異世界生活1日目
目が覚めるとそこには知らない景色が広がっていた。
とはいえさっきまでいた所も知らない所だったけどね・・・
あたりを見回すと確かにここは地下のような感じがするが、あくまで感じだ。目の前にはきれいな水が流れていてたどって行くと小さな湖があるし、その周りはきれいな草花たちが咲いている。
上を見れば太陽こそないものの何故か明るく、僕たちを照らしている。
「ふーイレギュラーはここまで待遇されているのか」
「ここまで待遇されていると言ってもこれ以上は神様の介入はなくここからは私達で頑張らないといけないのですがね。」
思わずこぼれた自分の言葉の後に初めて聞く声が聞こえてきた。
「介入がないにしても僕はここまでされれば、他の人より多分よすぎるスタートだよ」
「そうですね。そこは確かにあなたは恵まれているようです。が先ほども言いましたようにここから自分で頑張って行かないといけません。」
ここで初めて後ろを振り向くがそこにいたのは全体的に存在感が薄くよーく見ると足が見えるか見えないかの女性の姿だった。
「?何ですか人をそんなに眺めて?」
ああ彼女がゴーストの種族か~と自分で納得してしまう
「いや、ゴーストというべきか幽霊は初めて見るから驚いたんだよ」
「そうですか。ゴーストの種族で名前はシーリアといいます。これからあなたは私のマスターになりますので、よろしくお願いします。」
「こちらこそお願いね。色々とわからないことばかりだから・・・そういえばあと翼人のカードも引いたんだけど知らないかな」
「翼人ですか?いえ私も先ほど生まれたばかりですのでわかりませんが、すぐこちらの方に来ると思いますよ」
二人同時には生まれないのか。まぁ今のところはまだ大丈夫だし来たら挨拶をすぐしてくるだろう。まずは自分の周りの整理からだ。
「このダンジョンについて知ってることはない?」
「このダンジョンは地下5階、今私達が居る所が生活が出来るように色々と配備された所です。家が現在1件だけおかれているので、そこが私達の家となります。」
「じゃその家に向かいながら話そうか」
時間を有効に使うために歩きながらシーリアの話に耳を傾ける。
「4階は大森林となっています。そして3階はおおきな湖でほとんどが占められています。2階は霧が立ち込めていてダンジョンを守る魔物が沢山います。1階は複雑な迷路になっていてここに来た冒険者を迷子にさせるように作られています。」
聞けば聞くほどなんかチートな気がしてきた。これで力までもらえるのだから、なんか僕が討伐対象の魔王とかの設定な気がしてきた。
「ちなみに2階と1階はマスターにも作動するので死にたくなければ近づかないことをお勧めします」
訂正やはり魔物が襲うとか、僕は魔王ではなさそうです。
「地上に出たいときは私に行ってくれれば私の能力で一緒に行けるので一言声をかけてください。」
話を聞く限りここで畑も作れるし上で多分狩りや植物採取に魚釣りなどが出来そうなので、死なないように自給自足な生活は出来るだろうが・・・これから来る人数を入れても3人しかいないのはかなり厳しい部分が多いんだよな~
とりあえず今日は家を見て明日色々考えるかな・・・現実から一回離れてゆっくりしたいしね