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冷たい手
なし
お待たせしました。
この世に戻ってきました。
百合様のお父さんの話
権力は
あればいいのか
一つ取ると
次もとりたいのか
そんな中
わりを食うのは
やはり一般市民
世の中の多くの人は普通です
泣くに泣けず
なきにしまある
大阪市
さてさて
話を戻そう
はちゃきも
誰かに
伝えたかったんだろうね
この危機的な状況で
やはり人間
危機的だと
最後に
これを託したかった
言いたかった
伝えたかった
それが
あるのだろうか
空を仰ぐ
夕闇が濃くなってきたようだ
だめだこのままでは
はっちゃきを
おぶって
行こうか
でも
迷うんではないか
二次遭難
どんぐりも
「絶対動くな。」と
言っていた
30分は経っただろうか
足音は全く聞こえない
氣配もない
寒くなかろうか
はっちゃきの手を握る
はっちゃっきがビクッとした
冷たい
足はどうか
さわってみる
やはりまだ痛いらしい
少しはれている感じもする
冷たい手を
包んであげた
少しは温かいし
誰かに側にいてもらうと
安心するだろう
手を握ったら
はっちゃき
静かになった
泣いているのか
それから沈黙が
続いた
私から
何か話をしようと
思ったが
全く
浮かばない
なし