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1話

 あたしと姫輝は、荷物を取りにまずは、姫輝のクラスである一年二組に向かった。

 二人で教室のドアから、ちらりと中の様子を確認する。生徒たちは既に帰っているようだ。この一年二組。姫輝のカリスマ的な影響か、学年全体の平均点を底上げしているクラスである。

 そんなクラスの生徒たちは、勉強をするためか、早々と下校している。


「今なら大丈夫ですわ」


 そう言われて、教室内に入る。

 姫輝の机は廊下側の一番後ろ。ドアのすぐそばである。

 誰もいない教室で、しかもすぐそば。簡単なお仕事である。姫輝に急かされて、あたしは姫輝の鞄を取りに入った。

 鞄を取り次第、すぐさま廊下に出る。

 自分の荷物ではないせいか、なんか悪いことをしている気分に陥る。


「次は、梨琴さんの荷物ですわね」


 二人で頷きあい、あたしのクラスである一年五組に移動する。

 また中をこっそりと覗くと、暇人なクラスメイトがだべっていた。

 一旦、覗いていたドアから顔を引っ込める。


「あちゃ~、クラスメイトがまだいるよ。どうする?」

「梨琴の席はどこですか?」

「奇遇にも、姫輝と同じ場所」


 そう答えると、姫輝は再び教室内を覗き込む。そして、そのまま教室内に入っていった。


(ちょっ! ちょっ!)


 あたしが制止しようとする手が空振りする。止めるのが少し遅れた。

 姫輝は机の横にかけてある鞄を回収して、教室から出てきた。


「さて……帰りながら少しお互いの自己紹介をしましょうか」

「う、うん」


 姫輝のクソ度胸に、度肝を抜かれた。


 姫輝とあたしの差を見せつけられて、今後に不安を感じながら、学校の最寄り駅の電車に乗った。学校の近くのファミレスだと、知り合いに会う可能性がある。

 人混み溢れる都内のファミレスで、作戦会議をすることにした。


 都内のファミレスに着くと、賑わっている。順番待ち状態である。

 あたしは、順番用紙に名前と人数を記入し、待合席で待つ。

 椅子に座っていると、姫輝が囁いてきた。


「梨琴さん、スマホは暗証番号とかのロックがかかってますか? 私のスマホは、顔認証だけですから、そのまま使えます」


 そう言われて、考える。あたしのスマホは顔認証ではなく、暗証番号六桁によるロックだ。


「ちょっとスマホ貸して下さい……」


 自分のスマホを操作するのに、他人の許可を得る。なにこれ?

 違和感を感じつつも、姫輝からスマホを受け取り、ロックを暗証番号から顔認証に変更した。勿論、今のあたしの顔ではなく、姫輝の顔である。

 そんなことをしていたら、席順が回ってきて、店員に呼ばれた。

 あたしたちは、店員についていく。四人掛けのテーブルに案内された。

 混んでいるせいで、二人掛けのテーブルが空いていなくて、四人掛けのテーブルになったのだろう。なんとなくラッキーなものを感じる。

 メニューを見て、テーブルに設置してあるタブレットから注文をする。

 あたしはシンプルなパンケーキと、ドリンクバーを頼んだ。姫輝は迷っているようである。何事かと思い、聞いてみる。


「どうしたの? 決まらないの?」

「え、ええ……こういうお店に来るの、初めてなものでして、何を頼もうかと迷ってしまいますわ」

「……そっか……」


 お嬢様育ちで有名な姫輝。お嬢様はこのような場所には来たことがないと……。

 姫輝は悩んだ末に、結局あたしと同じものを頼んだ。

この作品の続きを読んで頂きありがとうございます。


とりあえず、問題なく最初のミッションは成功しました。

作者的には「ちょっとこのターンは面白味に欠けたかな?」と不安を感じております。


応援や感想を下さい!(強制ではありません)

面白いと思ったところを聞かせて下さい!

公募に出す予定の作品なので、自信が欲しいんですよ。まあ、面白くないのに無理に面白いという感想を書けというわけではありません。「ここがつまらないかな?」とかいう問題点の掘り出し的な感想も受け付けております。作品に反映するかどうかは別として(理由は人によって感じ方が違うから)。


今後も梨琴と姫輝のドタバタラブコメの応援をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
いつも楽しく拝読させて頂いています。 クソ度胸に本心が出ている様でクスッと笑えましたが 梨琴のキャラがどうなのかわからないのですが 鋼の精神とかに置き換えた方が万人受けするかもしれません(わかりま…
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