表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/55

不機嫌なとき

ここで初公開の新作。

「うわ…汚い耳、何でここまで汚いままにしているんですか?少しは掃除される方の身になってください」

コリコリ

「それとも掃除をされたいから、わざわざ耳を汚くしているんですか?変態じゃないですか」

パリ!

「そんな変態さんにはおしおきしないと」

ペリペリペリ

「びっくりした?でもやめてなんかあげませんよ、ほら、ここも!」

ザリザリ

「うわ、すごい汚い~もう見て、これ」

そういって取れたてのブツを見せてくる。

「どうやったら、ここまで汚くなれるんだろう」

カリカリ

「だからちゃんと綺麗にしてくるようにっていったでしょ、耳かきもうしてあげないよ」

ポリ!

「ねえ、今の気持ち良かったでしょ、体とかピクッて動いてたもんね、こういうこと好きなのに、好きってなかなか言えなくて、それなのに私に見抜かれて、今膝の上にいるのって、どんな気持ち?」

もちろん最高でございます。

そう、耳かき好きということを知られないように生きてきた、しかしだ、しかし、疲れて、もうどうしようもない状態、仕事なんかもうやめてやるわ!の時に、新しい耳かきなどを買おうとした、そこで彼女と出会った。

「その耳、奥まで掃除させてくれない?」

「はい」

斬新な声のかけ方、でも嫌いではない。

いつもは返事をしません、いつもは返事をしませんが、その時見抜かれて返事をしてしまいました。

そのまままな板の上の鯉となり、板前さん、美味しくしてねと目を閉じた。

グイっと耳を引っ張られ、サクサクサクと耳かきが音をたてて、中に侵入してくる。

垢の多い部分だから、そんな音をたててるのだ。

そこを何度かいったり来たりしながら、クリン!

耳かきが耳の中で、そう動いたときに、今まで感じたことがない絶頂がやってきた。

「耳の中が綺麗だから、奥の方がまで入れることになったじゃない」

「申し訳ありません」

トントン

「そこをトントンしちゃだめぇ!」

毎回毎回こんな調子で翻弄されて終わります、そうですね、次来るときはもうちょっとご機嫌ななめの時に、耳かきをお願いしたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ