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徹夜で迎えた婚約破棄 〜とにかく眠らせて!〜

作者: ヘチマチ


どうやら私は明後日の卒業パーティーで婚約破棄をされるらしいのです。


私の幼馴染にせがまれて仕方なく婚約者を紹介してから彼らが仲良くしているのは知っておりましたし、それを見た知人から彼らの距離が近すぎると忠告を受けておりましたけれど、まさかこんな非常識なことをなさろうとする方々だとは思いませんでした。


明後日、皆の前で婚約破棄を突きつけられる(かもしれない)という情報は夕方に事前の連絡も無く訪ねてきた友人を名乗る知人が教えてくれましたの。彼女、噂話が好きすぎて皆に警戒されていることに気が付いていないのか気が付いていても止められないのか…こんな情報知りたくも無かったわ。今更私にはどうすることもできないもの。こんな不確かな情報では親にも言えませんし。当日突然破棄されるのも嫌だけれど、それより今から明後日まで悶々としなければならないことの方が私にとっては嫌だわ。私、気持ちの切り替えが苦手なの。眠れなくなりそうだわ。


明日は休日で、明後日の卒業パーティーのための準備で忙しいのが救いですね。体を疲れさせて寝ましょう。睡眠は大事だわ。


-----


さぁ寝るわよ。お気に入りの香油も用意したしシーツも清潔で気持ちがいいわ。きっとぐっすり寝られるでしょう。



婚約破棄…ね。親が決めた婚約とはいえ彼は私のことが好きだと言ってくれたし、もちろん私も好きだった時期もあった。幼馴染と仲良くしている姿を見て冷めてしまったけれど。

婚約を破棄したら…いいえ、その後のことを考えるのは止しましょう。それを決めるのはお父様だし考え出したら眠れなくなりそうだもの。さぁ、寝るわよ。


…婚約が解消されたら、昔にいただいた髪飾りはお返しした方がいいのかしら。花弁一枚一枚にスパンコールが付いている高価なものよね。棄てるのも忍びないしお返ししましょうか。

「お返ししますわ」

なんて毅然とした態度で渡してやるの。ふふっ彼はどんな顔をするのかしらね。実際にそんな強気な態度をとる勇気もないのだけれど想像だもの。頭の中でだけでも仕返ししてやるわ。いい気味ね。さぁ寝ましょう。


…なぜ私が婚約破棄されなければならないの?しかも皆の前で。幼馴染の彼女は昔から私の持っているものにケチを付けてくる人だったわね。親が選んでくれたドレスも私が選んだ髪飾りも。

「私の金色の髪には何でも合うけれど貴女のくすんだ茶色の髪には似合うものが少ないから可哀想」

だなんて私を小馬鹿にしたような態度で。親同士の仲が良かったから言えなかったけれど今なら言える。私、彼女が大嫌いよ。


ああ…駄目よ私…。夜に考え事をすると悪い方へ考えてしまうとお兄様も言っていたじゃない。素敵なことを考えてたっぷり寝て、何かを決めるのであれば爽やかな朝にした方がいいと。そういえば彼女はお兄様に何度もアプローチしていたわ。私には素敵な兄がいて彼女には兄弟がいなかったから「ずるい」なんて言われたわね。お兄様はのらりくらり躱していたけれどお兄様に婚約者ができてからも身体を使って言い寄る彼女をお兄様はハッキリと拒絶したのよね。彼女はショックを受けたようで私なりに慰めないと、と思っていたら彼女はお兄様のいないところで私にこう言ったの。


「貴女のお父様って少し禿げているわよね。きっと貴女のお兄様もいつか禿げるわ。そんな方の妻は可哀想ね」と。


許せないわよね。今でも思い出して腹が立ってきたわ。お父様は仕事のストレスで一部の髪が抜けたと言っていたわ。私はそんなお父様の苦労の証である禿げが愛おしくて何度も触らせてもらったというのに。私の大切な家族を馬鹿にするなんて許せないわ!


…冷静になって考えましょう。彼女は私より優れていることに喜びを感じる人よ。つまり彼女にとっての屈辱は…そうね、私から奪い取ったと思った彼がやっぱり私がいいと言って彼女を捨てること…もちろん皆の前でね。さらにはそんな彼に対して私が要らないと言って拒絶するの。ふふ、絶対彼女は屈辱に顔を歪めるわ。


…は〜あ、なんて。彼が私の元へ戻ってくるなんてあり得ないし私にそこまでの魅力はないもの。戻ってこられても困りますし。考えるだけ無駄よね。さっさと婚約破棄されて次にいきましょう。その時はすごく悲しくて恥ずかしいと思うけれど帰ってからたっぷり自分を甘やかすわ。美味しいものを食べて暖かいベッドで寝るの。最高よね。さぁさ寝ましょう。


…婚約破棄されたら私、どうなるの?今さら次なんてあるのかしら。無いわよね。婚約破棄された女なんて皆嫌でしょうし。…いや考えるのは止しましょう。決めるのはお父様…ってさっきもこんなことを考えていたような。夜にこんなことを考えるからね。堂々巡りだわ。寝るのよ!寝る!


-----


朝だわ…。一睡も出来なかったわ…。何度寝返りを打ったか分からないけれどすっかりネグリジェがずり上がってしまって気持ち悪かったわ。直すために起きれば良かったのでしょうけれど、そうしたらもっと寝られなくなってしまうと思って我慢してしまったわ。どうせ寝られないのなら直せばよかったのよね…。


さて、泣いても笑っても明日は卒業パーティーですから朝から忙しくてよ。せめて明日は綺麗に見えるようにお肌の手入れも念入りにしなくては。婚約解消後に私を気に入ってくださる方が現れるかもしれませんし、気合いを入れていきましょう!


-----


くっ!眠い…っ!


「お嬢様、頭がグラグラしておいでですよ。そうです、真っ直ぐに。明日の髪型はこのようなアレンジでいかがですか」


「ええ、素敵」


「お似合いですよ。お化粧はドレスの色に合わせて私どもにお任せいただいても?」


「ええ、素敵」


「髪飾りはどれにしましょうか。ドレスに合うのはこのあたりかと」


「ええ、素敵」


「…お嬢様?白目になられていますよ。お疲れのようですね。少しお休みになりますか?」


「はっ!だめよ!だめだめ!今寝たら夜に寝られなくなりそうだわ!ごめんなさいね。ボーッとしていたわ。髪飾りね。そうね、以前彼からいただいた髪飾りでお願い」


「…随分大ぶりな髪飾りですね。子供用でしょうか?大量のスパンコールが髪の毛に引っかかりやすいのでお気をつけて」


「ええ、分かったわ」


-----


「いよいよ明日は卒業パーティーだな。おめでとう。私は仕事の都合で行けそうにないのが残念だが…大丈夫かい」


「父上、私が付いていますからご心配なさらず」


「お父様、お兄様、ありがとうございます。そもそも父兄の出席率は半々と聞いておりますし大丈夫ですわ。お兄様も明日は私一人で大丈夫です。せっかくのお休みですもの。お義姉様とデートでも」


「いや、しかし」


「私も明日の卒業パーティーで一人前と認められる大人の仲間入りを果たしたいのです。ここは私を信じて一人で行かせてくださいませ」


「…分かった。卒業パーティーでは例年アルコールが解禁される。私たち一族はあまりお酒に強くない性質の者が多い。お酒には手を出さないように」


「分かりましたわ、お兄様」


-----


さぁ、お気に入りの香油も用意したし今日も洗いたてのシーツで気持ちがいいわ。昼寝も我慢したしぐっすり寝られるわね。明日の婚約破棄は誤情報の可能性もあるし万が一本当に行われても時が過ぎるのを待つしかないし考えるだけ無駄というものよ。


…お手洗いに行きたいわ。こういう時はサッと行ってサッと寝るに限るのよ。行きましょう。


-----


またお手洗いに行きたくなると寝られなくなりそうですし水を飲むのはやめましょう。さぁ、寝ますわよ。


…明日、婚約破棄されたら何とお返事しようかしら。そんな失礼で考えなしの方とはもちろん解消してもらいたいけれど私の一存で決めるわけにもいきませんし…。そうねぇ、

「気分が優れないので失礼します」

とでも言って逃げ帰るのが無難よね。何より皆に注目されるのは嫌ですもの。卒業パーティーは生演奏もあって賑やかでしょうし現実的に考えて皆の前で婚約破棄されてもせいぜい周りの何人かに見られるくらいではないかしら。周りの声に掻き消されるわよね。気がついた人も相手は誰だろうと思って私を見ても顔を伏せておけば髪飾りに目がいくはずよ。その間にさっさとお暇してしまいましょう。


彼らにギャフンと言わせたいのは山々ですけれどあまりに注目されると私にも被害が及びますもの。さっさと帰るのが得策ですわ。

身の振り方も決まりましたし、さぁ寝ましょう。


-----


…あらやだ。目が冴え渡っていますわ。ギンギラギンとはこういうことですわね。ギラギラギン。ギラギラドン。ギラギラダン。…駄目、思考力が低下してきましたわ。睡眠は何よりも大切なのに…。体は疲れているのに寝られないのはなんて苦しいことなのかしら。心臓がドキドキしている気がしてきました。ドキドキドン。ドキドキデン。ドキドキダン。ダダンダン。…駄目、正気を取り戻すのよ私。私を苦しめるのは誰?婚約者の男と幼馴染の女です。なんですって?許せないわ!どうしてやりましょう?みっともなく私に縋りついてきた男の急所を潰してやるわ!なるほど。女の方はどうしましょう。無様に彼に捨てられて喚くがいいわ!そうして自慢の髪の毛をグチャグチャにしてやるの!そうだ!そうすべきだ!ワー!


-----


朝だわ…。あの正気を手放した私は夢かしら?…いいえ頬の内側を噛んだら痛かったから起きていたのでしょう。また一睡も出来なかったわ。今日は卒業パーティーなのよ?こんな寝不足で補正下着を着けてドレスを着て…私耐えられるかしら?


そうだわ!今日は婚約破棄される予定だから早く退席できるはずよ!ああ良かった。さっさと婚約破棄されて早く帰って寝ましょう。なによりも睡眠は大事だもの。ふふふ、なんだか頭がふわふわしていて寝ることしか考えられないわ。なんだか楽しい気分よ。


-----


「…お嬢様、目が血走っておられます。ご体調が優れないのですか」


「あら、私はとっても良い気分よ。お腹も空かないから朝食はやめておくわ。今日は早く帰るから帰りの馬車を早めに用意しておいて欲しいの」


「分かりました。そのように手配します」


-----


くっ!…ねっむうううう!!!

馬車の揺れが私を夢の世界へと誘うwhoa〜

ヒールを脱いで下着を取って寝そべりたいそんな気分yo〜


「お嬢様!白目ですよ!お気を確かに!!!」


-----


卒業パーティーはそれはそれは煌びやかで一気に目が覚めましたわ!お兄様が仰っていたお酒もキラキラして綺麗だわ。乾杯のために一人ずつ配られるのですね。乾杯した後はお酒を下げてもらって普通の飲み物と交換する、と。ああ、そういえば昨日の夜から水分を取っていないから物凄く喉が乾いたわ。…いやダメよ。お酒はダメだと言われたじゃない。ああ、なんだか楽しいわ。お友達もそうじゃ無い人も別れを惜しむように和かにお話をして。あら、いよいよ乾杯ね。私たちの未来に乾杯〜!ごくごく。ああシュワシュワして美味しい。あら、飲んでしまったわ。まぁいいわよね。


なんだか眠気が…。あら彼がこちらへ向かってくるわ。隣には私の幼馴染の彼女も。豊かな長い金色の髪を見せつけるようにサイドに垂らしているわね。確かに綺麗ね。それで二人揃って何か用かしら?

…って婚約破棄よね!私ったら、お茶目さん!でもこれで帰られるわ!私、嬉しい!


「どうしたんだそんな潤んだ目で俺を見て…」


彼がなんだか頬を染めて私を見ているわ。隣の彼女が悔しそうな顔をしているわよ?なんだか分からないけれど楽しいわね。

私は二人ににこりと笑いかけた。


「…!(俺を見て頬を染めて潤んだ目でヘニャリと笑った!そんなに俺のことが好きだったのか!)」


彼女ったらまだ悔しそうな顔をしているわ。ああ可笑しい。

彼女が彼を咎めるように彼の袖を引いている。


「はっ!(いけない!俺は真実の愛に目覚めたんだ!可哀想だが婚約を破棄しなくては)

君に…言いたいことがある。俺は真実の愛に目覚めた。婚約を破棄させて欲しい」


彼の言葉に横にいた彼女が悦に入った意地悪な表情で私を見ている。ああ、私を馬鹿にしているその表情、大嫌いよ!


でもそれよりも眠たいわ。やっと帰られるのね。

寝たい寝たい寝たい…ここで。


私は膝から崩れ落ちるようにその場にうずくまった。


「…!!」


驚く様子の彼に目もくれず私はズザーッと床に身を投げた。ああ〜床が冷たくて熱った体が冷やされて気持ちいい〜!ああ〜!頬も冷たい〜!最高ですわ〜!ここで寝ますわ〜!


「な!なんてことを!」


急いで彼が私の元へ駆けてきて私を起こそうとする。


「悪かった!俺が悪かった!こんなに君が俺を想っていてくれていたなんて!こんなにショックを与えてしまうなんて!俺は馬鹿だった!」


くっ、今寝られたら最高でしたのに…!邪魔をするなんて馬鹿野郎めが…!ぐぅ…眠…


赤みがさした頬に潤んだ目、弱々しく彼に縋り付く(ように見えた)令嬢は周りの人たちから見ても大変庇護欲を誘う。婚約破棄を行おうとした男もそんな令嬢の姿に鼻の下を伸ばし介抱している。


「婚約破棄して私を選ぶのでしょう!?」


それを見ていた女が地団駄を踏む勢いで悔しそうに叫んだ。その悍ましい表情を見た男はキリッとした表情で宣言する。


「やはり俺の真実の愛の相手は婚約者だった!一度は婚約者がいると言って断ったのに君が何度も身体を使って誘惑してくるから仕方なく君にしようと思っていたが、それは間違いだった!俺はやはり婚約者を選ぶ!」


思いの外、大声で宣言したせいで皆の注目が集まってしまう。


「婚約者がいる人に身体を使って誘惑だなんて…」


とヒソヒソ囁かれ女は真っ赤にして顔を伏せてしまった。



「ハッ!(やってしまいましたわ!私ったらこんなところて少し寝てしまって、はしたない!)」


ガバッと顔を上げるといつの間にか婚約者の彼の腕の中に!蕩けた表情でこちらを見ていますわ!気持ち悪いっ!急いで立ちあがろうとしてお酒の影響かフラッとしてしまった私はもう一度前屈みのままガクッと膝をついてしまいました。


グニュッブチャッ


「ぐぁアアアー!!!!!!!!」


その拍子に彼が絶叫しました。白目だわ!気持ち悪いし怖い!なんなの!?ハッと下を見ると私の膝で彼の急所を思い切り潰しているではありませんか!気持ち悪い!いや、そうではなくて、謝らなきゃ!


「気持ち悪いッ!!!(ごめんなさいッ!!!)」


間違えたーーー!!!


「彼から離れてよ!」


幼馴染が彼に覆い被さっている私を前から退かそうと肩を掴んできました。痛いですわ!思い切り顔を上げた私がそのまま立ちあがろうとすると


「イギャァァアア!!!」


彼女が絶叫しました。白目だわ!怖い!思わず後ろに退けようと思ったら何かが引っかかって思うように動けません。グイグイと必死にもがけばもがくほど彼女が悲痛な声を上げます。私も頭が混乱して眠たくて眠たくて眠たくて早く帰りたいので思い切り力を振り絞って彼らから距離を取ろうとすると


ブチブチブチィィ!!!!


と音がして離れることができました。彼らはその場で蹲って声にならない声で呻いています。視界に何かチラチラ入るので前髪を触ると見事な金色の髪がごっそり取れました。どうやら私のスパンコールが付いた髪飾りに絡まった彼女の髪の毛を引きちぎってしまったようです。これは酷い!あ、謝らなくては!あばばばば!


「アバ、アバズレッ!!!(あばば、ごめんなさいッ!!!)」


間違えたー!!!ま、本当のことですし、いいですわ〜!!!


それよりも何か言って場を収めなければ!ええと、ええと、そう!髪飾りを返さなくては!そして気分が悪いから失礼しますと言って帰るのよ!こんな気持ちの悪い人たちとはおさらばだわ!


「気持ち悪いのでお返ししますわ。では失礼します(お返ししますわ。では気分が悪いので失礼します)」


間違えたー!!!ま、意味は似ているし、いいですわ〜!!!


サッサとその場から退場した私は馬車に乗り込みそのまま意識を手放しました。


次の日のお昼頃に目覚めた私はスッキリした頭で思い切り伸びをしました。

記憶が曖昧ですが、実際には意気地なしの私には何もできなかったはずですよね。ふふ、でもなんだか不思議とスッキリした気分です。


----


その後、家族からそれはそれは労わってもらい、婚約者と幼馴染の家からは多くの慰謝料を得て婚約は解消されました。話し合いの場に彼らの姿はありませんでした。幼馴染の家との付き合いもこれをきっかけに無くなるようです。


さらに会場での振る舞い(潔ぎよく去ったのが良かったのかしら)を見た人たちからいくつかの婚約の申し込みがあり、スッキリした頭と心で家族で相談しながら婚約を決めました。


そういえばこういう時に絶対訪ねてくる噂好きの知人にも暫く会っていませんわね。


-----


「睡眠が何より大切なのよ。寝ないと頭がボーッとしてとんでもないことをしてしまうのだから」


「お母様はトンデモナイコトをしたことがあるの?」


「そうさ、君たちのお母様がトンデモナイコトをしてくれたおかげで私と結婚してくれて君たちが産まれたんだ」


「お父様、それじゃあ結果的に良かったってこと?」


「ははは、そうだな」


「あなた、からかわないでちょうだい。貴方と結婚してから、あの時の私の失態と二人が病院送りになったことを聞いて、私本当に申し訳なく思ったのよ。お父様とお兄様ったら、私が気にして眠れなくなると困るからとそういった話は全然してくださらなかったの。噂好きの知人まで出入り禁止にして」


「ははは、そうらしいな。幸せそうな君を見て情報を解禁したと聞いたよ。それでもそのトンデモナイコトに感謝せずにはいられないな。君と結婚できて可愛いこの子達に恵まれたことを」


「ふふふ、私もこの幸せに感謝していますわ。でもあんな徹夜はもう懲り懲りです!」


睡眠大事。

寝たいのに寝られない夜は辛いですよね。

あなたは何徹したことがありますか。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 寝れない夜に読むには面白すぎました…! 二徹目のトンチキぷりが面白さのピークかと思いきや怒涛の当日に笑いが止まりません…!!! これは…ほんとにおもしろい…(抱腹
[良い点] 眠りたいときほど眠れない描写にくすっとなりました。 一日目の悶々として思考がぐるぐるとドツボにはまって寝れないシーンと、二日目のギラギラギン。ギラギラドン。ギラギラダンとハイになってしまう…
[一言] 何徹したかと言われたら、高校時代に寿命削る勢いでハマったオンラインRPGで学校以外は食事も睡眠も削ってひたすら遊んでたら、5徹したのが最高です その後学校休みの前日にゲームしてた記憶はあるが…
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