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第115章 夢世界の崩壊

 ギネヴィアの夢世界から抜け出せるか?

 エレミアと姉妹の激しい戦いは続いていた。

「貴方がたの剣戟術は悪くありませんわ」

「そうか、我が剣戟術は他の者に劣らぬ」

エリンシアは、自身の剣戟術は人一倍上だと思っている。

その理由としては、四姉妹の中では喧嘩が一番強く、ほとんど勝っているからだ。

「見せてみなさい。貴方がたの剣戟術とやらを。それと、わたくしの攻撃、躱せますか?」

「やってみないとわからないわよ。あなたが魔王である以上、負けられない」

「そうよ。私とエリン姉は、目の前に悪しき敵がいるなら斬るのが信念よ」

 現実世界(うつつ)では、フレイザー兄妹がタロットカード「恋人」の魔王クラインとの対決が行われようとしていた。

「お前に言うべきことがある。なぜ、ギネヴィアを、目覚めることのないように寝かせた? 目的はなんだ?」

「教える必要などない。何しろその女をこの城におびき寄せるためなのだ」

「よくも、ギネヴィアをやりあがったな」

「どうせ、夢世界で彼女を苦しませる事が定め」

あまりにも、クラインの言葉が許せないと、フレイザー兄妹は、怒り心頭になり、クラインを斬ろうとします。

クラインは、フレイザー兄妹の剣での攻撃を躱すなり、防ぐなりしており、倒れません。

 リドリー達が居るところでは、リドリー、サイラス、スチュアート、ハロルドの4人が現実世界(うつつ)で未だに目覚めないギネヴィアを狙う魔物を全部倒しました。

「なんとか、これで全部ですね」

「それよりも、俺の見解はギネヴィアの姉達が心配だな」

「どうやら、ギネヴィアが起きるまでは、ケントの所に行かないようにと、言われている」

「ギネヴィアの姉達よ、戻ってきてくれ」

 「よくも、妹のジーナにひどいことやったわね」

「何をおかしなことをおっしゃるのですか? それでも、わたくしに抵抗するのであれば、排除しますわよ」

エレミアのすさまじい攻撃が、エリンシアとジュリエットに向かって迫りくるところ、姉妹は、素早い反射神経で、躱します。

(落ち着くんだ私、今の攻撃は、素早い反射神経のお陰で、上手く躱せて良かったことだが、もし、そうでなかったら、私もジュリーも死んでいたところだった)

「フンっ! たかがわたくしの攻撃を躱せたとて、何のよ! あの姉妹を始末し終えたら、大魔王様がわたくしと兄様にさらなる力を与えてくれるのですわ。消えてください」

エレミアは、ギネヴィアと双子の姉達を食い殺そうと、襲いかかります。

「ジュリー、何をするのよ?」

「エリン姉、貸して」と、ジュリエットはエリンシアが持ち歩いていた、液体の入った瓶のようなものを取り、エレミアに向けて投げます。

液体の入った瓶は、エレミアの口の中に入りました。

「ぐっ……、不味い。なんですかこれは? わたくしに、何をしたのですか?」

ジュリエットが投げたのは、酒瓶です。

「ゲホゲホ……、気分が悪くなりましたわ」

「私が投げたのは、酒が入った瓶よ。お菓子を作る時、酒を入れてしまうと、お菓子じゃなくなる。それと、酒の一気飲みは、命を脅かすもの」

「ジュリー、それ言う必要あるの? てか、私は一気飲みはしないけどね」

エレミアは、急性アル中になり、狂い始めました。

「エリン姉、今よ!」

エリンシアとジュリエットは、2人がかりで、エレミアの弱点を見つけ、「デュアルストーム・スティンガー」を出し、エレミアを倒しましたが、エレミアは死んではいません。

「わーん。兄様、やられちゃいましたわー。でも、兄様がいる限り、わたくしは死にませんわ」

ギネヴィアは、異変に気づきます。

「お姉ちゃん大変よ。崩れてきているよ」

ギネヴィアの夢世界が崩壊し始めました。

「急げ、もうじきこの夢世界は崩壊する。早く脱出するんだ」と謎の声が聞こえます。

「こうしちゃいられない。脱出するよ」

姉妹は、エレミアの首を持って、崩れ行くギネヴィアの夢世界から脱出した。



 ギネヴィアの夢世界は崩壊した。

ギネヴィアは夢から目覚めた。

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