をかみしめる
僕らはエルフの少女が落ち着くのを待ってから話を聞く
「父は私達についてくるように言い私と母は不審に思いながらもついて行きました。父について行き広場に出ると父は男に頭を下げて私たちの目の前で首に刀をさして倒れました。」
「私と母はすぐに駆けつけようとしましたが村のエルフ達に取り押さえられていけませんでした。男は神からもらったこの力があればハーレムだーとか叫びながら父が本来なら座るはずの椅子に座りその周りには、誇り高いはずの仲間のエルフの女たちが裸で男に媚びを売っていたのです。母は何度も皆に正気に戻るように声を張り上げていました。しかし男はにやにやしたまま母に近づき母の頭に手をかざしました。」
「一瞬、母の動きが止まり周りのエルフも母を離しました。母は男のもとに自分から行き私の前で体を明け渡し始めました。母が男に抱かれている姿を見せられ絶望していた私に男が近づき私の頭に手をかざし始めました。男の手が離れるといやなのに体が勝手に動き、口も思っていることと逆の言葉を口にしてました。そして私も母と同じように服に手をかけた所で死ぬ間際で呪いが解けたのでしょう。父が私に転移を掛けてくれました。」
「私は近くの人間の町に飛ばされましたが、体は勝手にあの男のもとに動こうとしてさまよいました。さまよううちに体中が傷だらけになりいつの間にか奴隷商に捕まっていました。それでも体は私の言うことを聞いてくれずに動けない毎日でした。そんな時あなた方に助けていただき今があります」