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第116章 幻惑を打ち砕け

 ギネヴィアが目覚め、エレミアを倒した聖騎士団だったが……。

 ギネヴィアの双子の姉達は、夢の世界でエレミアを倒したものの、完全に殺すには至らなかった。

崩れ行く夢の世界から脱し、リドリー達と合流。

「皆、すまなかった。何とか、ジーナの夢に出てきた魔物は私たちが倒した」

「問題ない。魔王を倒せたのは確かだ」

エリンシアは、ギネヴィアの夢の中で倒したのは、タロットカード「恋人」の魔王エレミアだったことを話す。

 ジュリエットは、布にくるまれた物体をリドリー達に見せる。

「これが、私たちが倒した魔王よ」

「なっ……、生首だー!!」

「リドリー、騒ぐな!」

「本当だ」

すると、首だけになったエレミアが言う。

「あぁっ! なんでこんなことになるのですか? わたくしの体を返して」

「それはだめだ。何しろあんたの体は、もうない。崩れ去ったジーナの夢の世界に置いて行った」

「ひぃぃぃぃーーーーーーーーー」

「さてと、これからあんたには、もう1人いるタロットカードの魔王の居場所を教えてもらうよ」

「嫌とは言わせない」

「その場所は何処か教えるのだ」

「そんな。どうせ、わたくしにひどいことをするつもりでしょ。絶対にその場所は教えない」

「なんだとてめー!」

サイラスは、エレミアの髪を掴み、振り回します。

「わーーーーーーーーーーー! やめてください、髪がちぎれますわ。本当のことを言いますから、乱暴に振り回さないでください」

「そんなウソは、俺には通じない。本当のことを言わないと、てめーの首をもう一回振り回すぞ」

サイラスはもう一度エレミアの首を振り回します。

「わーーーーーーーーーーー! わかりました、わかりましたから、もうやめて」

「じゃあどこだ?」

「お菓子の城の玉座の間ですわ」

エレミアは思う。(どうせ、先にお兄様の所に行ったあの兄妹を助けに行こうなんて無駄ですわ)

「お兄様は強いの。だから、貴方がたは、ここで終わりですわ」

「ふざけんじゃねぇぞ」と、サイラスは、エレミアの首を蹴り上げます。

エレミアの首は、高く跳び上がり、地面に落下します。

「痛ーい。貴方サイテー。もうやめてと言ったのに、なんでまたやるの? 乱暴者」

「聖騎士に乱暴者もクソも関係あるか? 俺には関係ねぇぞ」

サイラスは、彼女の双子の兄であるクラインの居場所を聖騎士団に教えた。

「サイラス、もうやめなさい」

「やっと情報を得た。皆行くわよ」

 一方で、フレイザー兄妹がいる、お菓子の城の玉座の間では、クラインとの戦いが続いていた。

「見かけ倒しじゃねぇなお前は」

「もちろんのことさ。何しろ、見かけによらぬ実力者であるからな」

フレイザー兄妹は、疲弊を切らしたのか、逃げの一手を選ぶ。

「ん? なんで、同じところを回っているの? さっきも、ここは通った場所よ。逃げれると思ってたのに」

「これは、幻惑なのか?」

フレイザー兄妹は、逃げようにも、同じところばかり回っており、逃げることすら出来ません。

「残念だったな、この俺を倒さない限り、ここから逃げようだなんて無駄だ。一度俺が居る場所に、入った者は、誰一人たりとも、二度と逃げれないのだ」

 フレイザー兄妹が居るお菓子の城の玉座の間は、幻惑に満ちた部屋であり、フレイザー兄妹は、クラインの術中にはまってしまった。

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