表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/137

異伝2 「正義」のタロットカードを持つ魔王

 フレイザー兄妹が学校に在籍していた頃、校長に呼ばれて、とある話を耳にする。

 フレイザー兄妹は、士官養成学校での生活に慣れた頃、炎の痣を持っていることに対し、自身に起こり得る事をこの先知らない。

「俺の手には炎の痣があるが、これまで俺の身に何が起きたのか、記憶が薄れていく」

「お兄ちゃん、何かあったの?」

「いや、何でもない」

そこに校長が来て、校長が「君たち、ちょっといいかな? 来てくれ」と声をかける。

校長に呼ばれたフレイザー兄妹は、校長室に入る。

 「座りたまえ」

フレイザー兄妹は、座る。

「では、話をしよう。かつて私が、聖騎士だった頃、あるものに会っていた」

「校長、なぜ今ここで話すんですか?」

「それは敵対する魔物ではないことを思い知ってしまったからだ」

 オズベール校長が聖騎士だった頃、タロットカード「正義」の魔王と遭遇していた。

オズベールは、眼の前に魔物が居れば敵として、倒さねばならないという信念を持っていた。

オズベールは、タロットカード「正義」の魔王に向かって斬りかかるも、躱されてしまう。

「正義」の魔王は、あまりにも強すぎて、オズベールは腰を抜かしてしまう。

しかし、「正義」の魔王は、聖騎士団である者に対し、誰一人も殺そうとはしなかった。

「邪魔するな。勘違いするな。我は邪悪な魔物ではない」

「正義」の魔王はその言葉を言うとその場を立ち去って行った。

 「それ以来、誰も『正義』の魔王を見つけることすら、出来なかった」

オズベールは、「正義」の魔王の存在を語った。

 誰も「正義」の魔王の名を思い出せずにいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ