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第103章 負の感情

 遂にタロットカード「戦車」の魔王を倒した聖騎士団は、ケントが何かを感じ取っていた事について話すことになった。

 ケントは、アーサーに何かを話そうとしていた。

「フリン殿、話を聞いてくれないか」「いつでも君の話の要求は許可する。それより君は何の話をしたいのかね?」

アーサーは、ケントが何かを感じ取っていた事について話を聞くことになった。

「俺は奴に触れたとき、脳裏に浮かんだのは、奴の感情だった」

ソフィアも言う。「お兄ちゃんの言っていることは本当のことなの」

「君たち兄妹の話は本当だ。それで、何があったのか、この私に教えてくれないか?」

「あぁ」

「奴は、なにかに怯えていた。怖がる様子も見られていた」

「それは恐れる感情で、負の感情と言う。負の感情は、連鎖するもので、邪悪なる暗黒の力そのものだ」

アーサーは、負の感情は、邪悪な力を生むというのをフレイザー兄妹に教えた。

「負の感情は、恐怖から怒り、怒りから憎しみ、憎しみから悲しみ、悲しみから怨み、怨みから妬み、妬みから苦痛、苦痛から狂気へを連鎖し繰り返す」

ソフィアは、ふと疑問に思う。

「それじゃあ、負の感情は新たな負の感情が生み出されて、心の隙間が空くの?」

「その通りだ。魔物は、そこに目をつけこんで、邪悪なる暗黒の力を増幅させている」

 聖騎士団は、悪夢の館から邪悪な魔物の気配が消えたことを確認し、外に出る。

「ギネヴィア、もうおわったぞ」

ギネヴィアはふと我に返る。

「あれ? 私は、何をしてたのかしら?」

ギネヴィアは、既にタロットカードの魔王が倒れたことに気がついていなかった。

ソフィアは、帽子の中に入っていた人達を出す。

「みんな、もう大丈夫だよ。私が出してあげるから」

 ケントは、灰になる前のバルログに触れたとき、脳裏に語りかけようとした。(バルログ、お前は、償うべき罪の数はいくつあったんだ?)

バルログには、償え切れない数の罪を背負っていたことが分かった。

ケントは、「俺が幼い頃、ソフィアは、魔物になってしまって、俺を襲おうとした。だけど俺は、なんとかソフィアを完全なる魔物にするのを阻止したんだ。それ以降、ソフィアは魔物体質になってしまったんだ。元に戻す方法は無いのか?」と、アーサーに言うが。

「一度魔物体質になった者は、元に戻すことは出来ない。お前が、幼い頃に起こった出来事は、邪悪な力が開放された事によるものだ。お前の妹が、魔物体質になった理由は、彼女の心の隙間に、暗黒の力が入り込んだからだ」

「それじゃあ、俺はどうすればいいんだ?」

ケントは、妹のソフィアを完全なる魔物にされないよう、魔物と戦うことという選択肢しかないことを知らなかった。

聖騎士団は、保護した人達を連れて街に帰り着いた。

アリスとオルガの姉妹は、無事に家に帰り着くことができたことを、聖騎士団に感謝した。

「いつ、魔物が現れるかは分からないから、その時は気をつけるんだぞ」と、アーサーは言った。

ところが、フレイザー兄妹は、身体に異変を感じ始めました。

それを心配そうにスチュアートは、「大丈夫か?」と、声をかける。

「さっきのあのガイコツとの戦いで、負傷した」

アーサーは、フレイザー兄妹を見て、「呼吸が乱れている。これは、治癒しておかないと大変なことになりかねない」と、言った。


 フレイザー兄妹が、負傷したことにより、聖騎士団総本山へと、戻ることになった。

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