表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自己愛性ブラックwithコロナ  作者: 朝木深水
2/6

2

 駅前の通りは閑散としている。

 コロナ禍の前は、いつもこの時間は、会社帰りのサラリーマンで賑わっていた。

 今では、店のネオンや看板も消えており、明らかに暗い。

 行きつけの居酒屋は営業しているようだった。

 閉店は八時で、酒の提供は七時までだという。

「七時までじゃ、そんなに飲めないですよね」

 僕はおしぼりで手を拭きながら、心にもないことを言ってやった。

 週末に先輩と飲むと、朝までオールとなるのが常だった。居酒屋、二次会、キャバ、カラオケ、朝になっても路上や駅前でうだうだと話し続け、なかなか電車に乗れない。正直言って、時短営業はありがたかった。

 しかし、今日は久し振りなので仕方ない。付き合ってやるとしよう。それにまさかこの御時世に朝までオールなんてことはないだろう。

 店には、二三組の客がテーブルで飲んでいた。テーブルに衝立のようなものはなかった。大丈夫か。

 僕たちは斜向かいの席に座り、注文した。

 マスクを外し、生ビールで乾杯すると、コロナウィルスの話になった。先輩が言った。

「大体さあ、コロナとか言って騒ぎすぎなんだよ。風邪みたいなもんでしょ」

 これは以前にも何度か聞いた。先輩の持論らしい。感染拡大前で、まだテレワークにもなっていなかった。確かにコロナ禍当初は、そういう意見も多くあった。今では少数派になっているだろう。

「いやいや、感染したらヤバイですよ。まあ先輩は感染しても、どうってことなさそうですけどね」

「若けりゃ大丈夫でしょ。トランプ大統領とかも全然大丈夫だったじゃん」

「自分はいいけど、人に感染すのがヤバイですよ」

「内間の奴、感染しねえかな」

 内間とは、僕の一年先輩で、きゃしゃな陰キャで、虎田先輩は毛嫌いしている。パワハラじみたキツイいじりは見ていてハラハラする。

 酒が進むと、いつものように俺様自慢が始まった。俺はあの時こうして仕事を取った、俺はこんなに頑張っている、仕事ってのはやっぱりさあ、俺は俺は俺は俺は……。

 時間は無情にも過ぎ去り、七時を迎え、閉店時間になった。

 流石に今夜は早かった。帰宅したらすぐにゲームをやろう。先輩の話を聞き流しながらプランを練り始めた。甘かった。先輩の言葉に、僕は耳を疑った。

面倒なので、行間詰めてます

読みづらいですかね?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ