そして一日が終わった
「鉱石、採れました。このくらいで良いのでしょうか?」
「どうなんだろうね。まぁ、採りすぎると精霊が不機嫌になるかもしれないから、なにも言ってこない内に終わっておきましょう」
静かな洞窟内でサフィナと私の声だけが響いていく。
私達は今、精霊の了解を得て、昼下がりの地上から再び地下へと潜って目的である鉱石を採りに行き、終わったところだった。
(あれ、おかしいな。昼にこの森へ訪れたのに、まだ昼とはこれ如何に?)
答えは簡単。徹夜明けだからである。
マギルカ達はどうしているのか心配になって、精霊に聞きに行ってもらったら、なんか向こうは向こうでカイロメイアに連れて行ってもらえる流れになっていたらしく、詳しい話も精霊が聞かなかったのでほとんど分からないといった感じだ。
まぁ、無事にカイロメイアに向かっているのなら、現地で集合すれば良いだけなのでなんの問題もないだろう。
問題があるとしたら、私達がいかに早くここから脱出できるかに掛かっていた。
っで、結果、徹夜明けとなったのである。
(私も頑張ったのよ、精霊の愚痴というか、話に相槌打って、よいしょして、早めに満足してもらおうと頑張ったけどさ。シェリーさんが酒でも飲んでないとやってけないわとか言い出した辺りからカオスと化したのよね)
もちろんだが、お酒など私達は持っていないので、その要求は却下されるかと思いきや、精霊が訪れた人からの奉納でいろいろ持っているとかで出されたお酒がいけなかった。
私は分からなかったのだが、結構高級なのとか、レアな物もあり、シェリーさんはそれを嬉々としてベロンベロンになるまで飲む始末。
話も妄想恋愛話に花咲かせていたはずなのに、いつの間にやら「男の見る目がないとか、私はこんなに、とか」愚痴へと代わり、最終的には「リア充、爆発しろっ!」と相成ったのだった。
ちなみに「リア充」というパワーワードは私が教えました、はい。
で、シェリーさんのテンションに滅茶苦茶乗りまくっていたのが精霊で、彼女のテンションに釣られて時折森がざわめいたり、振動したりと迷惑極まりなく、眠たいのにそれどころじゃないと終始ハラハラしていたのは良い思い出……いや、思い出したくもなかった。
まぁ、そこでふと思ったのが、某吸血鬼の泥酔事件ってもしかして、シェリーさんが原因なのではと、新たな説を提唱したくなるくらいだろうか。
それと、マギルカ達が合流してこなかったのは唯一の救いだったということを理解したくらいか。
もうね、他の子を連れて来いだの、酒のつまみとなる話を持ってこいだの厄介な人と化しており、人が増えたら増えたで、時間延長されそうな勢いだったのだ。
とにかく、狂宴は終わり、今は平和な森で静かに私達はコツコツと鉱石採取に勤しんでいる。あぁ、平和って良いよね。
ちなみに採掘にはシェリーさんが渡してきた彼女特製の工具を使っている。私達でも気軽に持てるサイズの杭と金槌でサフィナは器用にカンカンと鉱石を削っていた。
(え? どうして私はやらないのかって。そりゃ、あなた、工具もろとも粉砕しかねないからに決まってるでしょうが。はい、威張るところじゃないわよね、反省します)
私のことは置いといて、とりあえずここに来た目的は果たしたので良しとしよう。まぁ、どのくらいの量なのか本人に確認を取れば良いじゃないかと思うのだが、それが出来れば苦労しないのが現状である。
なぜなら、当の本人であるシェリーさんはここにはいないのだ。お察しの通り、現在彼女はひどい二日酔いにのたうち回っている。
自業自得といえば、そうなのだが……。
まぁ、「お酒って怖いね」としか言い様がないので、テュッテに看護を任せてそっとしてあげているのが現状である。
「さて、シェリーさんが復活したら私達もカイロメイアへ向かうとしましょうか」
「そうですね。マギルカさん達をカイロメイアまで案内していったエルフの方達とはどなただったのか気になりますしね」
「そこら辺の情報が無さすぎて困ったものよね。まぁ、精霊に伝言をお願いしている時点で端から見たら失礼極まりないと思うんだけど」
撤収作業を済ませて、私達は来た道を引き返してテュッテ達がいる精霊樹の前へと戻っていきながら、今後の話をしていた。
『それなんだけどさ』
「ぅわぁ、びっくりしたぁ……」
サフィナと二人で話していたら、唐突に別の誰かの声が聞こえて私は思わず声を上げる。そろそろいい加減慣れたいところだが、油断しているとどうにも心臓に悪い。サフィナも慣れないのか、ビクッと体を弾ませ、持っていた物を落としそうになり、あたふたしていた。
『あなた達を襲った連中に似たのが、そのマギルカっていう子達にも襲いかかってたわね』
そんな私達の反応もとりわけ気にすることもなく、精霊が話し続ける。が、その内容は初耳であり、穏やかではなかった。
「えっ、初耳なんだけど。マギルカ達は大丈夫だったの?」
『大丈夫だったんじゃない? これといって重傷者がいたようには見えなかったし』
「あの人達は私達を狙っていた訳ではありませんよね。どちらかというと、私達が見てはいけないモノを見てしまったから……的な雰囲気だったような」
「そこなんだけど、私、あの中の一人に見覚えがあるのよね。例の合成獣事件に荷担していたっぽいのよ」
「合成獣事件……ああ、メアリィ様達の偽者事件ですね。私はお力添えできなかったので詳しくは知りませんが」
「違うわ、サフィナ、合成獣事件よ。そこ重要だから間違えないように」
「あ、はい、合成獣事件でした」
会話を切ってまで主張する私の我が儘っぷりにサフィナは困った顔をすることなく、すぐさま訂正してくれる。うんうん、ええ子やわぁ~。
『ほうほう、なにそれ、面白そうな響きね』
「ささっ、無駄話は後にして、さっさとテュッテ達のところに戻るわよ」
ただし、興味を引かれてはいけない人が興味津々に聞き返してきたので、私は強引に話を切り替え、足早にテュッテ達がいる場所へと戻っていくのであった。
戻ってみれば、シェリーさんがいつの間にやら復活しており、なにかを調べて戻ってきたところだった。
「あれ、シェリーさん。もう良いの?」
「はっはっはっ、エルフを舐めてもらっては困るね。こういう時のために先人が作りあげた薬を煎じて飲めば、あっという間に回復さ」
シェリーさんに出会うやいなや、私が不思議そうに聞くと、なぜかドヤッてくる先程まで二日酔いでぶっ倒れていたダメエルフさん。
「だったら、私達に採掘させる前に飲んでよね。というか、苦しんでのたうち回る前に飲めば良かったのに」
「はっはっはっ、エルフを舐めてもらっては困るね。今の今まで、すっかり忘れていたのだよっ! テュッテちゃんに薬とかあれば良かったのですがとか言われて、思い出したのさっ!」
(いや、そこはエルフではなくあなたではないでしょうか。全エルフにとって風評被害でしょ、それは)
「それで、薬の材料を採集するついでに、気になっていたことを調べていたんだけど」
「気になっていたこと?」
「私達を襲おうとしたモンスターの近くにいたおじさんなんだけど……」
「は、はい……」
少し言い辛そうにシェリーさんが切り出した話題に、私も心なし緊張する。というのも、あの寝ていて動かなかったおじさん、シェリーさんが見に行った後、私達には近づかせてはくれなかったのだ。
もうすでに手遅れであったようで、これといって外傷は見られなかったらしい。
その人を再び調べるということはなにか重大なことに気が付いたのだろうか。私はゴクリと唾を飲み込んで短く返事すると、シェリーさんの次なる言葉をドキドキしながら待った。
「あの人、よく見たら私の知人だったわ。そんなに交流なかったし、腹立つ奴だったから、今の今まで完全に忘れていたよ。いやぁ~、なぁ~んか引っかかるなぁと思ってたんだよね。これでスッキリした」
「え、あ、はぁ……それで?」
「それだけっ」
「…………」
うん、まぁ、知ってる人だったというのは驚きなんだけど、一夜明けてのその発言はその人にとっても物悲しいのではないだろうか。まぁ、だって、シェリーさんだもの……と言えば説明がついてしまう不思議ではあるが。
「あっ、そうそう、あの人、ギランっていって、カイロメイアで商人やってたはずだよ」
私の沈黙になにを焦ったのか、シェリーさんが追加情報を入れてきた。それは意外にも有力な情報なので私もジト~と彼女を見るのを止める。
「カイロメイア、ですか……まさかこんなところで目的地であるカイロメイア絡みの事件に関わるとは……それにしても、なぜカイロメイアの商人がここにいて、あんなことになったのでしょう?」
「まぁ、月並みな発想だと、偶然見てはならないモノを見てしまい例の連中に……的な展開かしら?」
シェリーさんの情報にサフィナが私に疑問を投げかけてきたので、私的にお約束展開を想像してみる。
『チッチッチッ、甘い、甘いわね。そんなベタベタな展開だと私は思わないわ。おそらくギランという男、連中が欲していた禁書をカイロメイアから無断で持ち出し、閲覧に失敗した挙げ句、その書の影響で命を落としたに違いないわよ。そして、連中は彼をあのモンスターに襲われたことにしたかった。それをあなた達が見てしまった……というのが私の推理かしら』
「おぉ~、すごく細かいわね。さすが精霊、まるで見てたかのような推理」
「お嬢様。まるで、ではなく本当に見ていたのではないでしょうか」
私達の会話に割り込んできた精霊が、自信たっぷりに話す推理に、私はなんの疑いもなく普通に感心して拍手すると、後ろでサラッとテュッテが助言してくれた。
「…………えっ、マジで?」
『えへッ♪ バレちゃった』
私の問いかけに悪びれた素振りもなくシレッと返す精霊。
もし、彼女が目の前に人型で存在していたら、私はム~と膨れっ面の頬真っ赤にして彼女の胸をポカポカと叩いていたに違いない。
近くの木にそうすれば良いのではないかと思ったが、それでは木にひたすらパンチしているちょっと変な人に見られるだろうと思ってグッと堪える私であった。まぁそれに、それで木を粉砕して倒木なんてした日にはもう、目も当てられないし……。
「……あのぉ、確認のためお聞きしますが、精霊様はあのモンスターをご存じでしょうか? もしかして、この森に生息しているモンスターでしょうか? 私はいにしえの森に最近入ったばかりであまり知らないのです」
私が不貞腐れてテュッテによしよしされている間、サフィナが精霊と話を進める。彼女は、というか、彼女の家系はいにしえの森と関係が深いので、今後のためにもいろいろ知識を得たいのだろう。
『あんな自然の摂理を無視したようなモノ、私は知らないわ。見ているだけでなんかこぉ~、ぞわぞわしてきちゃう』
「ちなみに言っておくけど、この森出身の私も初見だね、あのモンスターは」
サフィナの質問に精霊が答え、彼女の主旨を理解したシェリーさんもついでとばかりに答えてきた。
やはりと言って良いのか、エルフはもちろん精霊さえもあのモンスターを知らないみたいだった。
とはいえ、精霊もこの広大ないにしえの森の全てを把握しているわけではないので、絶対に生息していないとは言い切れないらしい。
精霊の話では精霊樹の領域と呼ばれている空間は、精霊が宿る大樹の根が行き届いている場所なのだそうな。
そして、その根を通して精霊はそこで起こっていることを把握したり、会話したり出来るらしい。さらには、根が広がってる領域で育った草木を操ることさえできるらしい。もうチートだよ、チート。
だからといって、精霊はこれといってなにかするわけではないので、暇を持て余す毎日なのだそうな。
(う、羨ましい……私だってのほほんとした生活したいのよ、私だってぇぇぇ)
話を戻すが、そんな彼女が長い時の中で見たことがないほどの希少なモンスターの卵をあの謎の集団がなんの躊躇いもなく工作に利用しているという事実に希少性が薄くなる。
そう考えると、あのモンスターが人工的に作られた生物、合成獣ではないかという疑いがやはり濃厚になってきた。
合成獣絡みは私達も無関係というわけではないし、あの仮面の男が私の知る失礼なあやつであるならば、なおさら無関係とは言い難い。
「今回はたまたま運が悪かっただけで、変に足を突っ込まない方が良いのかなと思ったけど、意識しておいた方が良いのかもしれないわね。うぅぅぅ……」
(あぁ、神様。私はただ旅行ついでに調べ物をしようと思っただけなのですよ。なぜにこうなるのです?)
お忘れだろうが、私は卒業研究のテーマ探しにカイロメイアまで行こうとしていただけなのに、なにやら焦臭い事件に巻き込まれてきた感じがして、シュンとなりながら心の中で嘆くのであった。
「大丈夫ですよ、お嬢様。なにかあっても今回は暗躍、じゃなくて、こっそりやると仰ってたじゃないですか。こっそりです、こっそり」
「ん? う、うん……そうよね、こっそりね、こっそり」
嘆く私を察してかテュッテが小声で励ましてくれたが、なんか引っかかるワードを聞いたような気がして一瞬戸惑う私。
「まぁ、調べるにしてもなんにしても、舞台はカイロメイアって感じがするね。私達もさっそく向かうとしようか」
『えぇ~、もう行っちゃうのぉ』
良い感じにシェリーさんが締めくくって、さぁ出発だという空気に精霊がぶうたれる。
『良いなぁ、良いなぁ、私も旅したいぃぃぃ、外の世界が見たいぃぃぃ』
まぁた精霊の我が儘が始まったよ……そう思うのが普通かもしれないが、ここでふと私は彼女の言葉に胸がギュッと締め付けられた。
彼女は精霊樹というとても大きな存在だ。自身の領域ならなんだってできるし、周りの人達も敬ってくれている。
だが、彼女はここから動けない。
彼女の知る世界はこの中だけなのだ。
この場から動けないもどかしさ、いろんなモノが見たいという願望。それは私の古い記憶に刻まれた大きな想い。
だから、私は自然と次の言葉を発するのだ。
「じゃあ、一緒に来る?」
さすがの精霊もこの返しは予想外だったのか、我が儘ついでにユラユラと揺れていた木々がピタッと止まった。
「んっ、どうしたの? 私、なんか変なこと言ったかしら?」
『いや、言ってないけど。その返しは予想外だったわ。ん~、そっかぁ、ついて行くねぇ』
そんなに意外だったのかと皆を見てみれば、シェリーさんも目を丸くしているし、サフィナとテュッテなんか感嘆というか、感激というか、その瞳から「さすがっ!」という感情が滲み出ており、気恥ずかしくなって私はてへへっと笑顔で応えていた。
『っで、どうやって?』
「へ?」
恥ずかしがっている私に、考えが纏まったのか精霊が質問してきて、私はお間抜けな声でそれに答える。
『私はどうやってこっから動けば良いの? まさか、この大樹が移動するなんて思ってないよね』
「いや、そこはなんというかよくあるパターンで、こう、パァ~と光って精霊樹の中から美少女が出てくるとか」
『どんなパターンよ、それは。んなことできるわけないでしょうが』
アニメや漫画の影響が強すぎて、私の中での王道パターンになんの疑いも持たず、精霊の返しに私は「えっ、できないの」と驚愕しつつ、じゃあ、どうしたら良いのか分からなくなって固まるのであった。
「あっ、なるほど、そういうことか」
「どういうことか?」
困っていると、ポンッと手を打ってシェリーさんが一人納得しているみたいで、私は思わず聞き返す。
「さすがはメアリィちゃん、目の付け所が違うね。要するに、美少女は置いといて、別の個体を用意しろって話だよね」
「ん? う、うん」
シェリーさんが納得顔で私に聞いてきて、いまいちピンと来ていないくせに、とりあえず頷いておくダメダメな私。
「精霊樹はその領域で育った草木を手足のように操れるだろ、つまりは分身みたいなものじゃないか。それを持って行けば、感覚を共有して、いろいろ見れるんじゃないかな。まぁ、自分自身がついて行くという点では違うけど」
サフィナも分かっていないみたいで、首を傾げていたらシェリーさんが説明してくれ、なるほどと私も密かに納得する。
『な~るほど、発想の転換って奴ね。確かにそれならいけそうかな……まぁ、やってみないと分かんないけど、試す価値はありそうね』
精霊も理解したらしく、嬉しそうに木々がざわつき始めた。
『そうね……私の分身となるなら、より繋がりが深いもので……うん、精霊樹の苗木を持ってってちょうだい』
「いやいやいや、それは貴重すぎて持ち出せないよ。それに大きすぎて持ち出せないって」
精霊とシェリーさんのやりとりにその価値が分からない私はへぇ~と他人事のように眺めるしかなかった。
サフィナはなんとなく知っているみたいで、私が首を傾げるとその苗木の大きさが大人くらいの大きさはあるらしいと私に教えてくれる。
「確かに、私らが持って行くには大きすぎるわね。もっと小さいのはないのかしら?」
「そうですね、お花とかどうでしょう?」
『花かぁ、花は枯れやすいから長くは持たないのよね。さすがの私も生命力を失ったモノまでどうこうできないのよ』
私とサフィナの意見に精霊が答えてくる。なかなか上手くはいかない事態に頭を悩ませ始めた。
「贅沢言うなら、人型以下の小ささで、自走できるとなお嬉しいんだけどなぁ……そんな都合の良いものあるわけないか」
『あぁぁぁっ! あるかもしれないわ。ちょっと待っててねっ!』
私の独り言のような要望を聞き、なにかを思い出したのか精霊が叫ぶと、すぐに静かになった。
待っててと言われたので素直にその場で待つこと数分。
近くの草むらがガサガサと鳴る。
『お待たせぇ、待ったぁぁぁっ!』
「うにゃあぁぁぁぁぁぁっ!」
精霊の声と共に草むらから颯爽と現れたその物体を見て、私は悲鳴を上げた。
奴の名は「マンドレイク 亜種」
私にある種のトラウマを植え付けた相手だった。
なので、私は悲鳴をあげた後、テュッテの後ろに隠れてフゥーと猫のごとく威嚇する。
「どうしたんだい、メアリィちゃんは?」
「お嬢様はマンドレイク亜種のせいで大変な目に遭われまして……まぁ、自業自得なところもありましたが……」
私の事情を知らないシェリーさんが不思議そうに聞いてくるので、私の代わりにテュッテが答えてくれる。が、相変わらずの一言多いその物言いに、私はというと、現在絶賛威嚇中なので、ツッコむ余裕などなかった。
『どしたの、メアリィ。これならあなたの要望通りじゃない? ほらほら、ほぉ~ら♪』
「フシャァァァァァァッ! こっち来ないでよぉぉぉっ!」
私が威嚇してもなんのその、わざとやってるのかと疑いたくなるくらい精霊は私を追いかけ回し、その都度私は威嚇しながら逃げ回るのであった。
(え、うそ、冗談でしょ。コレを連れて旅するの? あれれ、おかしいな。ここは美少女登場じゃないんですか、神様? ねぇ、嘘だと言って)