第113章 救出作戦
ギネヴィアを救うため、双子の姉妹は、とっておきのやり方で救出しようとする作戦に出る。
お菓子に変えられたギネヴィアは、タロットカード「恋人」の魔王エレミアに食べられた。
エレミアの体内では胃酸がギネヴィアに迫りつつある。
「どうしよう。お姉ちゃん助けて……」
ギネヴィアの夢の中では、姉妹がエレミアを倒すにはどうするべきか、考えていた。
「エリン姉、早くしないと、ジーナが死んじゃうよ」
「わかってるって、私も作戦を考えているんだけどね」
ギネヴィアの夢の中で何かの声が聞こえ始めます。
『急いでくれ。ケントとソフィアは、たった今、ギネヴィアの夢を操っている魔物の所に向かって行った。ギネヴィアを食べた魔物を倒すんだ』
姉妹は、何かの声に気がつき、タロットカード「恋人」の魔王エレミアに立ち向かいます。
「ジーナを放せ! ハリケーンカッター」
ジュリエットは、エレミアに斬りかかり、エレミアの身を斬るも、「残念だったね。例え、我が身の一部を切り落とされても、わたくしは倒れませんわ」、エレミアは倒れない。
「なんて、しぶといんだ」
「ジュリー、きっと弱点はあるはず。諦めるな。ジーナを助け出すまでは」
「うーん、わたくし私は、まだまだお菓子が食べたいですわ」
エレミアがそう言うと、お菓子がありそうなところに向かって行った。
「エリン姉、どうする?」
「こういう時は、先回りして、あいつの体内に入り込む作戦で行くよ」
姉妹は、大急ぎで、エレミアが食べようとしているお菓子のところへ向かいます。
エレミアより先回りした姉妹は、お菓子を見つけます。
「よし、体を小さくして中に入り込むのよ」
「それには、体を小さくする魔法が必要だとおもう」
エリンシアとジュリエットは、体を小さくして、お菓子の中に入り込みます。
「いいかジュリー、あいつが来るのを待つんだ。あいつが、お菓子を口に入れるときは気を付けるんだ。歯につぶされないように」
「わかった」
エレミアは、お菓子が置いてある所に近づいて来ます。
「まだまだ、わたくしはおいしいお菓子がもっと食べたいですわ」
「あいつが来る」
エレミアは、双子が入っているお菓子を食べました。
「なんだこれ? べっとりする」「無駄口は言わないの」
姉妹は、何とか、エレミアの体内に入り込むことに成功しました。
「なんか、足元が、ざらざらして凸凹している」「ジュリー、それよりも私たちの目的は、ジーナを助け出すこと」
エレミアの体内では、ギネヴィアが助けを求める声が聞こえてきます。
「ジュリー、また、お菓子が入ってくる」「それはそうなんだけど、どっちがジーナの所に行くべきか決めた方が……」
姉妹があれこれ言っている間にエレミアが食べたお菓子がエレミアの体内に流れ込んできます。
エリンシアはエレミアの歯と歯の間にしがみつくも、ジュリエットはエレミアの胃の中に流されました。
「エリン姉聞こえる? 私がジーナーを助け出すことができなかったら、あいつの弱点を突くんだ!」
ジュリエットは、必死で姉エリンシアに言い伝えようとするも、お菓子と共に落ちていきました。
エレミアの胃の中では、ギネヴィアのすぐ傍まで胃酸が迫って来た。
「私の命はここまでなの……?」
ギネヴィアが助かるのは、もはや絶望的になりそうなその時、ジュリエットが、落ちてきました。
「ジュリエットお姉ちゃん」
ギネヴィアは、自身が助けられる事を信じていた。
ジュリエットは、お菓子の上に乗り、「ジーナ、もう安心したほうが良いよ」
ジュリエットは、ギネヴィアを拘束していた物を斬りました。
ついに、ギネヴィアは助かった。
姉妹のとっておきのやり方が幸いして救出作戦は実った。