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3

 女神は思った。何が駄目だったのか。

 10tでも駄目なら、もっと重いものでなければならぬ

 ――ロードローラーしかない。かくして女神はロードローラーを佐藤に突っ込ませた。


 女神はここで間違いを犯した。

 10tトラックは総重量が10tなのではない、積載量が10tまでなのだ。車両総重量は20tを超える。

 ロードローラーの重量はそれを超えるものではない、完全なる失策。

 そのうえ大した速度も出ない。これでは10tトラックの方がマシである。


 案の定佐藤は生きていた。

 メリメリとローラーに飲み込まれ、骨やら血やらが大変なことになっている。

 しかし先の事故に比べれば、その足取りは軽い。



「問題ありませんよ、運転手さん」



 目指すは校舎、進むは勝手知ったる慣れた道。

 勉学が、彼を待っていた。



 女神は顔を赤くした。自らの車両知識の浅さに、恥じ入った。

 しかし敗北を認めたからこそ、彼女は強くなる。涙の数だけ、強くなる。

 女神の3連敗、しかしその目には闘志の炎が燃え続けている――。

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