表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/137

第97章 不死の「戦車」

 フレイザー兄妹を見つけ出し、囚われの身になっている人達を助け出すことが出来た聖騎士団は、ギネヴィアを見つけて、「戦車」の魔王バルログとの全面対決に挑む。

 囚われの身になっている人達を見つけた聖騎士団は、ギネヴィアが居ないことに気づき、館中を探すことにした。

「ギネヴィアは、大丈夫なのか? 無事だと良いんだが……」「彼女はきっと大丈夫だ。心配しないほうが良さそうだ」

一方、ギネヴィアは、「これで、ようやく片付いたかな? 一休みしておこう」と、無数にいた犬猫ガイコツを全て倒したことで体力を消耗していた。

(それにしても……、大勢の敵に対して、私一人で戦ったから手強さを思い知ってしまった)

その頃バルログは、部屋で「なんで皆やられたんだよ。これじゃあ僕は孤独だよ」と、家族が聖騎士団にやられたことを受け、苛立ちを露にした。

 ケントは、「もしこの館に、囚われていた人達の死体を見つけたら埋葬してくれ。それと、まだ『戦車』の魔王と戦う事はしないように」と、聖騎士団に言い伝えた。

ギネヴィアを探すように館内を見回ったところ、ガイコツ騎士一家に殺された人達は誰も居なかった。

「よし、誰も殺されていない。皆、先を進むとしようか」

「そうね」

聖騎士団は、中庭でギネヴィアを見つける。

「ギネヴィア。お前、大丈夫か?」

「ほへー……。あの犬猫ガイコツは、全部ザコだった」

「だめだこいつ。完璧にアホになってる」

「あらら」

ギネヴィアは、無数の魔物相手に戦い、体力を消耗すると知能が低下するという体質であることは、他の誰にを知られていない。

 聖騎士団は、玄関ホールまで戻り、ギネヴィアが戦えないほど体力を消耗していたことを皮肉った時、タロットカード「戦車」の魔王バルログと遭遇する。

「見つけたぞ。よくも……、よくも僕の家族を皆殺しにしたな」

「お前、何を言っている?」

「空腹になっていたのに、この館は、僕達ガイコツ騎士一家の縄張りだ。そして、今から食べようとしていたあの連中は獲物だったんだ」

(こいつ、怒りをあらわにしている。うかつに近寄って手を出すことはできない)

「聞け、俺の名は、ケントだ。お前は、なぜ希少価値のある血肉の人間を食べようとしたんだ? お前は、何のために、その人たちを悪夢の館に捕らえたんだ?」

「そうよ、希少価値のある血肉の人間は、私たち聖騎士団が取り返した。絶対に、あんたなんかに渡すわけにはいかない」

「腹立たしいぞ。あの連中さえ、僕達家族みんなで食べれば、魔王並みの力が取り戻せたんだ。なのに、僕達家族の邪魔をするなんて、許せない」

ケントは、バルログに攻撃を仕掛ける。

しかし、バルログは、体が元通りになる。

(なんだコイツ? 死なないぞ)

バルログは、骨一本取りだして、甲冑を叩き音を立てて鳴らす。

(部屋が回った)「みんな用心するんだ」

不規則に回転する部屋で聖騎士団は、体制を崩す。

フレイザー兄妹は、何とか持ちこたえた。不規則に回転する部屋が元に戻り、聖騎士団は体制を立て直す。「皆大丈夫?」

「あぁ何とか」

「バルログ、お前は何をするつもりだったんだ?」

「知る事などない」と言いながらバルログは部屋を去る。

「逃げるな化け物め!」と、ルドガーは、怒号を挙げる。

 タロットカード「戦車」の魔王バルログは、聖騎士団のいる部屋から逃げる。

フレイザー兄妹は、バルログを追いかけることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ