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風のグラスゴー  作者: 玲於奈
風のグラスゴー第四部
52/160

ドクターコトー

なし

先頭を行くどんぐり

続いて歩く

はっちゃき

オハラ。


「はっちゃき、

 もし

 宝くじ当たったら何につかう。」


しゃべり疲れて

私はそんな質問をした

オハラは意外に

あまりしゃべらず

聞いているのみ


会話は

常に私と

はっちゃき

今までの会話の延長で

だれながら行く。

はっちゃき

「ばっかじゃない」と

笑いながら

振り返ろうとして

氣をとられ

そのまま足がもつれて

尻餅をつく

いたああああああい。

悲鳴に近い

驚いてどんぐり

振り返る


見れば今までも歩いていた

何のことはない下り道


だが、大きな木の根が

道の中央をはしっていた

あまりのくだらない質問に

力がぬけ

そこに足をとられたらしい


明るいはっちゃきが黙り込む

懸命に大丈夫を繰り返すが

顔も青い

オハラがすぐに

駆け寄り

足を見る

友情が深い


まったくだ

しょうもない質問に

色をなくした


続いてどんぐり

冷静に

ピンクの線が何本もはいった

ブランドの靴をぬがせ

靴下もぬがせて

足をさわって

痛みを探る


指でさわって

押してみる

はちゃきの顔が

苦痛でゆがむ

声を出さないところが

はっちゃきらしいが

相当痛いのが分かる。


こりゃあ、ねんざか

うちどころ悪ければ

骨打ってるか

いかんせん

固定したほうがいいなと

つぶやくように

どんぐり

経験があるのか

手慣れたもの

ちょっとしたドクター

まさに

辺境の地で


ドクターコトーか。

(はい、今日のキーワードです)



なし

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