腰痛点
2012年7月15日、ピクシブ公開。
このころ耳かき小説を量産してたけども、反応がなく量産やめた時期ですね。
耳かきが上手い店で、耳かきをしてもらっていると。
「お客さん」
まどろみから、声をかけられて目が覚めた。
「何か?」
「いえ、お客さんの耳を掃除していて、少し気になったことがありましてね」
「気になったこと?」
「はい、お客さん、腰は悪くないですか?」
「腰ですか?いいえ、腰は悪くなったことはありませんね」
「そうですか、すいません、わざわざ起こしてしまって」
「いいや、いいよ」
そういって、またまどろみの中を落ちていった。
カラコロン
「いらっしゃいませ」
店主が常連の顔を見て、挨拶をする。
「いや、店長の言った通りだったよ」
はて、何のことだろうと思った。
「前にこの店に来たとき、俺に腰が悪いんですか?って聞いたじゃないですか」
「あっ」
ようやく話が頭の中で繋がった。
「この間、髪を切って、耳かきしてもらってから、三日後に、朝、ぎっくり腰起こして大変だったんですよ、あれ、凄いね、初めてぎっくり腰になったけど、立ち上がれないものね」
「そうですね、トイレに這って行くって話も聞きますしね」
「そうそう何でかわからないけど、二週間ぐらい座れなくてさ、仕事もままならなくて、そしたらここで腰が悪いんじゃないんですか?って言われたこと、思い出したのさ、何でわかったんですか?」
「あれですか?耳を掃除してましたら、お客さんの腰のツボが張っていたんですよね」
「えっ、耳にそんなのあるの?」
「ええ、お客さんに耳かきをするならば、やっぱり上手いことやらないといけないと思いましてね、勉強したりしていたんですけどね」
「店長、それで正解だよ、で、耳のツボってどこ?」
「耳の外側のこの部分で」
場所を教えてもらった。
「んで?」
「押してみるといいですよ」
ギュ
「ハー!」
物凄い痛かったらしい。
「駄目ですよ、悪い部分のツボは普通に押しても痛いんですよ」
「早く言ってよ、罰ゲームみたいに痛かったよ」
「朝晩揉むといいですよ」
「揉む?」
「そしてその張りと凝りを取っていくんです、また悪くなってくると、そうなるっていうのを覚えておくと、予防にもなるんでオススメです」
最初は揉むのも痛かった耳にある腰のツボ、生活に気をつけて、きちんと揉んでいったところ。
「お客さん、腰は良くなったみたいですね」
「あっ、わかる?さすが店長」
その後、店長は耳かきが終わった後、耳の血行がよくなるように、耳マッサージをサービスしてくれた。




