第一話
「うぎゃー、うぎゃー、、、、」
気づけば泣いていた。
ここはどこだ、私は死んだはず。
目がよく見えない。
小さい音だが誰かが話している。
「大丈夫よ〜。剣ちゃん」
「本当に可愛いわね〜」
「悟さん、あなたに似ているわ」
「美恵子、君の目と鼻と同じだな」
「あら、泣き止んで寝たみたい・・ふふ」
とりあえず泣くのをやめて、目を閉じ、寝たふりをした。
考えを整理しよう。まず、私は確かに死んだ。だが、今は赤ん坊として母親に抱き抱えられている。そして、察するにおれの名前は剣で母親は美恵子、父親は悟だろう。
・・・・・・
そうか、これが転生、、、、なのか?
・・・はは
よし決めた、この人生を生きてやる!!
「剣ちゃん、お家に行きますよ〜」
どうやら帰宅の準備をしているらしい。車に乗った。
家はどんな所だろう。
10分もしない内に車は止まった。
おいおい、まじかここが家なのか??それは前世で住んでいた様式の家に似て、木造建築だ。ただ、、めちゃくちゃ古そうだ。広さはそれなりにありそうだがお世辞でも豪華とは言えない。
「剣ちゃん着いたわよ〜」
「剣、着いたぞ」
父親と母親に連れられて家の中に入る、中は意外と綺麗みたいだ。ただ、お札や、紋様みたいなのがちらちらと壁に貼られている。
「剣、お前はここで立派な暗殺者になるんだ」
「暗殺と言っても人ではない、妖怪や悪霊だ」
「そうよ、剣ちゃん、お父さんみたいに立派な暗殺者になるのよ〜」
ん?!
今、なんて言った!?
暗殺者?しかも人では無く、妖怪や悪霊だと!?!
・・・ははは
転生だけでも驚きなのに、、、、
「美恵子、あれを持ってきてくれ」
「はい、悟さん」
「剣、これからお前の呪力を測る」
「最初だからかなり痛いが耐えてくれ」
「剣ちゃん、がんばるのよ!」
すると、父親がおれの額に一枚の札を貼った。
その刹那、、、
「ぎゃー、ぎゃー、ぎゃー、ぎゃー!!」
前世でも経験したことのない痛みが全身に襲いかかってきた。
なんだよこれ、聞いてねぇぞ、、
だんだん、意識が遠のいていく。
しかし、意識が途切れる前に父親の口から放った声が聞こえた。
「なんなんだ、、この、、、、」
そこで完全に意識が途切れ、そのまま深い眠りにつくのだった。
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