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翠と絆  作者: LeN:
2/5

第2話 不安と決意の間で

受験不安がいっぱいです……

そんなことより続き書け?

アッハイ()




翠とリシアは森の中を歩きながら、少しずつその世界についての話を進めていった。


リシアは彼にこの世界の構造や歴史、そして「翠の絆」について教えてくれたが、翠の心はどうしても晴れなかった。


「だから、俺がこの世界を救うってことなのか?」


翠が歩みながら、再びリシアに問いかける。


「はい、そうです。」


リシアは少しだけ視線を外しながら答えた。


「貴方が選ばれたのは、この世界にとって非常に重要なことだからです。」


「でも…俺はただの大学生だし、こんな話信じられないよ。だって、俺が来たことで世界が変わるっていうのは、どう考えても現実的じゃないだろ?」


翠の言葉には強い疑念がこもっていた。


突然異世界に召喚され、命をかけて戦う運命を背負うなんて、現実的に考えられるわけがない。


「理解できます。私も最初は信じられませんでした。」


リシアは翠を見て、少しだけ微笑んだ。


「でも、実際にこうして貴方と出会った。世界は確実に変わりつつあります。そして、貴方にはその力があるはずです。」


翠は黙って歩き続けた。


リシアの言葉には真摯なものがあったが、それでも心の中で何かが納得できない。


自分がこんな世界に引き寄せられた理由を、どうしても理解できなかった。


しばらく歩いた後、リシアが足を止めた。


「ここです。」


翠も足を止め、前方を見つめた。


そこには、一見して普通の村のような小さな集落が見えた。


家々は木造で、煙突からは軽く煙が立ち上っている。


道端には野菜や果物を売っている店もあり、村の人々は穏やかな雰囲気で暮らしているようだ。


「ここが、リシアの故郷…なのか?」



翠は、リシアの顔をちらりと見た。


「はい。この村は、私たち精霊族の拠点の一つです。」


リシアの表情は少し固く、遠くを見つめているように感じた。


「精霊族の拠点?」


翠は疑問を抱えつつ、村へと足を踏み入れた。


村の人々は、彼らに気づくと少し驚いたように目を向けてきたが、リシアに気づくとすぐに穏やかな笑顔を向けてくれた。


どうやらリシアはこの村ではよく知られている存在のようだ。


「リシア様!」


村の広場で、数人の人々が駆け寄ってきた。若い女性や中年の男性たちだ。


「お帰りなさい。元気そうですね。」


「おかえり、リシア。大丈夫か?」


「何か問題でも…?」


リシアはその一人一人に微笑みを返し、彼らの心配を和らげるように言った。


「大丈夫です、心配しないでください。」


そして、翠に向かって手を差し伸べた。


「こちらが、私が話していた幸山翠さんです。」


村人たちは翠を見つめたが、すぐに笑顔を見せて一礼した。


「ようこそ、翠さん。この村へ。」


翠は戸惑いながらも軽く頭を下げた。


「あ、どうも…」


「さて、少し休んでから話を続けましょうか。」


リシアが言うと、村人たちはすぐに宿を準備し始め、翠も何とかその場の雰囲気に飲み込まれていった。


宿に案内された後、翠はようやくリシアに話しかけることができた。


「リシア、さっき言ってた『翠の絆』って一体何なんだ?俺が何をすればいいのか、まったく分からないよ。」


リシアは少し考えるように目を閉じ、


「まずは、この世界で何が起こっているのか、少しでも知ってもらわないといけません。」


彼女は座っていた椅子から立ち上がり、窓の外を見つめながら続けた。


「闇の勢力が着々と力を蓄えてきています。彼らの目標は、世界を支配すること。私たち精霊族もその脅威に晒されています。」


「闇の勢力?」


翠はその言葉に強い警戒心を抱いた。


「どんな連中なんだ?」


「それについては、もう少し詳しく調べないといけませんが、少なくとも彼らは一つの大きな組織を形成していて、魔法や暗黒の力を使いこなしています。」


リシアは顔を少し引き締めた。


「私たちは、彼らの計画を阻止しなければなりません。」


「阻止…か。」


翠は窓の外を見つめ、思わず深いため息をついた。


彼がこの世界に来た理由は、まだ分からない。


ただ、リシアが言う「翠の絆」という力を使うために、何かをしなければならないのだろうか。


「でも、どうして俺なんだ?こんな世界で、俺が何かできるのか…?」


リシアはしばらく沈黙した後、静かに言った。


「貴方には、未知の力が宿っている。『翠の絆』は、その力を引き出すために存在するものなのです。だから、貴方が覚醒すれば、この世界を守るために重要な役割を果たせるはずです。」


翠は、まだその力を信じることができなかった。


しかし、リシアの瞳に込められた覚悟を見つめるうちに、少しだけ心が軽くなった気がした。


何もかもが分からないこの状況で、彼は今、ただ進むしかないのだ。


「わかったよ、リシア。俺、やってみる。」


その言葉に、リシアは穏やかな微笑みを浮かべた。


「ありがとう、翠さん。共に頑張りましょう。」


それが、翠とリシアの絆を深める第一歩となった。




眠いですねぇ


あっ別にあとがきが何も思いつかなかったわけじゃないですよ??

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