28/160
合宿所
なし
研修所に到着した。
随分と時間がかかった
4時間弱か
夕焼けがまぶしい
そして
まだはやいが新緑の息吹を感じる
確実に空氣はおいしそうだ
真新しいうすいクリーム色の外壁
幾何学的な形の小窓
合宿所は
ちょっとしたしゃれたホテルの
ようだ
大学の持ち物らしい
先発のバス数台は
もう到着し
どんどん学生が入り口にすいこまれていく
砂糖に集まる蟻か
べつに私に砂糖はいらない
正面玄関で学籍番号を探す
学生課若手職員が教えてくれた
男子の数は少ないので2人部屋の個室だそうだ
一人を祈るがこれだけの人数 そうもいくまい
丘の地形をそのまま使っているからか
曲がりくねった廊下をすすむ
いくつかの棟の
つきあたりが私の部屋だった
せまいことを覚悟したが
外見だけで中は意外に広かった
簡素な机が2つ
合宿は意外に
3泊4日も
あるのだ
学習会もある
相当、懇親を深めたいらしい
孤独からの自殺者を減らす目的か
考えすぎか
大きな窓
ベッドは2段になっている
本当に簡素な作りだ
相方は来ていない
このままこないことを
祈る
なし