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景浦家の物語  作者: 山鷹
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登校

初心者なので何かアドバイスあったらお願いします。

「全く朝から酷い目にあったよ」

「何があったの?(たい)くん」

「凉姉ちゃんに起こされたんだけど、ちょっと起きるのが遅れただけで後頭部に蹴り入れられたよ。お陰で最悪の目覚めだよ。高校入学の日からこれだよ」

「相変わらず凄いね凉さんは。でもさっき玄関であったけどやっぱり美人だよね!憧れるよ!」

「 いつも言ってるよね。どっちかというとトキ姉ちゃんの方が憧れたほうがいいと思う」

「もちろん朱鷺音さんも魅力的だけど私は凉さんの方が憧れだね!」

「暴力的なところは憧れないでくれよ」

「まぁそこに関してはね」


 先程から一緒に話し、一緒に登校しているのは向かいの家に住んでいる今岡葵(いまおかあおい)である。幼稚園に入る前からの幼なじみでいつも一緒にいた気がする。小柄な体で幼い顔立ちをしているためか、なんとなく守りたくなるって思ってしまう。だが、性格からして俺より葵の方が全然強いと思う。小学校も中学校の時も男子から人気があったため常に一緒にいたため羨ましがれたことも何度かあった。


「大くんもあの二人の弟ならもう少しかっこよくてもいいのにね」

「余計なお世話ですね」

「ごめんごめん。でも中学の時にカッコいいって言ってる子もあいたよ?」

「よし、とりあえずそいつのケー番教えてくれ」

「バーカ。教えてあげないよーだ」

「まぁ別に今更だしな」

「どっちだよ!」


 軽く笑いながら肩を叩かれてしまった。


「でも高校も同じ学校に通えるとは思わなかったな。大くんが受かると思わなかったしね」

「なんか朝同じやりとりをやったきがする」

「そうなの?」

「まぁあおちゃんに教えて貰ったのも感謝してるし、トキ姉ちゃんが分かりやすく教えてくれたのが助かったね」

「どもども!」

「凉姉ちゃんに一回教えて貰った時はヤバかったね」

「あっそれは聞いたことないな。なにされての?素手でトイレ掃除?」

「それは違う時にさせられたな。聞きに行って教えて貰って、その問題終わったから帰ろうとしたら

『ここのページ終わるまでここでやれ』って言われてそのページ終わるまで部屋から出れなかったんだけど、間違える度にスリッパで頭叩かれたよ」

「うーん…まぁ優しい方かな」

「まだ良かったかな。痛かったけど」

「トイレ掃除のやつは酷かったね」

「あの後、半日庭で手を洗ってたからな」

「そしてその姉とまた同じ学校ね」

「神は俺を見放してるのかね」

「落ちたらもっとヤバかったね」

「想像もしたくないな。そんな恐ろしいこと」


 想像しただけで死にたくなってしまう。


「まぁこれからは高校生になれば面白いことあるでしょ!私も華のJKだしね!」

「素敵な出会いでもあるのかな?」

「大くん背も大きいし体もガッチリしてるしモテるんじゃない?」

「だといいね」

「もう!なんでそんな素っ気ないのよ!」

「そんな自分に期待してないからだよ。あの姉と妹を持つと特に」

「いつも言ってるけどもっと自分に自信を持っていいと思うよ!大くんは立派だと思うよ」

「ハイハイ。ありがとう」

「また聞き流してるでしょ!」


 そんなやりとりをしているうちに学校についてしまった。これから三年間通う学校にみんなは何を思うのだろうか。期待と興奮に満ち溢れる人もいるだろう。この学校に入りたくて仕方なかった人もいるだろう。第一志望に落ちてこの学校に来た人もいるだろう。嫌々来た人もいるだろう。不安でしょうがない人もいるだろう。俺は嫌々来たに入るだろう。だが、この学校に入って後々良かったって思えるように努力しようと今胸に誓った。帰る頃には忘れてるだろうが。


「大くん。新入生はあっちに集まるみたいだよ。掲示板で自分の名前見つけて自分のクラスに行くんだって」

「じゃあおちゃんと同じクラスなことを祈って探すか」

「えー同じクラスだと忘れ物したら借りれないじゃん!」

「忘れ物する前提かよ。とりあえず探そう」


 ということで、掲示板を見つめて自分の名前を探していく。景浦なので早めのところにあるかなと思っていたらちょうど見つけた。A組のところに景浦大雅と名前が書いてあった。


「あったよ。A組だって」

「見つけるの早っ!私は……A組にはないね」

「あっマジか。残念」

「あら?残念なの?嬉しいわね」

「分かったから早く見つけなさい」

「つまんないなもう!えーと…B組だね!隣ってことになりますね!じゃ忘れ物あったらよろしく頼むよ!」

「忘れないでくれよ」

「何?女の子から貸してって言われるの照れちゃうの?」

「そんなことあるか!分かったし行くぞ」

「あっそうだ。大くんはもっと笑顔の方がいいよ。見た目は少し怖いんだから。私と違うクラスだし誤解されるよ?」

「分かった分かった」

「分かってないでしょ。にーって笑ってみほらにーって」

「に…にー」

「気持ち悪いね」

「サヨナラ」

「ごめんごめん!途中まで一緒に行こうよ!」


 ということで俺はB組まで一緒に行き、そこであおちゃんと別れ自分のクラスのA組に入った。


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