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剣に力を  作者:
太古の猛戦士
6/7

作戦会議

最悪の目覚めだ。俺は大きな地面の揺れで目を覚ました。アイツが、外にいる。


ラング・ナーズ。ガル村一同が目的とするラスボスだ。ラングは突然北ドイツ平原に現れた山の如き巨大なマンモス。その力は強大で、少し動けば地震が起きるほどだ。


ダルグは急いで家を飛び出した。遠くの山の方で、もう1つ山があると錯覚させられるような巨獣がノッシノッシと歩いていた。


やはり実際に目にすると、恐怖というか、(おのの)きのようなものが体の底から込み上げてくる。


ダルグは体が完全に固まっていた。そのとき、巨獣が足を振り上げ、地面を鳴らす。すると、何体ものシカやイノシシなどの死体が村の方に、砂埃と共に飛んでくる。


アイツヤベェわ。倒さなきゃいけないってはっきりわかんだね。


ラングは下に動物の死体があるのか、地面を食い漁り始めた。食べている途中に鼻が揺れ、周りの木々をなぎ倒す。


しばらくすると、ラングは満足したかのように思えた。すると途端に体が小さくなり始めた。


まただ。やはり、ラングには体を小さくする能力もある。これは厄介だ。しかし、体が小さくなっている間なら、村人たちでも倒せるかもしれない。逆に弱点とも捉えられる。


とにかく、村長の家に行って作戦会議をしよう。村の住人たちは村長が集めてくれているはずだ。


ダルグは待ちに待った会議に向けて走っていった。


村長の家に着いた。入ると、大勢の人たちが待っていた。そこにはガイアやゴルドもいた。


「ダルグ!待ってたってヤツだぜ!」

「おう!待たせたな!」

ダルグが軽い調子で答える。


「リーダー、それでは、会議を始めようか」

ゴルドは前の戦いなど気にしていない様子だった。ゴルドもちゃんとダルグをリーダーと認めてくれているようで、ダルグは安心した。


会議が始まる。第一声を発したのはダルグ。

「今日も、アレを見ただろ?」

一昨日(おととい)の村長の言葉を真似して、リーダーっぽさを出した。村長はしわくちゃの顔を歪めて苦笑いをした。


「───────いきなりだけどさ、アンタがリーダーなの?」

本当にいきなりだった。全員、声をした方を向いた。口を開いたのはある女。


彼女の目つきは鋭く、少し圧倒されかけた。だが、全身を見てみると、かなりスタイルが良い。手には黒曜石で作られた刃物を持っている。武器なのだろう。


再び女は口を開く。

「アンタみたいなデカブツにリーダーなんて務まんの?」

「なっ!失礼な!私に勝ったのだぞ!立派なリーダーに決まっているだろ!そもそも、名前すら名乗っていないのに、生意気な!」


ゴルドがすかさず抗弁する。どうやらゴルドは完全にダルグの味方のようだ。


「悪いねぇ。アタシはカウルだ。で、ダルグさんの方は何か言わないのかい?」


ダルグは、

「あの試合を見ていないのか?オレはあのゴルドに勝ったんだぞ!」

と、ゴルドの反論をなぞった。


「いや、見てないね。まあ、そんなに言うのなら強いんだろうねぇ。」

カウルは少し不満気だ。


「だけどさ、頭が良くなきゃリーダーじゃないよねぇ。何か作戦を考えられるのかい?」


ダルグの心臓が凍りついた。確かに棍棒のおかげで力はあるが、頭は相変わらずだ。

「うーん、とりあえず、ラングはめっちゃ強くて、体を小さくしたり大きくしたりできるっていうのは役立ちそうだが、それ以外の情報が......」


「それなら、私に提案があります。情報を得るためにも、偵察部隊を派遣するのはどうでしょう」


「アンタには聞いてねえよ!」

カウルがゴルドの提案にすかさずツッコミを入れる。


「まあ、でも良いんじゃないじゃろうか」

村長が間に言葉を入れる。

「まあ、確かに」

カウルが言うように、ダルグもそう思った。


「それなら、偵察部隊の任命を行わなければならんな」

村長の言葉で再び場が引き締まる。


「なるべく目立たないためにも、少人数である必要がある。そして安全に帰れる可能性がある者が良い。カウルよ。君は動きに小回りが効く。キミが行ってみてはどうかね?」

「アタシが?まあ、村長が言うなら......」

カウルは満更でも無さそうである。


ここでダルグも話し始める。

「さすがにカウルだけというのは心配だ。他にやれそうなヤツいるか?」


ダルグは考えた。ダルグはある者の隕石が降って来た時の逃げ足の速さを思い出した。


「───────ガイア、行ってこい」

「えええええぇ!オレってヤツ!?」

「ああ!お前ってヤツだ!お前、逃げ足速いだろ!」

「でも......」


ガイアは突然の指名に困惑している。


ガイアは確かに力はあまりない方だ。狩りをする時もダルグのサポートをすることが多い。だが、今回はあくまで偵察。力は必要ない。そして、ガイアは足が速い。だから、偵察にピッタリという訳だ。


「まあ、仕方なくやってやろうかってヤツだぜ」

「おお!やってくれるか!それなら決まりだな。」


「フン!私の足を引っ張るんじゃないよ!」

カウルが鼻を鳴らす。この村には相手を見下すと鼻を鳴らす慣習でもあるのだろうか。少なくともダルグは、そのような慣習は知らない。


村長が手を鳴らす。

「それでは、第一回作戦会議はこれで終了じゃ!」

村人たちの歓声がワーッとなる。

何気に初の女性キャラ登場です。最初に言っておきます。ガイアとカウルは付き合いません。

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