第95章 ガイコツ騎士を倒せ
フレイザー兄妹は、なるだけ魔物に見つからないように、囚われの身になっている人たちの部屋を探す。
フレイザー兄妹を手分けして探す聖騎士団は、魔物と遭遇した時、戦いを余儀なくされることを知らない。
フレイザー兄妹は、囚われの身になっている人達がどの部屋に居るのか? ひたすら扉を一つ一つ開ける。
「いいかソフィア、なにがあっても魔物と遭遇したら、戦うんじゃない。逃げるんだ。なにしろ、俺たちは、囚われの身になっている人達を助け出すことが先だから、さわぐなよ。今戦う相手である魔王は、これまで俺達が倒した魔王とは違い、強さが増しつつあることを忘れてはならない」
「お兄ちゃん、そんなこと言われなくても心配ないよ」
「それよりも、囚われの身になっている人達と見つけないと大変なことになりかねない」
フレイザー兄妹は、囚われの身になっている人達が居る部屋は何処にあるのかをさがすことになった。
ケントの憶測によると、こんなことを言ったのだ。『囚われの身になっている人達が居る部屋は、1つの部屋に1人とは限らないことも考えなければならない』
一方、フレイザー兄妹を心配そうに探しているリドリーは、ガイコツ騎士一家の次女と遭遇する。
「あれあれ? どうしてここに来たの?」
リドリーは、(やっ……、ヤバいのが居る。どうすんだよ俺?)と、重圧感に襲われます。
「美味しそうだからたべちゃおかなー?」
(何とかするんだ俺。魔物なんて怖いと思ってはいけない)
リドリーは、何とかして、魔物を倒さなければならないと決心した。
一方でフレイザー兄妹は、本館の中を隈なく囚われの身になっている人達が居る部屋を探す。
「誰かここに居るか? 返事してくれ」「違う。この部屋には居ないみたい」「そうか、だけど、きっと見つかるはずだ。俺を信じるんだ」
フレイザー兄妹は、囚われの身になっている人達が位居る部屋と思われる扉を見つけ出す。
扉の向こうから返事が聞こえた。「頼む。助けて、殺さないでくれ」
フレイザー兄妹は、その声に気づき、扉に向かう。
「誰か居る」「大丈夫だ、助けに来た」
フレイザー兄妹は、扉を開けて、囚われの身になっている人達を見つけた。
「ここに、オルガと言う女の人は居ませんか?」「はい。私です」「よかった。ここに連れて行かれるまで、何があったか言える?」
フレイザー兄妹は、オルガから事情を聴くことになった。
そして、悪夢の館に連れていかれた人たちは、希少価値のある血肉を有するのはオルガだけじゃないことを聞かされて、フレイザー兄妹は、助け出した人たちをソフィアの帽子の中に入れる。
帽子の中では、アリスとオルガの姉妹が無事に再会できたことを心からフレイザー兄妹を感謝した。
その頃、聖騎士団はというと、アーサーがガイコツ騎士父母を倒した。
ギネヴィアは、中庭で、ガイコツ犬や、ガイコツ猫を倒した。
リドリーは、ガイコツ騎士次女が、恐ろしいほど狂っていることに気づき、必死で抵抗している。
「きゃははははははは、まてーーーーーーーーー。やっつけちゃうよ」
「なんという女だ。マジでいかれてる」
フレイザー兄妹は、希少価値のある血肉である人達を救出した。