第3章 冒険への決意
ケントはなぜ、家族が魔物に襲われたのかの真実をマーサに尋ね、妹と共に冒険に出かける決意をする。
ケントは、妹のソフィアを残して、家族とはなればなれになってしまった。
「どうしてこんなことになってしまったんだ?」と、ケントは言いました。
フレイザー家は、聖騎士団の保護下に置かれたため、家には、ケントとソフィアの2人だけになった。
「なぜ家の前に魔物が現れたのか?」と、ケントは悩みました。
ケントは、魔物との戦いで、腰を抜かしてしまったからだ。
「あのとき、ソフィアは魔物から家族みんなを守るために怪我を負ってしまった。もっと早く帰り着けば、なんとかなったのに」と、悔やみました。
「お兄ちゃんは悪くないの」と、ソフィアは、ケントに言いました。
「私は、誰よりも早く魔物の存在に気付いたの。たから、私は怪我をしたの」
「ソフィア、良いことを言ってくれた」と、ケントはソフィアに言いました。
「お前は、生まれたときからずっと家族のことを溺愛していたんだ」と、ケントはソフィアに向かって言いました。
ケントは、悔やんでも悔やみきれず、悩み続けていると、マーサが来たのであった。
「どうしたの?」と、マーサが言うと。
ケントは、「これから先どう生きるのか考えるだけで、悩んでいるんだ」と、ケントは言いました。
「どうしてソフィアが、魔物体質にならなければならかったのか? それが、わからない」
「実はね、あなたの家族だけじゃないの」と、マーサは言いました。
「もしかして、他の家も同じことになったのか?」と、ケントが、マーサに問いかけると。
「そうよ。これはね、大魔王の封印が解かれようとしているの」と、マーサは答えました。
ケントが、マーサの言っていることが真実だと聞かされると、「そう言うなら、決めた。ソフィアと共に冒険に行くしかない」と、ケントは決意します。
「聖騎士団の人は、士官養成学校に入れと言われたんだ」と、ケントが言う。
マーサは、「そういう決意をするなら、私は止めないよ」と、言います。
マーサはケント達を見て、「空腹だったら、ご飯をつくるから」と、ケント達に言いました。
「そうだな」と、ケントは答えます。
マーサは、2人のために料理を作ります。
ケントと、ソフィアは食事をしました。
ケントはマーサに問いかけます。
「あのとき、聖騎士団の人が妹を斬ろうとした。俺は妹を庇おうとしただけなのに、剣に刺されたんだ。どうして、俺と妹は剣が刺さっても生きているのか? 教えてほしい」
マーサは、「おそらくは、聖なる力を与えられたお陰だと思われます」と、答えました。
そして、時が流れ西暦2049年2月下旬。
2人は、持っていくべき物を、選んでいます。
ソフィアは、王女が彼女にプレゼントしたドレスと、ティアラをバックに、入れました。
身支度を終えると、家に向かって、ケントは言います。「それじゃあ、冒険に行ってきます。いつか家族と再会して、この家に戻れることを誓う」
ケントとソフィアの冒険の幕が今、開かれたのであった。
ケントが振り返ると、家は、見えなくなりました。
これから先、ケントは、妹と共に士官養成学校に入るためにの試験を受ける。
マーサの魔法で、家を閉じてもらった兄妹であった。
勇者の血筋が覚醒するまで、ケントの冒険が始まります。