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もう一度やり直したいんです〜すれ違い契約夫婦は異国で再スタートする〜  作者: 四片霞彩
ニューヨークと三年振りに会う夫

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第20話

 噂には聞いていたが、セントラルパークは日本にある自然公園が比ではないくらい、とにかく広かった。

 時折、散策する人やジョギングする人達とすれ違い、遠くからは子供達が遊んでいるのか、楽しそうな笑い声が聞こえてきたのだった。


(大都会の真ん中に、こんな自然に溢れた場所があるなんて……)


 上を見上げれば、近くに林立する高層ビル群が立ち並び、僅かながらここが大都市の中に位置しているのだと感じられる。

 スーツケースを引きずって遊歩道を歩いていると、しばらくして空いていたベンチを見つけたので座ったのだった。


「疲れた……」


 はあと大きく息を吐いて、肩の力を抜く。

 ここまでそれなりに重量のあるスーツケースを引きずっていたので腕が痛かった。

 少し時間を潰すつもりで入っただけのセントラルパークが、こんなに広いとは思わなかった。


(本当、見かけだけじゃ、分からないよね……)


 飛行機に乗っている時もそうだった。

 地図上で見ると、日本とアメリカはとても近い様に感じられるが、実際は飛行機で半日以上も時間が掛かった。

 セントラルパークも地図で見る限りは日本にもよくある自然公園。美術館や動物園などが併設しているが、それは日本でも見かけるのであまり物珍しさを感じず、少し広めの公園としか考えていなかった。それが実際に来てみれば、自然公園ではなく森では無いかと疑いたくなる広さで、公園内を一周するには一日では足りないと思ったのだった。


(人と同じで、モノだって見かけに寄らないっていう事かも)


 何気なくスマートフォンに目を落とすと、ニューヨークの空港に着くまでほぼフルで残っていたはずの充電が半分を切っていた。おそらく、地図アプリを使っていたから減ってしまったのだろう。予備のモバイルバッテリーは持って来ているが、これから何が起こるか分からない以上、あまり使いたくはなかった。


(チェックイン開始の時間まで、旅行本でも読もう)


 幸いにして、今日のニューヨークは快晴で、長時間、外にいても過ごしやすい気候だった。スーツケースの中から飛行機の中で途中まで読んでいた旅行本を取り出したところで、スマートフォンがメッセージの着信を告げた。

 一人でニューヨークに行った私を心配した両親か友人からのメッセージかと思いながらスマートフォンの画面を見ると、メッセージを送って来たのは若佐先生だった。


(若佐先生からメッセージなんて珍しい……。どうしたんだろう……?)


 生活費の振り込みにはまだ早い。何かあったのかとメッセージを読むと、そこには絵文字も何もなく、ただ簡潔に一言だけ書かれていた。


『今、どこにいますか?』



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