2、これはダンジョン強化?
あなたがマスターです♪
「ふぅ~食った、食った。うどんが食べられるなんて良い所だ♪白米とかも選べるみたいだし♪」
「トモリ、さっきの細長い食べ物は美味しんですか?」
「ん?フィーはうどんを知らないの?食事の一覧に載ってたけど…知らない?」
「はい、知りません。産まれたばかりですけど、ある程度の知識はあるはずなんです。けど…初めて見ました。」
「そっか…あれはうどんって言ってね、私の故郷…日本の食べ物なんだけど、知らないかな?」
「知りません。にほんと言うのも私の知識には有りません。」
「そっか~…やっぱり地球じゃないんだね…フィーの質問への回答は美味しいよ♪だね。」
「そうなんですね♪トモリが喜んでるんなら良かったです♡」
「ありがとうフィー。食事の一覧に載ってたのにフィーが知らないってことは、どういう事なんだろうね?」
「分かりません。」
「そっか、ダンジョンと一緒にマスターも召喚されるんなら、他のダンジョンマスターにでも聞いてみたら…無し。この案は無しの方向で!私は外に出ないからね。」
「トモリは引き籠りですもんね♪」
「そう、そう。推測ぐらいは出来るけどね。」
「推測ですか?」
「うん、ダンジョンと一緒にマスターも召喚されるんなら、召喚されたマスターが誰なのか…人じゃない可能性もあるから、マスターに合わせて一覧が変更される可能性があるってことなんだけど、白米とか載ってたから、可能性は高いと思うよ?」
「はぁ~トモリは頭が良いんですね。」
「はぁ?私が?ない、ない。私が頭が良い訳ないじゃん。中学の途中から引き籠ってるんですよ?」
「ちゅうがく?分かりませんが、分かりました。トモリは頭が良くないということですね♪」
「そう言われると否定したくなってくる…。」
「まあいいや、飲み物を注文してメニュー一覧でも確認しませうか。」
そう言って茂里は飲み物、オレンジジュースを2DRで注文する。
「でもこれってマスターに合わせてって言っても、異世界なら…何処から出て来るんだろ?…考えたら負けかな?」
「負けるんですか?トモリ、頑張ってください!」
「いや、いや。独り言だから、それにこれについては負けても問題ないと思うし。」
「そうなんですか?」
「うん、そうだよ。フィーこのダンジョンのマップは表示できる?」
「出来ますよ、メニューにダンジョンってあると思うんですけど。」
「ん?あぁ、これか…あるよ。」
「そこをタッチすれば表示されますよ。」
茂里はフィーが言った通りにダンジョンの項目をタッチすと…
現在のダンジョンの状態が表示される。
名前:フィーのダンジョン
階層:1
部屋:1
所属モンスター:0
設置罠:0
設置宝箱:0
所持DR:9994
侵入者:0
と表示され、マップも表示される。
部屋は1部屋、現在茂里がいる部屋のみ、通路は入り口から茂里がいる部屋までの長い一本道。
「これだけか~、安全確保には…フィー質問。」
「なんですかトモリ?」
「ダンジョンの壁と地面って破壊とか穴を掘ったりって出来るの?」
「出来ると言えば出来ますけど、直ぐに修復されますよ?」
「直ぐに修復されるってことは、この通路を途中で封鎖したら穴を掘ったりして抜け道を作ることは出来ないってことだね。」
「そうですね、メニューで作ったものでなければ、直ぐに修復されます。」
「そっか、そっか。」
取り敢えず、しばらくの間の食料分で1500DRは残して、部屋を拡張500DRっとお風呂1500にトイレ…水洗で1000DR、ベットに布団で500DRっと…テレビ…ゲームとかあるけど映るの?電気ないけど…。
茂里はメニュー一覧を見ていく。
ん?あれ?魔道発電機?…100万DR…高い!でも発電機?電気ならテレビ、ゲームが動くようになるかな?一応目標にしよう…。
更に一覧を見ていく…。
な、なんだってー!!!こ、こんなの私知らないよ?知らないのに一覧に、一覧に載ってるんですけど…。
フルダイブ型ゲーム機100億DR…欲しい…欲しいです!魔道発電機の1万倍…高い、高いです!
高いぞー!!
「ねぇ…フィー…100億DRって稼ぐのにどれぐらい時間かかるかな?」
「100億ですか?そうですね…一番稼いでるダンジョンが1年で10億前後ですから、それを基準にすると10年ってところですけど、私は産まれたばかりなんで0です。何百年経っても100億には届きません。」
「それもそうだね…あれ?月初めに評点が入るって言ってなかったっけ?」
「入りますけど、まだどれぐらい入るか分かりません。100~10万DRまで幅がありますから。」
「最低でも100は入ってくるんだ。」
「はい、最低が100DRです。」
「次に評点がもらえるまでどれぐらいあるの?」
「ダンジョンが産まれるのは月初めですから、次まで39日です。」
「え?39日?…ふぃ、フィーこの世界は一ヶ月は何日あるの?」
「40日ですよ。」
「40日…1ヶ月が長い…1年は何ヶ月?」
「18ヶ月です。」
「1年も長い…。え~っと720日?1年が地球の2年分ぐらいか~って考えてもヒッキーには意味がないか。」
「トモリ、ダンジョンの強化はまだしないんですか?」
「え?強化してるよ。ほら。」
と茂里は拡張された部屋をフィーに見せる。
「これが強化ですか?」
「うん。私の為の強化、それに目標もできたからゆっくり出来て快適な場所が必要だよ。」
「そ、そうですか、私が思ってた強化と違い過ぎてビックリです。」
「私流の強化だからね、フィーが考えるのとは違うと思うよ。」
「そうなんですね…トモリを信じます!フィーのダンジョンをお願いします!」
「うっ…うん。やりますよ、やってやりますよ!」
「はい♪」
「さて…残りは4994DRか。私が考えてる通路を塞ぐ扉と部屋で4000DP必要だから…994DRっと。」
「ねぇ、フィー。」
「なんですか?」
「このメニューのガチャって何?」
「知りません。そんなのがあるんですか?」
「うん。表示されてる。」
「なんでしょうね?」
表示されてるガチャには100DR・1000DR・10000DR…と10倍づつで1000億まである。
「ん~…100DRしか出来ないけど、試しにやってみるか。」
茂里は100DRのガチャをやってみる、魔法陣が出現して箱が出現した。
「これ…何だろう?」
「さぁ?」
疑問に思いながらも茂里は出現した箱を開けてみる、箱の中身は…。
「せ、石鹸?…石鹸が5つ…え~っと石鹸が3つで1DRだから…2DRとしても98DRの損か…。」
「それは何ですか?食べ物ですか?」
「これは食べ物じゃないよ。石鹸って言って体を洗う時に使う物なの。」
「そんな物があるんですね。トモリと一緒だと知らないことがいっぱいです♪」
「そ、そうですか…それは良かったです。」
「はい♪」
うっ…素直に返事されると罪悪感が…。
「と、取り敢えず、ガチャは後にして…フィーは私の名前は読めたんだよね?」
「読めてませんよ?トモリが読んでくれたから分かっただけですよ。」
「あれ?そうなの…じゃあこれ読める?」
茂里は北海道と書いてフィーに見せる。
「ん~…読めません。」
「この世界の人は読めないかな?フィーが読めないだけってことはない?」
「産まれたばかりですけど、文字についての知識はあります!私が読めないという事は誰にも読めません!」
「そっか、そっか♪なら大丈夫だね。」
「どういうことですか?」
「この文字を使って通路を塞ごうと思ってるの。」
「そんなことをしたら誰も入れないじゃないですか!」
「そうだよ♪これで安全は確保出来たってことだよね。壁とか地面とか破壊できないなら安全♪そしてDRを稼がないといけないから手前に1部屋増やしてそこに罠を仕掛けるんだよ。」
「どんな罠を仕掛けるんですか?」
「考え中。最悪何ヶ月か籠って評点でDRを増やしてからって言う事も出来るからね。」
「でも扉自体を破壊されたらどうするんですか?」
「どうも出来ないよ。だから結構高い扉で塞ぐんだから。一応表示された説明では謎を解かないと開かない頑丈な扉ってなってたけど…。」
「あぁ、さっきの文字で謎を表示するんですか…凄いですね♪」
「謎は何にしようかな~、漢字が多いい方がいいだろうし。」