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第29話 神々の会議1

【ファルスーノルン:新星歴5023年4月30日】



『神々の住処』と呼ばれるレイノート大陸。


その中央に広がる禁忌地の中央にギルガンギルの塔がある。

地上3,000メートルを超えるまさに神の城。

かつてノアーナが心血を注ぎ作り上げた神々の拠点だ。


ギルガンギルの塔には入り口がない。


塔の立っている場所はファルスーノルン星開闢からの未踏の地だ。

地上からたどり着いたものはいない。


溶岩噴き出る活火山に、極寒の氷原。

竜巻渦巻き轟雷とどろく皆殺しの魔の山。

そして立ちはだかる伝説級の魔物たち。


魔法の効かない超古代文明の作りだした自立型魔導兵器が闊歩する大迷宮。


つまり最低でも『転移術式』の編めないものは入場の資格さえない塔なのだ。

しかも同時転移は封じられており、個人のみが入場を許されている。


そんな塔の地上およそ300mの会議室には、この星の文明をはるかに凌ぐ最新のテクノロジーが備え付けられていた。


ノアーナが退屈していた時代。

彼は前世を思い出しながら『ゲームセンター』を作る。


そんな中には現在、2柱の神が『対戦ゲーム』で遊んでいた。



※※※※※



「あーちゃん、それは卑怯だよー。ああ、死ぬうう」

「何をほざいているのかしら。この筋肉ゴリラは。賢いあーしの前で散りなさい!てか死んでおしまい!!!ヒャッハー♡」


立体的に浮かび上がるホログラム。


あーちゃんこと、土の神アースノートが操る『無敵合金ガチムチ君』が、火の神アグアニードのお気に入りの『魔法熟女スザンヌウ』を撃破したところであった。


『けいいいいおおおおうううううう!!!』

『ユーウイン!――ルーウズ』



火の神アグアニード。


赤と黄色の混じった長い髪で筋骨隆々。

中性的な顔立ちの20歳くらいの青年だ。


眉毛は燃えるような赤、眼はやや吊り上がり、煌めく深紅の瞳を宿している。

権能は『力』と『減退』


本人はいつか素手で、権能を超えようと日々訓練している。


袖のない道着のような白っぽい服を身に着け、下は同じ色の短パン。

腰にはやたら目立つ赤い帯を巻いている。


流石に戦いの神を自称しているだけあり、その存在値は24,000を超える。



一方、口が悪い土の神アースノート。


緑色の髪をポニーテールにしており、必要ないのになぜか顔の半分はありそうな大きさのグルグル伊達メガネ。

口にはタバコもどきのチョコシガーレットを咥えている。


そのため素顔はほとんど見えない。


髪を下ろしおとなしくしていれば絶世の美少女なのだが。

本人は気にしていないらしい。


身長は150cm。

見た目年齢不詳だが、設定的には17歳くらいの見た目のはずだ。


なぜか緑色の全身着ぐるみ。

彼女の趣向は謎が深まるばかりだ。


権能は『発明』と『荒廃』

戦闘向きではないとはいえ、さすがは神。


存在値は5,800を超える



「ふっふっふ、見ましたこと?あーしのガチムチ君の強さを!これであーしの17,555,502勝、17,555,500敗ですわね。ヒャッハーですわ♡」


「ムッキー!ズル、ズルう。あーちゃんズルしたでしょーもー」


「どこに目をつけているのかしら?いよいよ目まで筋肉になりまして?」

「もー、どうしてそんなにイジワルいうのさー。もう遊んであげないんだから。フーンだ」


まるで子供の喧嘩。

でもこれは彼等にとっては日常だった。


瞬間空間が軋み魔力があふれ出す。

闇の神ダラスリニアがいつものクマのようなぬいぐるみを抱きしめ、そんな二人にジト目を向けた。


「………おはよう」


闇の神ダラスリニア。


薄っすら発光する背中まで伸びる濃紫色の髪をハーフアップにし、はかなげな眉毛と、ぱっちりとした楕円形の大きな目にはダークブラウンの瞳が煌めいている。


艶やかな小さな唇。

深窓の令嬢かくあるや、といった非常に上品な顔立ちをした美少女だ。


身長は145cm。

華奢な体躯だが胸部はアンバランスなほど自己主張が激しい。

黒を基調とした白い縁取りのあるワンピースを好んで着用し、いつも『クマっぽい』ぬいぐるみを抱えている。


権能は『動』と『静』

魔力戦闘特化だが、存在値は18,000を超えてくる。



遊んでいた二柱は『こんとろーらー』なるものを放り出すと、転移してきたダラスリニアに抱き着いた。


「ダーちゃん♡おはよう。かわいー」

「ダニー、今日もとっても可愛いですわ♡おはようですわ♡」


「……アグアニード暑い、アースノートキモイ…離して」


ダラスリニアは心底迷惑そうな表情をし、抱き着く二柱の時間を止めた。


【静】の権能


とことこと二柱から離れると、お気に入りの端っこの椅子に着席し『クマっぽい』ぬいぐるみを抱きしめた。


「はっ?」

「ああ?」


さらにあふれ出す魔力。

空間を引き裂き、そこに水の神エリスラーナが転移してきた。


見た目は一番小さく見えるが、彼女は神最強。


「あいかわらずうるさい」


さらには風の神モンスレアナ。


「みなさま、ごきげんよう…アルテミリスは…術式の点検かしら?」


あふれ出す魔力をとことん抑え、すまし顔でモンスレアナは口を開く。


風の神モンスレアナ。

見た目25歳くらいのお姉さんポジの神だ。


腰まで届く薄緑色の髪をなびかせ、銀色のサークレットを装着している。

細い眉毛に切れ長のやや細い目には、右眼が水色、左眼が銀色のオッドアイが煌めく。


身長は170cm。


大きすぎない胸部は彼女の雰囲気と非常に相性がよく、むしろエロイズムを湧きたてる。

明るいオレンジ色を基調とした世界観が合わないOLのようなスーツがお気に入りだ。


権能は『安定』と『混乱』

一番長く神という存在だった彼女。

見た目の存在値は22,000だが、激怒によりその様相を変える。


ノアーナに創造される以前にその本人は忘れているが。

伝授された秘伝により80,000を超える。


実は一番怒らせてはいけない神なのだ。



「ん、まだ来られない。ノアーナ様が動き出した。最終段階」


エリスラーナの言葉。

皆の動きが止まる。


もちろん全員ノアーナに創造された神だ。

当然気配は感じ取っていた。


何よりこの時を。

彼らは200年、一日とて忘れることなく待っていたのだから。


しかし。

あまりにも惰弱なノアーナの気配。

正直戸惑っていた。



「皆さぼりすぎ。不敬」



ふんぞり返るエリスラーナ。

その瞳はきらりと光りを湛えていた。


(んふふ。わたしお土産ある。嫁レース、勝ち!)


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