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第8廻「閻魔大王の後継者と女子高生」

 一方のりなは、氷雨相談所のソファーで目が覚めた。

「目が覚めましたか?小鳥遊さん。」

 りなの目覚めを、複雑な面持ちで迎える椿。


「猫嶋さん…」



 りなは、あのことを聞こうと口を開こうとした、その時。

 ドアが開き、輪廻と大和が外から帰って来た。

「氷雨さん、大和さん。」

 りなは輪廻達の方を振り返る。

「りなさん、これから貴女にお話しがあります。猫嶋さん、鬼塚さん。席を外して頂けますか。」



 輪廻は、二人を部屋から出すと反対側のソファーに座って、りなを見た。

「少し、話しましょうか。貴女は、僕達のことが聞きたいのでしょう?覚悟があるなら、お話しますよ。」彼は、にこりと微笑を浮かべた。


「はいっ、ぜひ、よろしくお願いします」


 りなは、緊張の心持ちで冷や汗を流した。

 輪廻がりなに話しをしている。

 自分は、人ではなく。冥府から来た閻魔大王の息子で、椿と大和は猫又と鬼神のあやかしだということなどを彼女に伝えた。



 それを聴き終わった時、りなはうつむいてぶるぶると震えだした。

 輪廻がそれを見かねて、りなに心配そうに聞く。

「りなさん。やはり、僕達のことが…」

 そう聞こうとした時、りなは顔を上げて輪廻を見て言った。



「か、カッコいい!やっぱり、氷雨さん達は、そういうひと達だったのね!凄い。同じ年なのに…」

 りなは、うっとりと夢心地で、頬を染めて微笑む。

「私、あやかしとか。子供の頃から、そういうの大好きなの!改めてよろしくね。輪廻さん」


 りなは、意外とオカルト好きな少女らしい。輪廻もほっとして微笑む。

「こちらこそ、改めてよろしく、りな。ちなみに俺は、こう見えて20代だ」

 輪廻が成人だと知らされ、雰囲気も変化して、ドキンと胸が高鳴るりな。

 そして、見つめ合い握手をする、ふたり。


「それと…なぜ、あの時、俺の霧を見通せたのか。教えてくれないか?」

 輪廻は本題をりなに問おうとした。

 その時、聞き耳を立てていた大和と椿が、ドアを開けてなだれ込んできた。

「りなちゃん。俺もそれ、聞きたいっ!」



 大和は、興味津々で身を乗り出してきた。

 しかし、椿はムスッとした不機嫌な表情でりなと輪廻をみている。

 輪廻と大和、椿はソファーに座って、りなと話し始めた。

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