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景浦家の物語  作者: 山鷹
3/3

入学式

更新ペースあげないと…

黒板に自分の座るところが書いてあったので自分の席に座る。漫画でよくある1番後ろの窓側席であった。この席なら心置きなく寝れると確信した。カバンを机の横に掛けるのがあまり好きじゃないので後ろのロッカーにしまいに行き、カバンを入れていたら…

「あのーすいません」

横から女子の声が聞こえてきた。

「私のロッカー固くて開かないんですけど開けてもらってもいいですか?」

見てみると茶髪のロングで見た目は大人しそうだが一目見ただけでスタイルがいいと分かる女子がいた。

「いいっすよ。ちょっと貸してみ」

「お願いします」

「はいよー」

ロッカーを開けようとガチャガチャやるがほんとに固い。

「あれ?固いな」

「ですよね。なんでだろう」

「待って、開けるから、おりゃ!」

思いっきりロッカーをノブを引っ張ったらバキッ!

と音がなり。

「「あっ」」

自分の手を見るとロッカーのドアの部分を持っていた。つまり壊してしまった。朝からやっしまったな……と思っていたら。

「フフフ…」

その女子の方を見ると顔を背けて必死に笑いを堪えていた。

「あっ、ごめんね。ドアぶっ壊してしまった。」

「い…いいよ。大丈夫」

笑いを堪えているためか声が震えてる。

「この壊れたロッカー俺使うから代わりに俺の使って」

「い…いいよ、別に、高校初日から面白いもの見せてもらったし」

「いいよ俺がこれ使うから。朝から面白いもの見せれて良かったです。先生になに言われるやらな」

「そうだね。言い訳考えなきゃだね。じゃお言葉に甘えてロッカー交換ね。えっと名前は?」

「景浦大雅。よろしくね」

「カッコいい名前だね!」

「どこがやねん」

「何となくだよ!私の名前は金本千春(かねもとちはる)よろしくね」

「よろしく。金本」

「よろしくね景浦くん!あれ?名字近いね。席は?」

「1番後ろの窓の横」

「隣じゃん!良かった!隣が知ってる人で」

「まだ知り合って5分もたってないぞ?」

「細かいことはいいの!じゃロッカーの中身交換しよ!」

ということでロッカーの中身を交換した。壊れたロッカーのドアはそのうち直そうと思いとりあえずロッカーにぶちこんでおき席に戻った。携帯をいじっていたら金本も横の席にやって来た。

「いやー横が景浦くんみたいな面白そうな人で良かったよ!楽しい高校生活が送れそうだよ!」

「そりゃどうも。テンション高いね。さっきの第一印象だと大人しそうだったのに」

「私は中学の時からこんな感じだよ!景浦くんは少し低い?ていうよりクールって言うべきかな?」

「まぁとりあえず、ロッカーの件で担任に少し怒られるのかなって考えたらテンションは上がらないよね。もちろん金本のせいじゃないけど」

「そっかそっか。怒られたら私も事情話すから大丈夫だよ」

「別に平気だよ。怒られれば終わるし」

「なら私も一緒に怒られる!」

「なぜそうなる?」

「いいから!」

まぁ金本がそう言うならそれでいいかと思っていたら

「仲良いね二人とも。初日なのに。同じ中学なの?」

俺の前の男子が話しかけて来た。

「うんうん違うよ!景浦くんとはさっき知り合ったばっかり!」

「そうなんだ!景浦って言うんだよろしくね。なんて呼べばいい?」

「よろしく。別に何でもいいよ。中学とかはカゲとかタイガーとかって呼ばれてたかな?」

「タイガー?」

「名前が大雅だからタイガーなんだと」

「じゃタイガーにしようかな」

「別に構わんよ。あんたの名前は?」

「俺か?俺はタイガーの亡霊だ!」

「分かった。亡霊なよろしく」

「ツッコミ入れようぜ!」

「でも亡霊って悪さしそうだよな。俺の人生の邪魔はしないでくれよ」

「人の話し聞いてます!?」

横で金本がクスクス笑っている。

「あーもう!名前は掛布秀志(かけふひでし)だよ!よろしくな!」

「よろしく亡霊」

「名前教えたんだからそっちで言ってもらえませんか!?」

「二人とも面白いね!これからが楽しみだよ!」

朝からくだらないやりとりをやり、その後も掛布と金本と喋っていると校内放送で新入生及び在校生は体育館に行くようにと放送が流れたので三人で体育館に向かうことにした。

体育館に着くとパイプ椅子がずらりと並んでおり自分のクラスのところに座った。

「これって座る順番とかあるんじゃない?」

「そうだよね。金本さんとは離れちゃうかな」

「いいんだよこんなの適当で」

そう言って俺は1番端の席に座った。

「えっ?いいの景浦くん?」

「何の説明もないし早い者勝ちだべ」

「まぁそれはそうだけど、新入生紹介みたいのあったら順番の方がよくない?」

二人が心配そうにしているが。

「なんとかなるよ。それに俺寝るから大丈夫」

「「何が大丈夫なの!?」」

二人にツッコミを入れられたが、俺は寝るつもりである。

「せめて端で寝るのはやめよ!私がそこに座るから景浦くんは隣で寝てて!それで隣を掛布くんにすればカバー出来ると思うからそうしよ!」

「金本さんの意見に賛成!じゃタイガー動こう…ってもう寝てるし!起きろ!」

掛布に起こされて金本の言われた通りの配置にして再び目を閉じた。

入学式が始まり新入生起立などの場面があるところでは二人に絶妙なタイミングで起こしてもらい1人だけ立つのが遅れて恥をさらすこともなく入学式が進んでいく。ちょうど寝るのも辛くなってきたので起きていると…

「続きまして、生徒会長からお祝いの言葉です。景浦朱鷺音さんお願いします。」

「はい!」

トキ姉ちゃんが返事して壇上に上がって行った。新入生がざわざわし始めたが、まぁどうせ美人だなとか皆思ってるんだろうと思っていたら掛布から足をちょんちょんつつかれ

「なぁ、あの会長めっちゃ美人じゃね!?」

小声で言われ。

「だよね!私も思わず見とれちゃったよ!」

金本も同じ事を言っている。

「俺5つ歳上ぐらいじゃないとストライクゾーンじゃないけど、あの美女は別だな!」

「聞いてねぇよ」

「景浦くんはあの会長見て何にも思わないの?凄い美人じゃない?」

「別に何とも」

「お前の目は節穴なのか!?あの美女を見て何とも思わないって…あれ?あの美女の名字景浦って言ってなかった?」

「姉だよ」

「「えぇ!?」」

まぁこの反応だよな。いつも通りである。

「マジか!頼む!紹介してくれ!いくらだ!いくらほしいんだ!?」

「5万ぐらいかな」

「リ…リアルな金額を…」

「でもあんな美人なお姉さんと一緒に暮らしてるなんて羨ましいな」

「そんないいもんじゃないよ。よく比べられるし」

「贅沢な悩みだな!今すぐ俺と変われ!今日から俺が景浦大雅になる!」

「嫌だ」

そんなやりとりをしている間にトキ姉ちゃんの話しが終わってしまった。それからも入学式が進み無事に終わった。新入生紹介も生徒が多いためかなかったため適当に座ったが大丈夫であった。

教室に戻り三人で再び談笑をしていると女性の教員が教室に入ってきた。黒髪ロングで全体的にスラッとしていて顔もキリッとしている綺麗な先生であった。

「はーい皆さん。私が今日からこのクラスの担任の岡崎(おかざき)です。担当は国語です!一年間よろしくね!」

そう言うと掛布が振り向いて話しかけて来た。

「おいっ!見てみろよ!めちゃくちゃ美人な先生だぞ!大当たりだ!今日はめちゃくちゃ目の保養になるな!」

「お前元気だな」

「これが黙っていられるかって話だよ!」

「はーいその男子二人うるさいよ!」

「すいません!こいつと二人で美人だなって言ってました!」

「言ってないんだが…」

教室に少し笑いが起き、岡崎先生が…

「はいはい。ありがとうね!でも先生もう結婚してるから告白は受け付けないよ!」

「マジかよ…ショックすぎる…」

「お前ってほんとバカな」

掛布に一言言っていると。

「じゃうるさくした罰としてそこから自己紹介頼むわね!じゃ初めて!」

マジかよ…と思ったがこんなのさっさと終わらせてしまおうと思い立って自己紹介を始める。

「えっと、景浦大雅って言います。よろしくお願いします。趣味とか特にないんですけど強いて言えば野球が好きです。皆さんと仲良く過ごせたらなと思います。よろしくお願いします」

と思ってもないことをべらべら喋って拍手が起きたところで座ろうとしたら。

「景浦くんってお姉さんいる?」

岡崎先生から聞かれてしまった。出来ればこの話題はあまり出したくないが出てしまったもんはしょうがない。

「はい」

「やっぱりね!みんな彼は生徒会長の弟さんだよ」

そう言うと教室がざわつき始めた。

「えっ!?マジかあの人の弟か!」

「後でお姉さん紹介してもらおう!」

「私もうあの人のファンクラブ入ること決めたよ!」

「そんなのあるの!?」

なんか色々声が聞こえるが無視しよう。

「はーい静かにしてね。てことは凉さんの弟でもあるのね。私は去年あの子の担任だったけど大変だったよ。その前の年も1年生の担任で朱鷺音さんの担任やったから姉妹でこんなに違うんだって思ったよ」

まーた凉姉ちゃんは迷惑かけたのか。

「姉が迷惑かけました」

「まぁ大変だったけどあの子を体験したらもうどんな生徒でも平気かなって思えたよ」

「そうですか」

「でも何となく雰囲気似てるかもね。見た目もカッコいいよ」

「お世辞は大丈夫ですよ先生。時間遅くなるし次行きましょう」

「そうだね!じゃ次お願いします」

と言って俺の自己紹介が終わった。掛布の自己紹介を右から左に聞き流していると金本から肩を叩かれ。

「景浦くんってもう1人お姉さんいるの?」

「そうだよ。二年生にいる」

「その人も美女なの!?」

掛布がいつの間にか自己紹介を終わらせており振り向いて聞いてくる。

「まぁみんな美人って言うから美人なんじゃないかな」

「なんか景浦くんの家って凄いね。凉さんって言ってたっけ先生。大変って何が大変なの?」

「それ俺も気になった。その美女はどんな悩みがあるんだ!?」

「まぁ一言で言えば問題児かな」

「えっ!?お姉さんが生徒会長で景浦くんも大人しそうなのに凉さんは問題児なの?」

「まぁみんなの中学がどんなもんなのか知らないけど、怒り狂って窓全部割ったり、ウザい男子をトイレに呼んでボコボコにしたりはしてたな」

「それほんとに女子!?男子のすることじゃないの!?」

「でもSMプレイとか出来そうで俺はいいな」

「掛布は黙れ。だから嫌なんだよあの人の弟だと。まぁ見たら一発で分かるよ。見た目が鬼みたいだから」

「なにそれ!?そんなに怖の!?」

「二人はここが地元じゃないんだっけ?」

「そうだね。私は電車でちょっと遠いところから」

「俺も遠いな」

「1ついいこと教えてあげる。この町あんまり治安よくないから、アホに絡まれることたまにあるんだけど、景浦の知り合いだけどいいの?って言えば全てが解決するから使ってみ。これ魔法の呪文ね」

「「わ…分かった」」

そんなこと言ってると金本の自己紹介がありそれからも他の生徒が自己紹介をしていくがまぁ覚えられないから徐々に覚えていければいいかなと思った。

「はーい!全員終わったね!じゃ今日はこれで解散だけど、明日実力テストあるから勉強してね!赤点は追試だからね!」

……は?

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