第104章 診療所
フレイザー兄妹は、「戦車」の魔王との戦いで負傷したことにより、診療所に居た。
フレイザー兄妹は、とある場所に居た。
「ん? 何で俺とソフィアはこんなところにいるんだ?」
「お前はよくやったもんだな。あの魔王との戦いで、負傷するも、倒すこととができたとは、我も驚いたもんだな」
ケントとソフィアは、身体がボロボロになっていたことに気がついていなかった。
「酷い怪我をしちゃうなんて、私は悲しいよ」
「無理は禁物で候」
「お主は、まだ、炎の痣の一族としての力が、まだまだなようだ」
フレイザー兄妹は、ジギーから、まだまだ炎の痣の一族としての力が発揮出来ていないことを言わされたのだ。
ケントが気が付くと、見慣れない場所に居た。
「いたたた……。ここは、どこ?」
横たわっていたケントが見渡すと、隣には、ソフィアも横たわっていた。
「やっと気がついたようだな」
ソフィアも後から気が付き、「あなたは誰?」と言った。
「おっとすまない。私は、エプロス。聖騎士団員で、救命医療班に属している」
ケントは、「うぅっ……、いたたた……」(何かを話したいが、痛みが出て、声を出そうとしても声が出せない)と、痛みが走って話そうとしても話しかけることが困難になっていた。
アーサーが来て、「ケント、ソフィア、大丈夫か?」と声をかける。
「待ちたまえ、このふたりは、怪我を負っている」
「そうか、それは失礼した」
「フリン殿、あれから何日過ぎたんだ? あの任務から何日経ったんだ? それと、皆はどこだ? 皆はどこにいるんだ? いたたっ……」
「ケント、落ち着け、あまり喋るんじゃない。痛みが増すばかりだ。よく聞いてくれ、あれから5日だ。それと、皆は総本山の街だ」
アーサーは、ケントのことを気遣い、説明した。
「エプロス、報告を」
「はい、フリン殿。どうやら、ケントとソフィアは、重傷だった。なんとか、ふたりには応急処置は施した」
フレイザー兄妹は、治療に専念するため、ケントの同期達は、しばらくふたりに指示を出さないようにと、団長に申し出を告げたのだ。
エプロスが言うには、「完治するにはあと3週間は掛かる」とのことだった。
(さっ……、3週間?)ケントは、あまりにもショッキングな事を言われた。
所変わって暗黒魔界城にて、大魔王は機嫌を損ねていた。
「ザックス、報告しろ」「はい、またしてもあの炎の痣を持つ者は生き延びました」「そんなことなどどうでもよい」「それはとても申し訳ございませぬ」
またしても、大魔王の同胞が聖騎士団に倒された事に対して、怒りが表に出るほど遺憾になり、大魔王は、手下に対して、お仕置きしようと考えていた。
「お仕置きだけはおやめにしておくれ」「ならば、お主は、とうするべきか、わかっているだろうな」「四天王を送り出すのはどうでしょうか?」「良かろう」
ザックスは、四天王と言われている魔物を呼ぶ。
「何事だ?」「今回君らを呼んだのは、この私だ」
「なぜだ?」「君らの実力を試すようにと大魔王様が命じましたのだ」
「よかろう」
集められた4体の魔物は、ザックスの命を受けたのだ。
3週間後、フレイザー兄妹は、回復し家族の元に帰るが、衝撃の言葉を耳にした。