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第109章 現実(うつつ)と虚構(うつろ)

 フレイザー兄妹は、夢の世界から人々を開放しなければならなくなった。

 フレイザー兄妹は、なんとか自力で夢の世界から抜け出すことに成功した。

「あの夢は、本当に恐ろしかった」

「お兄ちゃん、大丈夫だった?」

「なんとかな。炎の痣の力のおかげかもしれん」

「早くなんとかしないと、恐ろしい事が起こるわ。お兄ちゃん、急ぎましょ」

フレイザー兄妹は、夢の世界に居た時、魔物に襲われてしまう所、炎の痣の力によって、難を逃れたのであった。

 一方、ギネヴィアの夢の中で、聖騎士団が魔物と戦っていた。

「何でこうなっちゃうのよ?」

「そんな事言わないの。こっちだって困っているんだから」

「とにかく戦うしかない」

ギネヴィアは、魔法を使おうとする。

「あれ? 魔法が出ない。どうしてなのよ?」

そこに怪しき者が現れる

「ラリホー。ここは現実世界とは違うわよーん。オホホホホホ」

「何者だ? 名を名乗れ」

「よろしいでしょう。わたくしの名はエレミア。タロットカード『恋人』の魔王ですわ」

エレミアを名乗る魔王は、夢の世界を支配している。

「最も、ここは虚構(うつろ)の世界。現実(うつつ)の世界と違うところは、現実(うつつ)の世界で目に見えて触れることが出来る物は、虚構(うつろ)の世界に持ち込むことができるのよ」

「何を言ってる?」

「その小娘が使う魔法は、この世界では、使い物にならないの。そう、あなた達聖騎士団が持っている剣とは違うの」

 その頃、フレイザー兄妹は、現実(うつつ)の世界にて、眠りに就いている人たちを襲う魔物との戦いを余儀なくされていた。

「ソフィア、聖騎士団の仲間を頼む。俺は、魔物を指揮している輩を倒す」

「分かった。お兄ちゃんも気を付けて」

手分けして魔物相手に戦うしか無かったフレイザー兄妹であった。

その時、遠くから何者かがフレイザー兄妹を見て、「フフフ。さぁ、やれるものならやってみるがいい。所詮、俺達兄妹には勝てんのだ」と、言う。

 ギネヴィアの夢の中では、聖騎士団は、魔物相手に戦っていた。

「これじゃきりが無い」

「ラリホー。いくら戦っても、わたくしを倒さない限り、何度でも魔物は現れますわ」

「何と言う女だ」

謎の声が、聖騎士団に響く。

『みんな起きて。無闇に戦っても勝ち目はないよ。まどわされないで』

リドリーが振り向いて、「この声は誰だ?」と見たら、「ソ……、ソフィアなのか?」と、言う。

リドリーがソフィアを見て、真っ先に触れようとした瞬間、ソフィアらしき姿は消えてしまいます。

「あっーー!! せっかくここから抜け出せそうだと思ってたのに。どうしてこうなるのっー? ソフィアが消えた。どーすんだよ俺」

リドリーは、パニックに陥る。

「リドリー。落ち着きなさい。きっと、ソフィアなら、私達を助け出しに来てくれる。だから、大きな声を出さないで」

「早く夢の世界から抜け出せないと、お菓子に変えられてしまう」

 ソフィアは必死だった。未だに眠りから覚めない聖騎士団を起こそうとすることで精一杯だった。

「どうしよう? 早く皆を起きなさいと、たいへんなことになるわ」

 ソフィアは、どうすれば皆を起こすことができるのか模索していた。

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