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なみま的魏晋南北クソ君主 Tier 一覧  作者: ヘツポツ斎


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Tier C 下位【司馬徳宗・劉彧・張天錫・李期・李勢】

【企画全ページ共通エクスキューズ】

 この企画にて紹介される人物たちの事績において重要なのは「史書にこのように書かれている」=「史書がこのように書く必要があった、と評価していた」です。「その人物が実際にそうであった」と言うことではないと、割と強めにご認識下さい。

 つまりキャラクターとして消費するのはアリ、と言うか大切な入り口だと思うんですが「史学的な人物評価に直結させてしまうとあぶないよ」とは書いておきます。

 この辺、たぶん上位人物を紹介するときにはかなり意識して書きます。マジで危ない話なので。


 それにしても、だんだん記事が長くなってしまいました。筆の赴くままかいてりゃええやん、なんですけど、さすがに今日のは分厚いな……明日以降のやつは分厚くならないようにしたいです。しらんけど。


 なお、見出しは

 名前(生年-即位年-没年 時代・国諡号)

 とあらわします。



○40位 司馬徳宗(382-396-404廃復-419 五胡後期・東晋安帝)


東晋弱体化、無能が原因。(DeepSeek)

「西晋・東晋末期を決定的に悪化させたけど、S級ほどではない」ゾーン。(ChatGPT)

司馬衷と同様、障害があり傀儡に。劉裕による禅譲劇(東晋滅亡)の舞台装置。(Gemini)

東晋を事実上終焉させた。知的障害があり実権なし。痴愚として記録される悲劇の皇帝。(Claude)

東晋安帝。知的障害・王朝乱れ。(Grok)

司馬徳宗:無能で宦官に操られた凡庸(Copilot)


偏差順位39:まあまあ一致

「劉禅・司馬衷が無能? 東晋末に来てくださいよ、ガチの無能ってやつをお教えしましょう」

 ここで言う無能とは、文字通り「なにもできない」。主体的な判断はなにもできず、弟の介助を受けないと日々の暮らしもままならなかった、とされます。いやはじめから弟を皇帝にしとけよ(のちに司馬徳宗が殺されてから即位してやはり殺されるんですが)。

 ただ、愛人によって簀巻きにして殺された父親のあとを受けてこんなのが即位してるあたりに、きな臭いものは感じられるんです。というのも叔父、司馬道子。兄の孝武帝と不仲で、孝武帝死亡後全権を握りました。もう普通に考えて簒奪まっしぐらです。けどそうはならなかった。司馬道子とその息子である司馬元顕が虐げていた地域の民に反乱を起こされ、さらにはそいつを利用してのし上がった豪族の桓玄(25位)に排除されました。ついでに司馬徳宗も簒奪されました。ここで桓玄は司馬徳宗を殺さず、一応前朝の主として尊重。そしたら別の武将、劉裕が司馬徳宗復位を旗印に決起、桓玄を滅ぼします。以降司馬徳宗は劉裕のお飾りとして帝位にありました。南北朝時代における最強クラスと名高い劉裕の活躍を眺めるも、やがて劉裕がどでかい作戦にトチると即殺されます。で、判断力=責任能力がある(※独自研究)弟の司馬徳文が皇帝に据えられ、劉裕に禅譲。ここに東晋が滅び、南北朝時代各国の中でも北斉レベルで異常なクソ君主を排出しまくる劉宋が興ります。

 なんてーか、ガチ無能を皇帝に据えようと思う時点で東晋は末期でしたし、そんな末期症状を呈した正統(笑)を引き継ぐのなんか、ただの罰ゲームでしかないと思うんですよね。けどそんな茶番を司馬徳宗、司馬徳文、そして劉裕は引き受けねばならなかった。後世の人たちは劉裕が司馬徳宗や司馬徳文を殺したことを忠の観点からぎゃいのぎゃいの批判してますが、先人の不断なる営みの結果ストップ安になった皇帝の権威を押し付けられた劉裕が、権威そのものを生かして残せるできるわけないでしょ、だって他ならない劉裕がその権威をきっかけにのし上がったんだよ? とはツッコまずにおれません。

 ところでここで何故か自己紹介なのですが、当アカウントは劉裕推しです。



○39位 劉彧(439-466-472 南北朝前期・劉宋明帝)


南朝宋で悪行は中程度。(DeepSeek)

親族一掃で政権を安定させたつもりが、自分で王朝寿命を削ったタイプ。(ChatGPT)

「豚王」。即位後は猜疑心の塊となり、弟や功臣を殺し尽くして宋の滅亡を早めた。(Gemini)

比較的安定した統治。甥の劉子業を恐れていた被害者。肥満で動けず。(Claude)

南朝宋明帝。家族殺し・奢侈。(Grok)

凡庸で国を弱体化。(Copilot)


偏差順位5:評価不能

 上で俺の推したる劉裕が皇帝に即位しましたので、ここで雑にまとめておきましょう。南朝皇帝即位ですが、極めて論点を絞ればババを引かされた、となります。キモい話をしておきますと、他の時代でほぼ間違いなく問題視される外戚について、南朝の史書は特別に取り扱いません。なぜならいわゆる南朝貴族が全員外戚だから。外戚に意向をコントロールされ続ける、比較的立場の低い門地出身の家の主なんて、普通に考えて気が狂います。後の世の斉および梁はいうてマシでしたが、南朝貴族サンプルモルモット第一号たる劉氏は、わりとそうした実験の被害者としてトチ狂ったのではないか、と感じられてなりません。で、トチ狂った実例みたいのがこの劉彧の、前後でした。

 劉宋は東晋より簒奪してから皇位継承が基本的に血みどろです。というか九人いる皇帝のうち五人がこのランキングにエントリしてます。その中でいちばん、ダントツにマシだけどクソに入れざるを得ないのが劉彧。父である文帝が嫡子の劉劭(15位)に殺されると、劉劭をその弟である劉駿(30位)が殺し、劉駿が死んで即位した甥が本ランキングに燦然とドス黒く輝く前廃帝・劉子業(6位)。詳細は本人のところで語るにしても、このとんでもない甥に好きに弄ばれまくったあげく殺されかけたので殺し返したわけですが、とたんに周辺から一斉に謀反をくらって、それらを鎮圧する中で盛大に北方の領土を失陥しました。この状態でまともな精神を保てるはずもなく、親族は殺すわ迷信にふけるわの末、死亡がわずか34歳。いったいどれだけのストレスに苛まれていたというのでしょうか。

 さらに言えば、立ち位置としてはこれまでに紹介した姚興や司馬曜にも近いところがあります。つまりあとを継いだ息子の劉昱がまた最悪だった(16位)。後日劉宋のオモシロ皇帝たちが次々に登場しますが、改めて彼らの即位そのものが罰ゲームだったと見なしていただけますと、その背景もわかりやすくなるのかな、とは思います。



○38位 張天錫(346-363-376前涼滅-406 五胡中期・前涼悼公)


前涼滅亡、悪行は少ない。(DeepSeek)

滅亡や分裂のトリガーではあるが、上の連中に比べればやや軽め。(ChatGPT)

酒色に溺れ国力を削いだが、そこまでの凶行はない凡庸な亡国の君。(Gemini)

前涼を前秦に滅ぼされた。享楽的だが残虐ではない。苻堅に降伏。(Claude)

前涼滅亡。奢侈・無能。(Grok)

凡庸で国を守れず。(Copilot)


偏差順位28:結構分散

 劉彧と登場タイミングがかぶってるのが面白いですね。似たような感じです。兄貴の張祚(24位)が五胡諸国の中で奇跡的に安定を見せていた前涼の統治を盛大にガッタガタとし、そうした政情不安を引き受けて即位しています。で、ここに最悪の外部変数があった。中央では前秦の苻堅がライバルである前燕を滅ぼし、華北統一にリーチを掛けていました。これまで中原国家よりの圧力を代々はねのけてきた前涼ですが、片や衰退、片やいよいよ最盛期。もはやどうしようもありません。こうして張天錫は前秦に降伏、代々受け継いできた国体の喪失に涙を流し……てねえわ別に。

 前涼は四代目の張駿がそれまで名君続きだった上での、さらに超弩級の名君でした。これは国にとってとても幸せなこと。ただし嫡子の張重華がぼんくら気味、そしてその弟が張祚と張天錫。兄貴とその一族が国をガタガタにしていくと、相対的に張天錫の権威が高まるわけです。前秦の圧力がどんどんと高まる中、張重華の息子である張玄靚を殺害し、即位。殺す必要あった? そして王としての務めをおざなりにしつつ反対派を的にした射的ゲームを展開した末前秦に降伏。前秦では貴族として寵遇されましたが、苻堅が淝水の戦いで大敗するとそのまましれっと東晋に降伏しました。そして東晋でも帰義侯、つまり「君は晋の徳を慕って帰属したのでえらい!」とされ、桓玄の簒奪、劉裕による安帝復位などの激動の時代に特に事績らしい事績も残さぬまま貴族として死亡。その息子の張大豫は前涼復活を目指して涼州に戻り決起しましたが呂光の前に敗死してます。

 このひとの何がクソかと言えば、本人の意志がどこにあったにせよ、その行動が示す結果を総じるに、これに尽きるんですよね。無責任。甥を殺して国主になったのにさらっと降伏、以降は前秦で、東晋で貴族としてのうのうと過ごす。いや史書に残らない政争暗闘もあったのかもしれないですけど。成漢のラストエンペラーたる李勢とともに、いったいどんな気持ちで余生を過ごしていたのかを訊ねてみたい人物です。



○37位 李期(314-334-338 五胡前期・成漢幽公)


成漢で暴君的な統治。(DeepSeek)

小国最終皇帝組。「詰み盤面で置物だった」系。(ChatGPT)

猜疑心の塊。功臣や親族を殺しまくり、自滅。(Gemini)

短期在位で大きな影響なし。叔父李寿に殺される。無能ゆえの被害者。(Claude)

成漢建国だが残虐・乱世。(Grok)

成漢の凡庸君主、国を守れず。(Copilot)


偏差順位30:まあまあ一致

 ごらん下さいよ、あまりにも無名すぎてAIさんがたが錯乱しておられます! いやこのひと、取り上げられる価値ないんですよ基本。けど取り上げちゃうんです。大好きだから。何が好きって、君主ってそういや一人でなれるもんじゃねえな……? って言うのをこれ以上なく突き付けてきてくれるので。

 そのまえにAIにツッコミ入れておきますね。

「ChatGPT! 最終皇帝じゃねえよ!」

「Grok! 建国してねえよ!!!」

 何したかって言うと、先々代である成漢、いや、五胡十六国時代屈指の名君である李雄が指名した後継者を殺して即位したけど李寿(47位)に殺されました。以上。いや、いろいろ悪行とかも書かれるんですけど、正直李寿による殺害の正当化の可能性を捨てきれないのでまともに取り扱う気になれないんですよね。

 とは言え李期の簒奪って、割と李雄にも原因があります。李期は李雄の息子。つまり、普通なら後継者です。けど、そうはならなかった。李雄が「尊敬する兄、李蕩の子を後継者に指名した」ため。兄を尊崇するという美談ではありますが、そんなん息子たちにとっちゃ知ったこっちゃねえわなんですよね。怨嗟が積もります。こうなったらもう、あとを継いだ李班が名君だったかどうかなんて関係ありません。怨嗟が暴走します。そして、この感情までなら、わからなくもない。

 問題は、李期の簒奪が周囲への根回しもまともになさないままの暴走だったくさいこと。なので即位後の立場は非常に不安定でした。ただ当時の政治的バランスを考慮してのことだったのでしょうか、すぐには廃立されず、しばらくは皇帝の座についていました。どれだけ実権があったかはわかりません。上で書いた通り、ここからはもういくらでも李寿が潤色できてしまうフェーズに入るので。

 このひとの暴走って、見方次第では最終的に李寿が帝位を獲得するための踏み台でしかなかった印象もあります。が、それはそれとしてクソ行為が目立つので、この順位を無事に射止めました。



○36位 李勢(?-343-347成漢滅-361 五胡中期・成漢末主)


成漢滅亡、悪行は中程度。(DeepSeek)

小国最終皇帝組。「詰み盤面で置物だった」系。(ChatGPT)

成漢のラストエンペラー。傲慢で人望がなく、桓温にあっさり滅ぼされる。(Gemini)

成漢を滅亡させた。無能な統治。東晋に簡単に滅ぼされる。(Claude)

成漢滅亡。無能・奢侈。(Grok)

成漢の凡庸君主、国を守れず。(Copilot)


偏差順位22:結構分散

 李寿の死亡を受けて即位した典型的小者末主……と言いたいんですが、このひとにも李期で投げ掛けたような疑問をよぎらせずにはおれません。つまり「成漢を滅ぼすことの正当化のために悪行とか盛られたりしてない?」です。とはいえAIが論じるように、東晋が誇る稀代の名将桓温によってあっさり滅ぼされてはいるんですよね。このクソ君主列伝は結果責任を重んじる方向ですので、成漢君主三人の中で李勢が最上位にきてしまうのはもはややむなきところです。

 ここで桓温について少し紹介しておきましょう。東晋は匈奴漢の襲撃によって洛陽を攻め滅ぼされた西晋系官僚たちが建業に落ち延び、西晋皇帝からやや遠縁であった司馬睿を皇帝に推定し、成り立った国です。なのでその国是には当然洛陽奪還が課せられるんですが、これを為し遂げることができた将軍は実質一人しかいません。それが桓温。東晋という国をひっくり返しても桓温(そして劉裕)は、その軍略に掛けて他の追随を許さない、と言っていいでしょう。そういうレベルの名将が決定的衰運のただなかに落とし込まれている成漢を落とすのって、簡単……とは言わないにせよ、ある意味で既定路線だったと思うんですよね。

 では、この桓温による成漢制圧作戦がどのようなものであったのか?

・桓温の伐蜀(簡易版) 前編

tombstonedriver.blog.fc2.com/blog-entry-144.html

・桓温の伐蜀(簡易版) 後編

tombstonedriver.blog.fc2.com/blog-entry-145.html

 何故か Web にはこのときの作戦展開を論じるブログ記事が存在します。わけがわからないよ。いやめっちゃありがたいんですが……ありがたいんですが!

 この先、ひとまずクソ君主に関するような、無料で閲覧できるブログ記事については積極的に紹介していきたい所存です。



○予告


 明日、Tier C 上位には、いよいよ大本命のひとりが登場です。呂隆・姚泓・劉禅・慕容超・劉曜。ってうおっすげ、明日全員滅亡君主じゃん! これは劉禅という人物の立場の相対化がしやすそうです。

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