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打ち上げのためにライヴをする時代だった

作者: GONJI

かつてライヴ終演後は打ち上げをするのが常だった

打ち上げを楽しみにライヴしていたと言っても過言ではないかも知れない

若かったし体力はありあまっていたのでライヴ後は気持ちのいい感触だけしか残っていない

ほんと元気な頃だ

ツアーなんてその土地の名物を食べられるのがまた嬉しい

ライヴがメインか打ち上げがメインか?

極端な話これを食べたいからその場所でライヴ会場を選んだなんてのもあった

しかし、ライヴのお客様には失礼な話だが・・・


でも、この打ち上げが究極の懇親会になる

バンドメンバーが遠慮なしに腹を割って話をするとても大切な共有時間だ

これがあるから演奏もどんどん素晴らしいものになっていくのも事実だ

なんて勝手に理由付けして呑み明かす


ある日とある大学のビアパーティの演奏依頼が来た

お客様が酔っ払っているので超盛り上がる

ダンス大会になる

こんな日のライヴはあっという間に時間が過ぎる

この日もとてもいいライヴだった

さて、お待ちかねの打ち上げ

最寄り駅の焼き鳥のチェーン店だが、その場所のその店がそのチェーン店発祥の店らしい

いわゆる創業店という店

確かに歴史を感じる趣のある焼鳥店だった

メンバー5人で座敷に上がる

いつもの通り、生中で乾杯してあとは各自好き勝手に注文して進む

若いので呑むわ食べるわという状態

音楽野郎はだいたい酒好きが多い

あの酔払った気分が大好きな野郎が多い

この日も順調に素晴らしい時間が過ぎていった

さて、そろそろ終わろうか?と思った頃に

お店が金箔の入った一升瓶を一本持って来てくれた

おや?何だろう?

もう呑めないしな・・・

などと考えていると

何でもこの日はこの店の創業日だったらしく、お客さんにプレセントしているとのこと

何という幸運な日になったのだろう

ただ、一升瓶を貰っても5人で分けられないよなぁ

そんな話になって、結局今日のライヴの依頼を受けたメンバーに渡すことになった


さて、割り勘でお勘定を済ませて店を出る時

お店の方がどうぞ!と各メンバーに一本ずつ一升瓶を渡してくれた

え?一人に一本ずつ貰えるんだ!

なんと大盤振る舞いなお店だこと

メンバー全員最高の笑顔でこの日を終えることができた

なんとも幸せな日になったことか

みんな一升瓶を抱えて帰路に着いた


そんなことがあれば凄いのだが・・・

こんなご時世だからね

また、活発に活動できる日を今はひたすら耐えて待っている音楽野郎達に幸あれ!


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